養護施設出身の若者たちが、さまざまな問題を抱えながらも家族と仲間の絆、友情を築いていくヒューマンドラマ、映画『SOMEDAYS』が、いよいよ全国公開となります。

主演は西尾まうさん、BOYS AND MENの勇翔さんがダブル主演を務め、同じくBOYS AND MENの辻本達規さん、平松賢人さん、本田剛文さんが共演するほか、2022年11月に逝去した渡辺徹さんの遺作でもあります。

西尾さんと勇翔さん、そして辻本さん、平松さん、本田さんにお話をうかがいました。

■公式サイト：https://www.somedaysmovie.com/ [リンク]

●とてもハートフルな作品だと思いましたが、完成した映画を最初にご覧になった感想はいかがでしたか？

本田：自分もええ話しやなあと思いました（笑）。もちろん台本を全部読んでいたので分かってはいたのですが、まるで新たに息が吹き込まれたようないい話であり、本当に心が温まる作品だなと最初に思いました。

辻本：まず僕は、映像がとてもきれいだなと思いました。そして今の時代に必要な内容で、みんながこういう心がけて過ごしていけたら、もっと幸せに暮らせるようにも感じたので、たくさんの人に届いてほしいです。

西尾：わたし自身も前向きになれる作品だなと思いました。プライベートで辛いことがあっても友だちに助けられたことが多かったので、仲間っていいなって素直に思ったのと、改めて勇気をもらえた作品でした。

勇翔：多くのみなさんに支えられて作った作品だということを、完成した映画を観ながら実感しました。これをどうやっていろいろな方たちに観ていただこうかと、そのことは観た瞬間に思ったことでした。

平松：みんなで観ていて涙しそうになりました。僕自身は恵まれた環境ではあるのですが、忘れかけていた気付けなかったことに気付いた。小さな幸せや愛情があふれていることを再確認させられた感じがしています。

●それぞれ演じられた役柄の感想をお願いいたします。

本田：渡辺洋介は明るくて元気なのですが、内側はもろくて繊細なんです。その繊細さが、物語を動かす役割を担うことがあります。人にはそれぞれ触れられたら苦しい場所があるものだなと、演じていて思いました。

辻本：佐藤良太はどんな状況でも前向きで、みんなを引っ張っていこうとする役です。僕自信も引っ張ろうとするタイプでわりかし近い感じなので、たまには空回りしながらも元気な感じは演じやすかったです。

西尾：姉の松平香を演じました。わたしは兄弟がいないので、理想の姉だと思いました。彼女は気持ちで動くタイプの子で、なんの見返りも求めないんです。真っ直ぐな子で、あこがれます。素敵な役だなと思いました。

勇翔：松平勇人は姉の香と養護施設で育つのですが、母親を嫌って生きて来たところがある役でした。彼が経験してきた感情は僕にもなくはなかったので、つながる部分がありました。その意味では演じやすかったです。

平松：西川光という役で、音楽をやっていて売れていない奴です。養護施設での経験は心の傷になっている繊細な方もいるとは思いますが、彼は明るくやれている。楽しんでる姿を見せようと思いながら演じました。

●今回、みなさん共演の感想はいかがでしょうか？

西尾：この4人でよかったと本当に思いました。初対面が楽曲のレコーディングだったのですが、その時13年間一緒にいるボイメンさんと幼馴染の役柄を演じるので、どういうテンションでいこうか、人見知りもあり迷っていたんです。そんなわたしに気取らずに接していただいて、ある意味で性別も関係なく接していただいて、本当にありがたく思いました。

本田：西尾さんは気取らない感じですよね。大きな声で笑うし（笑）、それこそSOMEDAYSになるまでも早かったです。

辻本：そんなに歳も上って感じしなかったですしね。

西尾：4人の前では、取り繕ってもダメだと思ったんですよね。「わたしはバカです！　いじってください！」みたいな感じでいこうと（笑）。

平松：仲良くわきあいあいでした。男4人は同じ部屋に泊まって。

本田：大部屋の雑魚寝でした（笑）。

勇翔：僕は何度も共演させていただいていたので、お話をいただいた時からやりやすそうだなとは思いました。実際、そうでした。

●最後に映画を楽しみにしている方にメッセージをお願いいたします。

本田：温かい気持ちになれる作品ですし、大切な人を大切にしようと思える作品ですので、「大切な方と一緒に観てください！」と言いたいところすが、それが照れ臭ければひとりで観て、後で大事にしていただくとか、それでもいいんです。僕は照れ臭い派なので、そう提案しました（笑）。

辻本：作品を観れば優しくなれるので、みんなが優しくなり、つながりを持って互いを見つめ、ひとりひとりが健やかに過ごせる毎日の手助けになる作品だと思うので、ぜひともたくさんの人に観てほしいです。

西尾：人生は一度なんです。本当に自分で自分の可能性を失くさないでほしいなと、この映画を通して思いました。何かを理由にしてあきらめるのではなく、気持ちで動いで仲間と出会って、乗り越えていく。それは少しでもこの映画を通して伝わればいいなと、みなさんの夢のお手伝いになればいいなと思っています。

勇翔：みなさんそれぞれ日々の生活が違うと思いますが、どんな方であっても夢だったり、目標を目指す気持ちは平等だと思いますので、まわりの意見もあるとは思いますが、それよりも自分がこれからどうして行きたいのか、この映画を観ていただければ、ちょっと後押しできるのではないかなと思います。みなさんぜひ映画をご覧になってください。

平松：「映画観るぞ！」という気合いも気負いも、着飾ることもせず、とてもラフに観てもらえたらいいかなと思います。観終わった後にどっと疲れることもなく、本当に心がポッと温かくなるような映画です。好きなスタイルでこの映画を楽しんでもらえたらうれしいなと思います。

■ストーリー

幼い姉弟に「必ず迎えに来るからね」児童養護施設に預けられる幼い姉の松平香（西尾まう）と弟の松平勇人（勇翔 BOYS AND MEN）はすぐに母親が迎えに来ると思っていたが、母が迎えに来ることはなかった。

年齢で養護施設を退園した香と勇人は、二人で母親を探しながら社会の片隅で懸命に生きていた。

ある日、育った養護施設の廃園が決まり、閉園式の手紙が二人の手元に届いた。閉園式でかつての仲間、佐藤良太（辻本達規 BOYS AND MEN）、渡辺洋介（本田剛文 BOYS AND MEN）、西川光（平松賢人 BOYS AND MEN）と再会するプロのダンサーを目指して施設の庭で夜ダンスの練習をしていた5人だったが、生きていくためにいつの間にか夢を追いかけるのをやめていた。しかし、光だけはインディーズのダンスグループで夢を追いかけていた、ダンスグループ「SOMEDAYS」に初めてのオファーが入り自分たちのように喜んだ香たちだったが、そのグループは仲間割れで解散してしまっていた。

「だったら俺たちが一緒にやってやるよ!」良太の一言で即席の「SOMEDAYS」が再結成された。

撮影＝塚本桃

(C) Yuu Promotion

10月13日(金)より池袋HUMAXシネマズほか全国順次公開中！

(執筆者: ときたたかし)

情報提供元： ガジェット通信
記事名：「 西尾まう、撮影を経て「13年間一緒にいるBOYS AND MENのみなさんと幼馴染になれた気がしました」　映画『SOMEDAYS』公開記念インタビュー 」