アニメ『刀剣乱舞-花丸-』の劇場上映される最新作「特『刀剣乱舞-花丸-』~雪ノ巻~」より、大和守安定役の市来光弘さんのインタビューをお届けします。

アニメ『刀剣乱舞-花丸-』の最新作として2022年に三部作連続で劇場上映される特『刀剣乱舞-花丸-』~雪月華~。第一幕となる雪ノ巻が5月20日(金)より3週間限定上映、第二幕となる月ノ巻が7月8日(金)より、三部作のラストを飾る第三幕となる華ノ巻が9月1日(木)より全国公開となります。

大和守安定役の市来光弘さんに、特『刀剣乱舞-花丸-』~雪ノ巻~の見どころや主題歌についてなど、お話を伺いました。

※内容や主題歌に触れている部分があるため、ややネタバレ注意です。

――新作が劇場上映の三部作とは思っていなかったので驚きました。

市来:続編があったらいいな、くらいはTVアニメ2期が終わってからも思ってはいたんですけど、まさかこんな展開になって、嬉しい誤算と言いますか(笑)。また反響が非常に楽しみですね。

――完全新作ということで、見どころを教えてください。

市来:やっぱり劇場上映が決定したと同時に発表となった新刀剣男士のうちの1人の山姥切長義ですね。2021年の2月のイベントからすでに発表されていたので、その長義がどのようにこの本丸にやって来て話を動かしていくのかは見どころのひとつですし、長義だけじゃなく他にもやって来た新刀剣男士たちが今までに居た刀剣男士たちとどう絡んで展開していくのかも、「雪ノ巻」の見どころではないでしょうか。

そして、もうひとつ言わせて貰うなら、「月ノ巻」へ繋がっていく大和守安定と加州清光のラストシーン。あれはこの三部作の始まりを感じたシーンなので、次の「月ノ巻」への皆さんの期待感を煽るシーンになっていると思います。

――心に残った場面は?

市来:やっぱりラストシーンまでの流れは見どころでもあり自分で演じていてもグッとくるところではあったんですけど、「あ、そうそう!花丸はこれだよね」と花丸らしさを感じたのは、まず冒頭の思わせぶりな豆まきのシーンです(笑)。あれは入りが完璧でしたね。「え?何この重々しい空気……」って。でも心のどこかで、「いや、このままでは始まらないよね」とちょっとだけ思わせてくれて、蓋を開けたら豆まきでした!で安心するという(笑)。

ああいう風物詩を全力で楽しむ姿を見せてくれるのも花丸の魅力ですよね。TVアニメ2期ではサバイバルゲームを全力で楽しんでいたりもしましたし、何気ない遊びなどもみんな真剣に楽しんで、花丸はそんな刀剣男士たちの全力な姿が見れるので、審神者の皆さんも大歓喜なのではないでしょうか、と今回も思います。

――遊びの部分がありつつも、しっかり芯のあるストーリーもあり、バランスの良い作品になっていますよね。

市来:そうですね、華やかな笑いを誘うようなシーンもありつつも、シリアスな部分もふんだんに盛り込まれているので、ただ明るく楽しいだけではないという。山姥切の2振などはだいぶ思いを抱えての出陣だったと思うので、そこはもう観ていただけばわかるかなと思います。

そして、音も映像もTVシリーズにも増してスタッフさんが気合いを入れているのが伝わってくる、キレイさと華やかさがある作品になっていると思います。もちろん全編通してキレイだなと思ったんですけど、印象に残ったシーンが出陣のシーンで。陸奥守吉行たちが出陣している文久三年の特命調査のところで、全体的に空など色合いが怪しい空気を出していて、キレイさもあり、ちょっとおどろおどろしさもあったりして、「あ、今まで見たことない感じだ」と思いました。

――オープニングから、歌も花丸らしく仕上がっていますね。

市来:なんでこんなにいつも花丸らしい曲が出来上がるんだろう、と思わせてくれますね。歌うこちらも楽しめるリズムだったので、収録していてもすごく楽しかったです。楽曲は2人だけではなく、新刀剣男士たちと一緒に歌わせてもらったんですけど、オープニング主題歌から新しい刀剣男士たちと雪月華の「雪ノ巻」を迎えられることが嬉しかったです。

