- 週間ランキング
カップ麺やスナック菓子、ファストフードなどのアレンジレシピを研究する“B級フード研究家”としても活動している、ノジーマこと野島慎一郎です。
いつもガジェット通信ではアレンジレシピを紹介する記事を中心に執筆していますが、普段から研究としてカップ麺をよく食べているので、1か月で食べたカップ麺のなかから個人的に美味しいと感じたカップ麺ベスト5をご紹介しています。
今回は2022年11月のランキングです。新旧問わずに美味しいと感じたものを選んだ個人的なランキングではありますが、皆さまのカップ麺選びの参考にしていただければ幸いです。
5位には札幌ラーメンの名店「札幌らーめん信玄」の味を再現したカップラーメン(明星)を選びました。こちらは今までに縦型カップでちょくちょく発売されてきたが、今回はどんぶり型のカップでの発売となりました。
フタに“なまらまろやか”と書かれている通り、まろやかなスープがなによりも特徴的で、白味噌ベースに豚骨や野菜の旨味がプラスされた優しい味はほっこりと身も心も温まります。
そんなスープを生かすも殺すも麺次第なわけですけど、麺は茹でたて麺というよりもカップ麺らしさも感じられる中太のノンフライ縮れ麺。これが実にいい感じでして、濃厚まろやかなスープをしっかりと持ち上げてきてくれますし、麺との一体感も完璧です。
スープも麺も単体だと素晴らしいのに、どうも一体感がなかったりするのはカップ麺あるある。そんな違和感がまったくありません。後入れかやくのネギもシャキシャキといいアクセントになっていましたし、全体的な完成度がすごく高い一杯でした。
4位はサンポー食品の「焼豚ラーメン 長浜とんこつ」を選出。九州名物の焼豚ラーメンも最近はだいぶ全国で見かけるようになりましたが、九州では珍しい焼豚ラーメンもいろいろ売ってたりするんですよね。以前にはそんな焼豚ラーメンの食べ比べクロスレビュー企画をやったこともあったり。
九州ご当地カップ麺「焼豚ラーメン」を食べ比べたら現地調達したレア品が激ウマすぎた!|ガジェ通クロスレビュー https://t.co/FVaD08DAZd#getnews#ガジェット通信pic.twitter.com/xPktazckDp—ガジェット通信(公式) (@getnewsfeed) November 23, 2021
この「長浜とんこつ」はそのクロスレビュー時に入手できなかった一品だったのですが、先日鹿児島旅行をしてきた際に無事に入手。ようやく食べてみたら、これがクロスレビュー時にあったらランキングが大きく変動したかもと思える優秀な一品でした。
スープはやはり開発者の豚骨愛とこだわりが透けて見えるクオリティで、豚骨の存在感はあるのにあっさり目でまとめている感じはお見事
そんなスープを受け止めるのは湯戻しわずか60秒の細フライ麺ですが、これもさすがの完成度。コシは強いけど中心は芯が残らずしっかり戻り、フライ麺特有の油臭さも感じられず、スープと完璧にマッチしていました。ただ細い麺を短めの湯戻し時間で食べるのとはわけが違います。せっかくなら紅生姜や青ネギ、高菜なども自前で用意してトッピングしたい!
