カップ麺やスナック菓子、ファストフードなどのアレンジレシピを研究する“B級フード研究家”としても活動している、ノジーマこと野島慎一郎です。

いつもガジェット通信ではアレンジレシピを紹介する記事を中心に執筆していますが、普段から研究としてカップ麺をよく食べているので、1か月で食べたカップ麺のなかから個人的に美味しいと感じたカップ麺ベスト5をご紹介しています。

今回は2023年1月のランキングです。新旧問わずに美味しいと感じたものを選んだ個人的なランキングではありますが、皆さまのカップ麺選びの参考にしていただければ幸いです。

第5位:ファミマル 琴平荘 味噌そば

5位にはファミマル(ファミリーマートのプライベートブランド)の 「琴平荘(こんぴらそう) 味噌そば」を選びました。製造はマルちゃん。琴平荘は山形県鶴岡市にある名店で、平日10食限定の激レアメニューをカップ麺化したそうです。

鯛の旨味を隠し味に使ったまろやかで芳醇な味噌スープという触れ込みですが、すごくあっさりと優しい味に仕上がっています。まろやかだけど甘すぎず、味噌の辛さやしょっぱさも抑えてとても上品な味。味噌のカップラーメン特有の重さがなく、かといって昔ながらの味噌味のカップラーメンのようなチープさもなく、意外とありそうでなかったタイプの味噌ラーメンかもしれません。

マルちゃんの「生麺ゆでてうまいまま製法」を採用した細ストレート麺は歯ごたえがプリッとしていて、噛むたびに小麦の甘味がしっかり出てくるのも印象的。この麺が実に美味しいですし、その甘味と優しい味噌スープが一体になることで完全に整います。

まるで味噌汁のようにスルスルッといけてしまう、酒を飲んで帰ってきたあとに軽く食べたくなるような一杯でした。

第4位:マルちゃん 正麺 ニンニク塩担々麺

4位はマルちゃん正麺の新作「ニンニク塩担々麺」を選出。一般的な担々麺を想像して食べると面食らってしまいそうですが、こちらは川崎のソウルフード「元祖ニュータンタンメン本舗」そのものだと思って食べるのが正解かもしれません。

塩ベースのスープにラー油系の辛さとニンニクがガッツーンと加えられ、そこに溶き卵が入ったヤミツキ要素満点な一杯。スープのしょっぱさも辛さも強烈でありながらも旨味もたっぷり。疲れていても無理やり元気にさせられるかのような、とにかく刺激的な味付けです。これを上手にまとめているのはさすがマルちゃん正麺といったところ。麺もバッチリ茹でたて食感ですし、貫禄の美味しさです。

特にすごさを感じたのはふわふわの卵。軽くて舌触りもなめらかで柔らかく、ちょっと前まで溶き卵だったかのような食感なんですよね。ふわふわすぎるがゆえに意識して食べないとつるんと飲み込んでしまいますが、もし食べる機会があったらこの卵を噛みしめるように食べてみてほしいです。

第3位:明星 新華園本店 釜石ラーメン

3位には明星から発売された「新華園(しんかえん)本店 釜石ラーメン」を選びました。

こちらは本当に正統派の醤油ラーメンであり、正統派のカップラーメンという感じ。透明度の高い青湯醤油スープがとてもよくできていて、旨味が凝縮されていて醤油の存在感も強いのに後味はすっきり。お店で丁寧に仕込まないと作れないようなスープをお湯を注いで4分で味わえてしまうのが本当にすごい。

麺はふわっと柔らかい食感の細麺で、これもまた絶品。店で食べられるような茹でたて食感の麺とはまた違い、どこか懐かしいレトロな美味しさ。本物の店の食感に寄せすぎず、サッポロ一番やチャルメラのような昔ながらのインスタントラーメンの延長線上にあるような麺なんですよね。これが透明度の高いスープとベストマッチ!

どこかチープな要素が見事にプラスに働いている一杯です。本格的なカップラーメンもいいけど、やっぱりこういうのが食べたい気分のときもあるんですよね!

第2位:ヤマダイ 手緒里うどん けんちんうどん

2位はニュータッチ凄麺シリーズでおなじみヤマダイから新しく発売された「手緒里うどん けんちんうどん」を選びました。

2022年の最も美味しかったカップ麺には「ニュータッチ凄麺 肉汁うどんの逸品」を選んだのですけど、今作はその進化系。「手緒里うどん」とはヤマダイの自社商品としてずっと発売されている乾麺のうどんで、ニュータッチ凄麺でノンフライ麺のうどんの開発に成功したことで、満を持して自社の看板商品をカップ麺化させたというわけです。

けんちん汁風の醤油ベースのおつゆにはネギ、油揚げ、豆腐、にんじん、さといも、ごぼうという6種の具材が入っていて、サイズはそれぞれそこまで大きくないものの、それぞれの味がしっかりとスープに溶け込んでいます。これがものすごくいい味!

「ニュータッチ凄麺 肉汁うどんの逸品」と同じくツルンとした食感はそのままに、噛むと口の中で広がる小麦の風味が大幅にパワーアップ。シンプルなおつゆが味を引き立ててくれているのかもしれませんが、もはや茹でたてどころか店で食べる打ち立てのうどんのような風味さえ感じられました。

パッケージデザインは本当に渋いですが、対象的に中身はカップうどんの最先端。すさまじい一杯です!

第1位:サンヨー食品 ビャンビャン麺風 辛口麻辣湯麺

2023年1月の第1位にはサンヨー食品から発売されている「ビャンビャン麺風 辛口麻辣湯麺」を選びました。

昨年も「史上最大級の幅広麺」を売りにサンヨー食品からまぜそばタイプのビャンビャン麺が発売されていて、今作はその第2弾。前作もバッチリ美味しく、特に幅広麺のもっちりと弾力のある唯一無二の食感には感動させられましたが、今作はスープも素晴らしい完成度でした。

辛味もしびれもかなりハードで、食べていると汗がダラダラとあふれ出てくるレベル。でもただ辛いだけではなくて土台となる醤油スープはかなりコク深くて旨味たっぷり。辛い食べ物が苦手な方は絶対食べられないでしょうけど、本格的な美味しさです。

そんなスープをうねりのある幅広麺がたっぷりと口に運んできてくれるのも最高。量こそ多くないもののさりげなく入っているシャキシャキ食感もかやくもいい仕事をしていて、麺の食感を際立たせていました。

個人的にはどストライクな一杯でしたが、次はぜひ辛い食べ物が苦手な人でも食べられるビャンビャン麺を出してほしい!

総評

以上、2023年1月の美味しかったカップ麺ベスト5でした。次回は3月上旬頃に2023年2月のランキングを発表予定です。どうぞお楽しみに!

動画でも解説しています。こちらもよろしくお願いします!
https://youtu.be/K3mCJ1YBkLY [リンク]

(執筆者: ノジーマ)

情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 B級フード研究家・野島慎一郎の美味しかったカップ麺 月間ベスト5(2023年1月)