エンディングも2パターン楽曲があって、オシャレなエンディングになっています。オープニングの花丸らしさと、エンディングの花丸らしさは別にあって。TVアニメ1期、2期でもエンディングはスポットが当たるキャラによってコロコロと変わっていったじゃないですか、シリアスな曲からユニークな曲まで。今回はそのシリアスめなほうで、2曲ともカッコよさと刀剣男士を表す見事な曲だなと思いましたね。

――映像も絵巻物風で素敵でした。

市来:いいですよね。全キャラ、ゆっくりとみんなの日常のようなシーンが描かれていて。

――実際に手に取りたいです(笑)。

市来:実際に作ったらどれだけ長くなるんでしょうね(笑)。完全受注生産でいきますか、あの画のままの。

――新刀剣男士の10振の中で市来さんが気になった刀剣男士は?

市来:新作発表と同時に新刀剣男士の1振目として発表された山姥切長義は、発表当時から「どんな風に関わってくるんだろう?」と。やっぱり山姥切の名を名乗っているので、山姥切国広とどう絡んでいくのかな、というのは当時からずっと思っていました。

あと、観て思ったのは肥前忠広がカッコいいなと思いました(笑)。「特命調査の出陣要請だ」と意味深に登場するシーンからカッコよかったですね。南海太郎朝尊は、罠を作って時間遡行軍たちと戦うんですが、ゲームでは見ることのできないシーンもあって、「あ、刀剣男士たちはこういう戦い方もするんだな」と思ったりしました。

――今回の大和守安定を演じるうえで心がけたことは?

市来:TVアニメ1期を通して彼は成長して、落ち着きだったり、芯の強さを身に着けているなと台本を読んでも思ったので、そのあたりは意識しました。少なくとも1期のような少し危なっかしい部分、突っ走ってしまうような部分は「雪ノ巻」にはなく、やっぱり成長したんだなと思わせてくれたので、清光にちゃんと任せてもらえるような意識は心がけていました。

――花丸シリーズを演じられてきて、大和守安定の変化や気付きがあれば教えてください。

市来:1期では顕現したてで右も左もわからず、でも自分なりにあがいて早く一人前になろうと頑張った結果がちょっと足を引っ張ってしまったり、清光にたくさん助けてもらって支えてもらう描写が多かったですが、今回は清光を支えるではないですけど、それくらいの心のゆとりが安定には修行の旅のおかげで出来たんだなと思いましたね。

山姥切長義が山姥切国広に一方的に絡むのですが、それを安定が制したり。あれもただ制するのではなく、仲間のことを思っての制し方というのを感じ取れたので、そこでも成長を少し感じました。以前は行くなと言われて勝手に行ってしまうような、制される側だったのに(笑)。

――大和守安定は『刀剣乱舞』のメディアミックス展開において、中心的なキャラクターの1人として描かれることが多いですが、大和守安定の愛される魅力は改めてどんなところだと思いますか?

市来:僕の個人的な意見ですけど、まずビジュアルがいいなって(笑)。そもそもビジュアルが良くない刀剣男士はいないんですけど! 安定はまずポニーテールがいいなと思いました(笑)。あとは、ギャップが好きなので、戦闘シーンでスイッチが入ったときの戦闘狂なところとか。初めて戦闘シーンの原稿を見たときは、「え、これキャラ間違えてない?別のキャラの台本かな?」とちょっと思ったところもあるんですけど(笑)。安定を推してくれている人は、ビジュアルはもちろん、戦闘に入るとスイッチがオンになるところや、普段の穏やかさや優しさの部分も魅力的に感じてくれているんじゃないかなと思いますね。

――そのギャップがある戦闘シーンのアフレコで気をつけていることはあるのでしょうか。

市来:本能の赴くままにですね(笑)。あまり難しいことは考えずに、初期から演じている染み付いたものを出しています。

――今ではスッと戦闘モードに切り替えられると。

市来:今すぐにでもキレることはできます! それは冗談ですけど(笑)。

――では今回、三部作となっていますが、今後の二作の見どころや期待できる部分を教えてください!