3位には来年40周年を迎えるというエースコックのわかめラーメンの限定商品「わかめラーメン ガーリックを利かせたカレー味」を選びました。
わかめラーメンといえば緑色カップの「ごま・しょうゆ味」が定番中の定番で、ほかにも「ごま・みそ味」や限定商品もたくさん出ているのですが、結局変化球のわかめラーメンを食べるたびに「やっぱり定番こそ至高だよなあ」と思い知らされるのです。それだけ「ごま・しょうゆ味」は偉大。
でも今作は個人的には初めてと言っていいくらい、心に刺さる変化球となりました。
今作のスープはカレーラーメンの名店「味の大王」が協力ってことなんですけど、そもそもカレーとわかめって合うのかと思いきやびっくりするほどにマッチ。というかスープがしっかりわかめに歩み寄り、スープとわかめと麺が見事に三位一体のハーモニーを奏でているんですよね。
土台はもちろんカレー味ですが、際立っているのはガーリックの存在感。これが実にジャンクでウマいし、このガーリック感があるからこそわかめカレーラーメンという魔球のような変化球が成立しているのでしょう。インパクトはガーリックなのに後味としてカレーのスパイス感もちゃんと余韻として残るのも素敵でした。
2位は明星「麺神 濃香ちゃんぽん」。このシリーズは極太でムニッとした食感のノンフライ麺が特徴で個人的には大好きなんですが、スープのインパクトが薄いと麺の存在感ばかりが際立ってしまうんですよね。
でもこのシリーズ新作の「濃香ちゃんぽん」はスープと麺の相性がいいどころか、大量の具材もひとつひとつがしっかり美味しく、シリーズ最高レベルの完成度に仕上がっていました。
特に秀逸だったのは調味油で、これを垂らすと具材の野菜をちゃんと炒めたような風味が出てきます。これで魚介ベースのスープの中で野菜の旨味が一層引き立つような感じがありますし、麺にもしっかり絡んできます。
具材が多い点も満足度を高めてくれますし、ちゃんと野菜を食べている気になれてカップ麺を食べるという罪悪感が薄れるのもまた嬉しい。これはぜひ定番化を期待したい一杯ですね。
2022年11月の1位はセブンイレブンで数量限定にて販売されていたニュータッチの「極麺処 札幌濃厚味噌」を選びました。
最近はコンビニでニュータッチの商品を見かけることが増えてきて嬉しいなと思っていたら、まさかのセブンイレブンとのタイアップ商品が登場。価格は税込386円とかなりの高額ではありますが、その価格も納得せざるを得ないほど本格的な札幌味噌ラーメンに仕上がっています。
特徴的なのはレトルトパウチで封入されている肉味噌。こんなにたっぷりと肉味噌を使っているカップラーメンなんて初めて見ましたよ。
そのかわりチャーシューは入っていないので、結構勝負に出たなという印象を受けたのですが、これが大成功。濃厚な味噌スープに少しずつ溶け込み、食べているうちに味にどんどん奥行きが生まれていきます。
しかもスープはラードをたっぷり使用していて、完成した瞬間に漂う香りは店で食べる札幌ラーメンそのもの。めちゃくちゃテンションが上がりました。
そして麺はとんでもない完成度。ツルツルとした喉越しやモチッとした食感はこれまた店で食べるラーメンの茹でたて麺のようなのですが、麺の縮れ具合もまた絶妙で、濃厚なスープをたっぷりと口まで運んできてくれるんですよね。スープの美味しさを余すところなく伝えてくれる麺なのです。それでいてちゃんと小麦の風味まで感じさせてくれるところが実にニクい!
量は多くないですがかやくのメンマも柔らかく、ここまで整っているなら自前でもやしやコーン、チャーシューなどを足し、アツアツの状態でどんぶりに移し替えたらもう店のラーメンそのものだと思えてしまうかもしれません。
肉味噌の肉がカップの底に沈みがちなので、よくかき混ぜながら食べないと物足りなさを感じてしまうかもしれませんし、やっぱりチャーシューが入っていてほしいという人もいるでしょう。値段も含めて好みは多少分かれるかもしれませんが、カップ味噌ラーメンはここまで来たのかと思わず唸ってしまう一杯でした。
以上、2022年11月の美味しかったカップ麺ベスト5でした。実はこれで9月から3か月連続で1位はニュータッチのカップ麺ということに……!(9月:凄麺 肉汁うどんの逸品、10月吉山商店 焙煎ごまみそらーめん)
最近は凄麺シリーズの新商品の発売ペースも早くなっている気がしますし、スーパーやドラッグストアだけでなくコンビニでも見かけるようになってきましたし、本当にニュータッチの躍進の一年だったなと思いますね。これまで生活圏であまり買えず馴染みがなかったという方もぜひ積極的に試してみてください。
次回は来年1月上旬頃に2022年12月のランキングを発表予定です。どうぞお楽しみに!
動画でも解説しています。こちらもよろしくお願いします!
https://youtu.be/ErTCTpP33h8 [リンク]
(執筆者: ノジーマ)