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“ラブホテル”を舞台にした笑いあり涙ありのオムニバスドラマ『ああ、ラブホテル ~秘密~』が現在WOWOWで放送・配信中です。
元々はラブホテルという“究極の密室”で繰り広げられるちょっと大人なコメディドラマシリーズで、このほど9年ぶりに復活。クリエイター陣には前シーズンから引き続いて藤村享平、大九明子が参加。加えて二ノ宮隆太郎、内山拓也、松本優作、近藤啓介、阪元裕吾、淺雄望という現在の日本映画・ドラマ界で注目を集める若手監督たちが集合。それぞれが脚本も担当して独自の世界観を紡ぎ出し、1話について2エピソード、気鋭の監督陣と50人を超える豪華キャストが集まり、究極の密室で起こる悲喜こもごもを全9話の18エピソードで描き出します。
興味深いストーリーと個性豊かな出演陣によるワンシチュエーション・コメディ。ラブホテルが舞台の“秘密”のドラマを生み出したプロデューサーのひとり、徳田雄久さんに同シリーズの魅力や制作背景を聞きました。
■公式サイト:https://www.wowow.co.jp/drama/original/lovehotel/ [リンク]
●前シーズンは9年前の放送でしたが、根強い人気があるそうですね。
元々の『ああ、ラブホテル』シリーズは2014年に第1弾を放送しまして、そこから9年が経ち、いまだに語られている人気作品なので、観やすいバラエティドラマだという評価をいただいています。場所がら大人のイメージがあり、エッチな話を期待される方たちも少なくないなか、観てみたらそういう要素を抜きでも面白いと。30分に2個お話が入っているので気軽に観られることも好評でした。また、WOWOWは重たい社会派本格 サスペンスが多いので、こういう作品もいいのではと内外でお声をいただいてました。
●今の日本の映像界で活躍中の早々たる監督たちが集まっていますよね。
かなりこだわって、お声がけしました。WOWOWでは原作なしのオリジナルドラマが少ないので、僕もできるだけオリジナルをやりたいと思っていました。これはワンシチュエーションであり、チャレンジしやすい環境でもあるんです。普通ドラマは2~3人の監督を呼んで撮った方が効率いいのですが、あえて8監督を呼び、効率は悪いけれども、それぞれオリジナリティーもある作品ができましたし、みなさん喜んでやってくれました。
●見事にカブリがないので、素晴らしい想像力だと思いました。
ラブホテルのワンシチュエーションなので、シンプルであり、通常であれば考えられることも限られてくるわけですよね。突拍子もないエピソードもあるのですが、好きなことを自由にやるのではなく、<ラブホテルで>という制約があり、10分の話を1日で撮影するというルールもありました。朝入って深夜にいかないまでに撮り終えて帰るということですね。みなさん制約を守り、なおかつ独創的な物語になっていてすごいです。
●そして豪華なキャスト陣が大挙して出ている点も見逃せないです。
今回キャストが強いのは、各監督による脚本と監督の力としか言いようがないんです。オリジナルなので原作が強いわけでもない、そもそもラブホテルという設定で進んで手を挙げ る人はいないわけです 。むしろ敬遠するのではないかと尻込みしそうなところを、地上波で主演をやるような人たちがオムニバスで10分ぐらいの作品に来ていただけたのは、脚本の良さと監督への期待値と企画で来てくださったと思っています。
●1話約10分という長さには、どのようなこだわりがあるのでしょうか?
仮に30分だとひと山ふた山要るところ、約10分が2個で30分なので、作り方が実は違います。そもそも30分だと、全部の話が似てくるとも思いました。流れが、ですね。仲が良いふたりがひょんなことからけんかして、ほどなくよりを戻すみたいなフォーマットになってしまうかも知れない。これがオムニバスだと10分くらいなので勢いで押せていく(笑)。けんかして仲が戻らない10分もありはありで、ちょうどよく観られる長さなので、比較的若い人に高く評価される点はそこかなと思っています。ただ、軽くはなく、濃く作ってもいます。
●そもそもなぜラブホテルを題材にしようと思われたのですか?
僕はラブホ街の真ん中で生まれ育ったのですが、幼い頃はとても不思議な建物に見えました。中で何をやっているんだろうと。外からは分からないので、それが特殊でした。あとは、外国人が日本にしかないユニークなカルチャーとして評価していて、ある意味誇らしい文化でもあるんですよね。そういうところが面白いと思って、なのでタイトルもめちゃくちゃシンプルに『ああ、ラブホテル』にしたんですよ。これが9年前。今回は<秘密>と付け、新章を作りました。
●最後になりますが、楽しみにしている方へメッセージをどうぞ。
どなたでも観られる、笑いあり涙あり、たまにアクションありの作品群です。気軽に観られるので、そこがとてもいいと思っています。18個のお話があり、どれか絶対好きになってもらえると思うので、まずは観てください。
■ストーリー
【狐と狸】ラブホテル専門のカメラマン・篤(坂東龍汰)と「八王子の狂犬」と呼ばれた元ヤン・葵(石川瑠華)。互いの素性を隠したままラブホテルを訪れた2人だが、ある出来事がきっかけでそれぞれの本音が明らかになる。
【運命の2人】ラブホテルの一室で目を覚ました桐人(岡山天音)は自分の手が鎖につながれていることに驚く。そして鎖の先には、桐人と同じく手かせを付けた謎の女性・ひまり(小野花梨)の姿があった。
(第1話より)
【第1話まるごと無料配信】連続ドラマW-30「ああ、ラブホテル ~秘密~」坂東龍汰、石川瑠華/岡山天音、小野花梨【WOWOW】