『ラヴィット!』(TBS系)あのちゃん遠隔操作大喜利事件に続いて、『水曜日のダウンタウン』(同系)が、またまたやってくれた。

22日に放送された“説”が、「帯番組のMCということで喜んで受けたオファーが“着物の帯を紹介する番組”だったとしても“だったらやめます”とは言い出しづらい説」

この“説”立証のためのターゲットとなったのは、ニューヨーク、さらば青春の光、マヂカルラブリーという3組。最後まで前向きに取り組む姿勢を見せた1組に、着物の帯に特化した史上初の“帯バラエティ”、『すてきに帯らいふ』のMCの座をプレゼントするというものだった。
 
最初はいわゆる普通の“帯番組”だとすっかり思い込んでいた彼らだったが、のちに日本の伝統「帯」をきっちり真面目に紹介する番組だと知り困惑。帯にまつわるVTRふりのおもしろコメントを考えさせられたり、ありえないムチャぶりをされる中、唯一ドッキリと疑わなかったニューヨークが、番組MCの座を獲得。そして同22日、『news23』を挟んだあとの深夜0時26分から1時間、『すてきに帯らいふ』が本当にオンエアされたのだ。

和風の落ち着いた本格的なスタジオセットに、着物姿で登場したニューヨーク。パネラーには、和泉流宗家・宗家会理事長で和泉元彌の母としても知られる和泉節子、作家・岩下尚史、また雑誌『美しいキモノ』副編集長・富澤輝実子がもちろん着物姿で登場するなど、これまた“ガチ”感満載。さらに、VTRのクオリティがとんでもなく高かった。ナレーションを少し書き起こしてみると……

『帯。それは500年の歴史が紡ぐ、日本の美。その起源となったのは室町時代、当時の帯は実用性を目的とし、細い紐のようなもので結び方も一定ではなく、旅館の浴衣や祭りの半被などで現在は使われる、平ぐけ帯が形として主流でした。その転機となったのは江戸時代。戦国の争いが終わり生活が豊かになったことで、おしゃれをする人たちが増加。実用性ではなく芸術性を求め、その幅はおよそ6倍となったのです>』

など、帯の伝統を真面目に伝えるものだった。
 
他にもスタジオでは、京都・西陣織、福岡・博多織、群馬・桐生織という日本の帯の3大産地の代表者が徹底討論するというコーナーや、山村紅葉の帯選びに密着する散歩ロケVTRも。さらに若者の帯離れが深刻ということで、ニセ企画で呼んだ女性タレントをTBSに呼び、抜き打ちで帯巻きに挑戦してもらう実験企画と、ちゃんと構成されていた。そんな中、司会のニューヨークは場違い感満載だったが、それなりに健闘していた。
 
「説」のためにわざわざ番組まで作った『水ダウ』、そして枠をあけてくれたTBSに対しネットでは、

・両方見たけど、TBSイカれてるなと思いました。まる。企画力の勝利。
・こんなの他局は絶対出来ない。
・ゴーサイン出したTBS番組編成部マジで狂ってる
・もはやいちバラエティ番組内のドッキリの域を超えてる。

など喝采。

ただし『水ダウ』の企画の一環であることを知らずに『すてきに帯らいふ』を見ていたと思われる視聴者は
ニューヨーク?何故? 何これ?罰ゲーム?
・母が録ったニュースの後にたまたますてきに帯らいふ入ってたから観てる、帯中心の番組って珍しいし歴史とかおもしろい
と、思い思いの反応を寄せている。

そんな『すてきに帯らいふ』の気になる平均世帯視聴率は2.5%、個人1.3%と、これまでの同時間帯の2倍のアベレージで、『水ダウ』からの流れで見たものと思われる。またまた我々は、テレビで遊び尽くすという『水ダウ』の術中にはまってしまったようだ。

(執筆者: genkanaketara)

情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 TBSが『水ダウ』“説”立証のために番組枠を1時間あけて着物の帯を紹介する真の「帯番組」を放送! ウソみたいな本当の大英断にネット喝采「編成狂ってる」