市来:「月ノ巻」に関してはだいぶ朗らかな本丸の明るい部分がギュッと詰まったものになっています。なおかつ、2期でもあったあるゲームに今度は安定が参戦するんです。個人的にも好きな回で、安定も参戦できるんだ!と非常に楽しみにしているシーンなので、皆さんも一緒にそこを楽しんで貰えればと思っています。また、新刀剣男士たちがさらに14振に増えてそれぞれが活躍していくので楽しみにしていただければと思います。

「華ノ巻」はこの三部作を締めくくる大事な作品になっています。大きな出来事が本丸に押し寄せてくるのですが、「雪ノ巻」を観ていただいた方は、「月ノ巻」、「華ノ巻」と最後まで見届けてほしいですね。

――楽しみにしてくださっている方にメッセージをお願いします。

市来:今まで『刀剣乱舞』を応援してくださっていた審神者の皆さんには絶対に楽しめる逸品となっておりますので、三部作がどのような展開を迎え、繋がっていくのか、そして新刀剣男士たちと今までいた刀剣男士たちがどのように絡んでどんな出来事が起きていくのか、劇場で観ていただければと思います。三部作、最後までよろしくお願いします!

――ありがとうございました!

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<ストーリー>

時は西暦二二〇五年。
歴史改変を目論む“歴史修正主義者”による、
過去への攻撃がはじまった。
歴史を守る使命を与えられた“審神者(さにわ)”によって励起された最強の付喪神“刀剣男士”。
これは、そんな彼らが“とある本丸”を舞台に、ひたむきに、そしてほがらかに生きる“花丸”な日々の物語

大きな万葉桜が見守る本丸が、真っ白な雪で覆われる頃――。
刀剣男士の大和守安定と加州清光は思い出話をしていた。それは、自身が名刀・山姥切の本歌であるという“山姥切長義”が時の政府の指令により、自分たちの本丸へ配属されてきたときのこと。
自身の写しである山姥切国広に対して挑発的な態度を取る山姥切長義と、彼に複雑な思いを抱く山姥切国広。そんな二振の気持ちを汲み取り仲間を支える加州清光に心の強さを見た大和守安定は、加州清光にある提案をする。

一方、本丸に突然入電がくる。告げられた特命は“歴史を改変されたまま、放棄されている世界”を調査しろというもの。出陣先は幕末の世であった文久三年の土佐。坂本龍馬の佩刀である陸奥守吉行を部隊⻑に、五振の刀剣男士たちは、歴史が改変されているという土佐へと向かう。
そこには、陸奥守吉行が知る土佐とは全く別の街並みが広がっていた。彼らは先行して調査していた肥前忠広・南海太郎朝尊と合流し、歴史を改変した首謀者を討つため奔走する。

特『刀剣乱舞-花丸-』〜雪月華〜
雪ノ巻:5 月 20 日(金)より 3 週間限定上映
月ノ巻:7 月 8 日(金)公開 /華ノ巻:9 月 1 日(木)公開
声の出演:増田俊樹、市来光弘、濱健人、前野智昭、高梨謙吾、小松昌平、野島健児 ほか
原案:「刀剣乱舞-ONLINE-」より(DMM GAMES/NITRO PLUS)
監督:直谷たかし
脚本:猫田幸
キャラクターデザイン・総作画監督:谷口淳一郎
サブキャラクターデザイン:森光恵、飯田恵理子 刀剣デザイン:秋篠 denforword 日和、中島絵理
プロップデザイン:伊澤珠美、秋篠 denforword 日和、小野和美
美術設定:高橋武之 美術監督:安田ゆかり(オリーブ) 色彩設計:伊藤裕香 撮影監督:呉健弘
編集:坪根健太郎(リアル・ティ)
音響監督:郷文裕貴 音響効果:中野勝博 音楽:川井憲次
アニメーション制作:動画工房
特『刀剣乱舞-花丸-』〜月ノ巻〜 監督:越田知明
特『刀剣乱舞-花丸-』〜華ノ巻〜 監督:野呂純恵
(c)2022 NITRO PLUS・EXNOA LLC/特『刀剣乱舞-花丸-』製作委員会
公式サイト:touken-hanamaru.jp

情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 ゲームでは見ることのできない刀剣男士たちの戦い方も!特『刀剣乱舞-花丸-』〜雪月華〜大和守安定役:市来光弘インタビュー