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パチスロ店、行ったことありますか?
パチンコ、パチスロの社会的な是非はともかくとして、あの独特の空気が流れる場所で限られた身銭を切って、悲喜こもごも、さまざまな「息づかい」をしていた人は少なからず居ると思います。
コインサンドから出てきた50枚を手入れしながら4秒ちょっとのウェイトにじれったさを感じつつ、子役取りこぼしの無い場所をひたすらDDT打法。
右下にチェリー付きの7が止まる? それとも子役取りこぼしが無いのに子役演出が起きるか。レアな並びでニヤつく人も居れば、ペカッと光って気が付く人など、打ち手によってその表情は多様でした。
……人によって様々な思い出があるパチスロ屋。しかし時代は流れて遊技台の法規制は変わり、思い出の台はかつての店舗から撤去。目にすることは無くなりました。
この『神田センター』は「定額制パチスロゲームセンター」なのですが、1990年代に稼働していたパチスロ4号機やその後に登場した5号機、沖スロや裏モノの実機を取りそろえているのが特長です。
もともとはパチスロ専門店であった立地を生かし居抜きでゲームセンターとして営業している性質上、実際にメダル(コイン)を使っての遊戯が可能となっています。
コインサンドのボタンを押すと50枚のメダルが貸し出され、手入れでクレジットしていきます。
当然、当たればその分のメダルが台から払い出しされます。ドル箱もいつもの場所に用意されています。
ただしゲームセンターなのでいくらメダルを出しても、景品交換などはありません。しかしジェットカウンターに流したら払い出しメダル分のレシートは記念としてもらえます。“名誉”のレシート、というわけですね。
そして、この神田センターの営業期間は2026年2月までの“期間限定営業”。どうやら建物の契約の関係でこうした業態がとられているようですね。興味のある人は早めに足を運んでみることをおすすめします。
神田センターでは、入場時に「打ち放題券」を購入し、パスを身に着けて店内で遊ぶというスタイルになっています。
「どんな台があるか見てみたい」という人向けには見学用のパスもあるので、その場合は店員さんに申し出ればOKです。
2時間打ち放題:2000円
3時間打ち放題:3000円
無制限打ち放題:4000円
※18:30以降は20:00の閉店まで1000円でOK
※定休日は毎週木曜日(祝日は営業)
1階は4号機、2階は5号機、地下は30Φ(沖スロ)と裏モノという店内構成。
<1階>
<2階>
<地下>
取材日は地下の賑わいが印象的でした。かつての鉄火場の雰囲気があったのは、やはり、激しい挙動の個性的な台ゆえでしょうか。
筆者は『HANABI』『TimePark』『ピンクパンサー』『キングパルサー』『ビーキッズクラブ』といった、個人的に思い入れのある台を選んで楽しみました。スロットゲーセンは数あれど、多くはクレジットカウンターが上がるだけでメダルの払い出しはありません。やっぱりメダルを入れて、当たれば払い出される、という感覚が味わえるのは大きいですね。
──7もBARも揃えられない常連のオバちゃんの台(恐らく高設定)を目押ししてあげるたびにコーヒーをおごってもらった記憶。
──渋めの店で出し過ぎて、背中に刺さる常連の視線を気にしながらドル箱にメダルを木の葉挿しした記憶。
──設定判別でひそかにガッツポーズした記憶。
──後ろのシマのドル箱シェイカーにいら立った記憶。
──イベントで朝5時から並んで、段ボールと少年ジャンプで場所取りした記憶。
若い時期の“何物でもない期間”をパチスロコーナーで過ごした人たちにとって、パチスロ台には様々な記憶があったかと思います。この店にはあの頃の喧騒の道しるべとなる、メダルの感触とBGMがまだ残っています。
振り返ってばかりの懐古は別として、たまに当時の自分の感情を確かめに戻ってみるのもいいんじゃないでしょうか。
神田センター 公式ページ
https://kanda.center/
神田センター X(Twitter)
https://x.com/kandacenter?s=20 [リンク]