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19日から始まった『ブギウギ』第21週が終わった。スズ子(趣里)と茨田りつ子(菊地凛子)のライバル関係が意外な展開を迎えた。
タナケン(生瀬勝久)との共演映画の撮影現場に、娘の愛子(小野美音)を連れて行ったスズ子。愛子は撮影所で転倒し、頭に軽いけがを負うも、大事には至らずに済んだ。スズ子の仕事が順調な一方、りつ子は声が思うように出ず、スランプに陥っていた。そんな心の隙につけ込んだのが芸能記者の鮫島(みのすけ)。彼の挑発に乗って、スズ子を批判するりつ子の記事が掲載される。
ネットでは、鮫島に対する意見として、
・いつの時代もこうゆう芸能記者はおったんやな〜
・鮫島の挑発いやらしいなあ。
といった声が見られた。
この後、掲載された記事をめぐり、スズ子とりつ子の直接対談が行われる。りつ子は「ブギの人気だってすぐ終わるわ」「映画に夢中になって、ずいぶんとよそ見してるみたいじゃない?」「映画にうつつを抜かして歌を極めたつもりになってるんじゃない?」と責め立てる。さらに鮫島から、スズ子が現場に娘を連れて行ってケガをさせて現場は大混乱だったと、大げさに暴露される。そのままスズ子は対談を打ち切り立ち去ってしまう。
ネットでは、
・鮫島の策略に嵌り溝が深くなってしまった2人に明日はあるのか??
・りつ子のトゲのある物言いは、自分に余裕がなくてそのイライラをスズ子にぶつけてる、八つ当たりのようなものかも知れない
といった声も。
鮫島の口車で開くことになってしまった対談だが、りつ子のスズ子への直言は、思いの強さゆえの本音だっただろう。もちろんスズ子が感情的になり対談を切り上げたのも、実に人間らしい。どちらも必死なのだ。
この後、りつ子はスズ子のもとを訪れて「まんまと鮫島に乗せられてしまった」と謝罪。スズ子も「ワテもですわ。まんまと噂の的になってしまいました」と認め、歌をサボっているわけではなく、娘のために何でも頑張りたいのだと訴える。そしてこの後、りつ子はスズ子に、家政婦の大野晶子(木野花)を紹介するのだった。
ネットでは、
・ちゃんと向き合えるりつ子とスズ子は素敵
・和解できてよかった
・福来スズ子には茨田りつ子の強力なライバル歌手で有り続けて欲しいから、安心して(愛子と家を)任せられる最高の家政婦、大野晶子を紹介したのだろう
といった声もあった。
同時代を生きたスズ子と、りつ子。実際、スズ子のモデルとなった笠置シヅ子と、りつ子のモデルとなった淡谷のり子は当時の『婦人公論』で対談。そこで淡谷のり子は「ブギは一時的で必ず廃れる」と発言。これに笠置シヅ子は「私が歌う限り流行し続ける」と反論している。このやり取りが一連のストーリーのモチーフになっているようだ。
次週からは、羽鳥善一(草彅剛)がスズ子の「ブギ」シリーズを継続させ、「ブギの女王」をさらに知らしめていくものと思われる。だが、やはり終わりは来る。そこをどう描くのか注目していきたい。
(執筆者: 田中周作)