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カップ麺やスナック菓子、ファストフードなどのアレンジレシピを研究する“B級フード研究家”としても活動している、ノジーマこと野島慎一郎です。
いつもガジェット通信ではアレンジレシピを紹介する記事を中心に執筆していますが、普段から研究としてカップ麺をよく食べているので、1か月で食べたカップ麺のなかから個人的に美味しいと感じたカップ麺ベスト5をご紹介しています。
今回は2022年8月のランキングです。新旧問わずに美味しいと感じたものを選んだ個人的なランキングではありますが、皆さまのカップ麺選びの参考にしていただければ幸いです。
5位には札幌の味噌ラーメンの名店「けやき」が監修した「けやき監修 辛味噌まぜそば」を選びました。こちらはファミリーマート限定販売。定番商品にけやき監修の味噌ラーメンがありますが、数量限定でまぜそばが登場したというわけです。
こちらは辛味噌というだけあってなかなかパワフルな味つけ。味噌自体もなかなか辛口で、そこに豆板醤の辛味とニンニクの刺激をガツンとプラス。かなり太めな縮れ麺には濃厚なタレがガッツリと絡み、フライ麺なのでジャンクな味付けにも違和感なくマッチ。本物のラーメンやまぜそばとは別方向の、あくまでカップ麺ならではの美味しさを味わえます。
そして具にはカップヌードルの謎肉のようなものが入っているんですが、これもかなりのファインプレイですね。タレと麺との相性抜群です。
この手の名店監修のカップ麺ってお行儀がいい味にまとまっていることが多いんですが、ここまでジャンクに振り切っているのは珍しい。好みは分かれるかと思いますが、個人的にはど真ん中ストライクなカップ麺でした。
4位には5位と同じようなタイプのカップ麺を選んでしまったなあと思いながらも、「麺屋こころ監修 台湾まぜそば」を選出。
麺屋こころ監修の台湾まぜそばって、ファミリーマートから冷凍食品で出ているんですよね。しかもめちゃくちゃ完成度が高くて安い(298円)。どうしても比べられちゃうしカップ麺の方は分が悪いよなあ、なんて思っていたんですが、いざ食べ比べてみると似て非なるものに仕上がっていましたね。どっちもウマいです。
カップ麺の方はカップ麺ならではのスナック感を逆に武器としているところが素晴らしく、タレとあとのせかやくだけで麺屋こころの味を表現。ニンニクをガツンときかせ、辛さも強め。魚粉の風味も味を引き立てていますし、ふわっとした食感の極太麺もウマい。本当に上手に押さえるところを押さえているんですよね。
台湾まぜそばだと具のミンチ肉が肝になるところがありますが、このカップ麺は開き直って肉をあとのせかやくに含めてしまい、乾燥したままで食べてもらうようにしたのも英断。潔さが際立っていました。本物志向の人なら冷凍を、スナック感が好きならカップ麺の方をオススメします。
わかめラーメンといえばエースコックのわかめラーメンが大定番ですが、実は焼豚ラーメンでおなじみのサンポー食品もわかめラーメンを出していたりします。こちらを入手して食べたのですが、エースコックのそれとはアプローチがまったく違い、すごく新鮮な気持ちで食べられて感動してしまいました。2022年8月の3位に選出です。
決定的に違うのはスープ。エースコックのわかめラーメンが醤油ベースなのに対し、サンポー食品の方はホタテだしの塩スープが採用されていて、これが相当ウマいのです。ホタテの存在をちゃんと感じられるし、やさしい塩味がわかめの味と完璧にマッチしているんですよね。
麺は焼豚ラーメンのDNAを感じられる、歯切れのいい細麺。フライ麺特有の油っぽい風味やしょっぱさはありますが、これを塩スープとわかめが違和感なく隠して一体化していますし、わかめの量もかなりたっぷり。
昔ながらのカップラーメンのよさを残しながら完成度の高い一杯に仕上がっています。好きな人はエースコックのわかめラーメンよりも好きなはず。九州に行く機会があったら探す価値ありですね!
