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鍋焼きうどんといえば冬の風物詩のひとつ。特に近年は冷凍食品の鍋焼きうどんのクオリティが高く、家のコンロで温めればすぐにグツグツと煮立った鍋焼きうどんを食べることができます。野菜や肉、きのこ類がたっぷり入り、煮込むことでスープが少し染み込んだ麺も最高に美味しいですよね。
しかし、うどんは麺のコシの強さを味わうことこそが醍醐味だと考えている人も多いでしょう。僕も割とそうです。煮込んだうどんは当然冷やしうどんよりも柔らかくなってしまうため、どうしても物足りなさを感じてしまうこともあります。となると、考えることはひとつ。
冷たい鍋焼きうどんがあったら最高にウマいんじゃないか。
もちろん、グツグツと煮立った鍋焼きうどんに大量の氷をぶち込めば簡単に冷やせます。でも氷が溶けたらスープが薄くなり、本来の美味しさが失われることも確実。それじゃ元も子もありません。
どうやったら冷たい鍋焼きうどんを食べられるのか、いろいろ試してみることにしました。
しかしこれがなかなか難しい。まずは冷蔵庫で解凍を試みましたがなかなか時間がかかり、溶けていくまでの間に麺がスープを吸収しすぎてのびる可能性があったため断念。常温での解凍でももちろん同じでした。
調理したあとに麺を取り出して氷水で冷やす方法も考えましたが、スープを冷凍庫に入れても急速には冷えず、これまた茹で上がった麺がのびてしまいます。
そんな試行錯誤の末に、ひとつの手段を思いつきました。
用意したのはボウルと大量の氷。丸亀製麺では茹でたての麺を冷やすのに専用の機械を使って一気に冷やしているんですが、それをイメージしました。
まずは普通に鍋焼きうどんを調理し、氷がたっぷり入ったボウルにセット。プカプカと浮かべながら容器を回転させつつ中身をかき混ぜれば、スープを薄めずに全体を冷やせるのではないでしょうか。
早速やってみましょう。
冷凍の鍋焼きうどんをグツグツと煮立たせたら……
鍋焼きうどんをセット!
さらに氷の隙間から塩水を流し込んで温度を下げ、容器を回転させながら手早くかき混ぜ続けます。
この作業を根気よく続けていると、数分後に突然スープも麺も温度が下がり始めました。アルミの容器が冷えたら一気に中の温度も下がったという感じでしょうか。
そして10分もかからないうちにスープはキンキンに冷え、麺も表面はすっかり冷たくなりました。これはかなりいい感じなのでは……!?
というわけで早速いただいてみましょう。
ズルズルズルズル……ズルゥーーーッ!! ズ、ズズッ、ズズズズズルルルウゥゥゥーーーーーッ!!
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!! これは……!! キンキンに冷えてやがる……!! そしてめちゃくちゃウメエェェェェーーーーーーッ!!
麺のコシは完璧で歯ごたえ抜群なのに、一度煮込んだことによってスープの味もほんのりと浸透。ワシワシと麺を噛み締めるたびにスープの味が口の中に広がっていきます。もちろん鍋焼きうどんのあっさり系のスープは冷やしてもウマい!
しかも一回ちゃんと煮込んだことで具材の仕上がりも完璧。椎茸や鶏肉なんかはプルンプルンで最高の仕上がりでした!
冬だけどやっぱり冷たいうどんのほうが好きだという方はきっと多いはず。ぜひお試しを。
(執筆者: ノジーマ)