2位にはマルちゃんのご当地カップ麺シリーズ「日本うまいもん」の「青森津軽煮干しラーメン 激にぼまぜそば」を選びました。青森のご当地ラーメンであり、近年すっかり市民権を得た感のある「煮干しラーメン」のまぜそばバージョンですね。
これもめちゃくちゃウマかった! 本当〜に、最後の最後までこれを1位にするか悩みました!
まず麺の完成度がすごい。マルちゃんの「生麺ゆでてうまいまま製法」が採用されていて、加水率がそんなに高くない細麺にその製法が採用されているのはあまり食べたことがなかったんですけど、麺ののどごしも歯切れのよさも最高。食べていて気持ちいいです。
そしてタレも煮干しの旨味がすごい。“激にぼ”の名の通り濃厚なのに煮干し特有の苦味やエグみみたいな要素は一切なく、なんというか煮干しのいいとこ取り。煮干しラーメンは好みが分かれる印象がありましたが、これなら万人から好まれそう。(逆に苦味やエグみが好きな人には物足りないかもですが……)
かやくのつくねもすごくいい味をしているし、もはやご褒美感さえあるカップ麺ですね。まぜそば好きな人には全力でオススメしたい一杯です。
2022年8月の1位は非常に悩みましたが、セブン-イレブン限定で売っている「最高に面倒で、最高にうまいラーメン。 家系豚骨醤油」(日清食品)を選びました。
これは賛否がすごく分かれると思います。なんせ価格は税込400円オーバー。しかもラーメンなのに一度湯切りをしてまたお湯を注ぐという面倒な仕様。しかも具は焼きのり3枚だけ。それでいて「最高にうまい」とまで言っちゃってるし、自らハードルを高くしまくっているカップラーメンなんですよね。なのでちょっとでも口に合わなかったらすごくマイナス評価を受けやすいはず。
でも値段や手間のことを取っ払って考えたら、「ここまでやっちゃうなんてバカでしょ」とツッコミたくなるくらいによくできてます。
スープは濃厚まろやかで、なんというか家系ラーメンの基準になる味。もうちょっとパンチが効いていてもいいような気もするけど、逆にニンニクとか豆板醤とかお好みの調味料を足して自分好みにカスタマイズしやすい味になっていると思いますし、丼に移したらもはやカップ麺とは思えないくらいに本格派。食塩相当量も10gを超えてたりしますし、とにかく濃い目に仕上がっています。
麺も文句なしの仕上がりで、ツルツルとしたのどごしとコシが最高。量も湯戻し後には200gになるそうで、ボリューム的にも店で食べる家系ラーメンに近づけようとしているのは素敵な配慮ですね。
となるとやっぱり具もほしくなっちゃうのは必然。やりすぎなほどの本格的な仕上がりに、僕も思わず家にあった刻みネギと冷凍ほうれん草を慌てて追加しました。麺とスープだけで食べたらもったいないクオリティなんですよ。
食いしん坊はもちろんライスもセットで用意すべき。もろもろトッピングしたらそれこそ店で食べる家系ラーメンくらいにお金がかかっちゃいそうですが、カップ麺好きならぜひ一度食べて「令和のカップ麺はここまで進化しているのか」と感動体験してほしいですね。
以上、2022年8月の美味しかったカップ麺ベスト5でした。先月に続いてカップまぜそばが多くなってしまいましたが、季節が秋から冬へと差し掛かるに連れてきっとラーメンの比率が高くなってくるんじゃないかなと思います。
次回は10月上旬頃に2022年9月のランキングを発表予定です。どうぞお楽しみに!
動画でも解説しています。こちらもよろしくお願いします!
https://youtu.be/ZGcAjQCXPlg [リンク]
(執筆者: ノジーマ)