スパイダーマンの宿敵であり、マーベル史上最も残虐な悪<ダークヒーロー>として誕生、 2018年に劇場公開され全世界興行収入940億円を超える大ヒットを記録したトム・ハーディ主演『ヴェノム』。 その続編となる『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』いよいよ12月3日(金)に日本公開となります。

本作では、マーベルコミック上でスパイダーマンとヴェノムが 共闘して戦いを挑むレベルの強さを誇る凶悪ヴィラン、カーネイジが登場。 連続殺人鬼クレタスの狂気を取り込んで覚醒したカーネイジの残虐性は計り知れない。 世界を混乱に陥れ、その狂気がヴェノムに襲い掛かる!今、<最悪>は塗りかえられる―。

トム・ハーディ演じる、エディ・ブロックの日本語吹替を務めるのが、声優の諏訪部順一さん。前作より続投となった諏訪部さんに、本作の感想やエディ、ヴェノムへの想いなどお話を伺いました。

ーー本作、大変楽しく拝見させていただきました。まずは率直な感想を伺えますでしょうか。

非常に楽しい作品だと思いました。アクションやVFXも見どころですが、全体を通してシリアスとコミカルのバランスが非常に良いですね。ヴェノムとエディの関係性も、はじめましてからだった前作とは違い、共存している、いわばニューノーマルな生活をおくっているところからスタート。対等な感じで、どつき漫才のようにやりあうシーンがとても面白かったです。

ーー前作からの続投となりファンの方は本当に嬉しかったと思います。エディを演じての反響はいかがですか?

ありがたいことに、喜んでくださってくれた方がたくさんいて嬉しかったです。前作が公開された際、自分がトム・ハーディさんの声を担当するのは意外だと思われた方もいらっしゃったようなのですが、楽しかったという御感想もたくさんいただいていたので、続編が制作されているという情報を映画情報サイトなどで知ってからは、またエディの吹き替えをやりたいと切に願っていました。続投できて本当によかったです。

ーー本作では強大な敵「クレタス」と対峙します。クレタスの印象はいかがでしたか?

残虐なシリアルキラーですが、なぜかエディにシンパシーを感じている滅茶苦茶ヤバいヤツです(笑)。しかし、非常にピュアなところもある、何とも不思議なキャラクターでした。

クレタスを演じたウディ・ハレルソンさんも、こういうタイプの強烈なキャラクターがハマる俳優さんだという印象を以前から持っていまして。本作でも遺憾なく、その存在感を発揮されておられました。日本語吹替を担当された内田直哉さんも素晴らしかったです。


ーー本作でのエディについては、どんな部分を意識されましたか?

エディは、なんだかんだ言って「いいヤツ」って感じの人なんですよね。前作よりもクリーンなイメージになった気が。ダーティさが薄れ、親しみやすさが増えた思います。部屋は散らかっていますけど(笑)。

トム・ハーディさんは、これまで演じられてきた役やその風貌から、タフなイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか。今シリーズのエディは、ちょっと情けないところや、人懐っこい少年の様な表情を見せることがあります。日本語吹替版では、そういう残念なところやコミカルな部分を基本にエディ・ブロックという人物を表現していくという演出意図があり、自分はそのディレクションのもと演じています。

トム・ハーディさんご自身と同じようなトーンの声はむしろ自分的には出しやすいのですが、声は低くならないようにと厳命されていて。とにかく、格好良くならないように、渋くならないように、と(笑)。トム・ハーディさんを演じているのではなく、あくまでもエディ・ブロックを演じている……そう思ってご鑑賞いただけるとありがたいです。

ーー今後の『ヴェノム』に期待することはありますでしょうか。

本作には、今後の展開の布石なのかも? と思えるようなエッセンスがところどころに散りばめられているので、どうしてもさらなる続編に期待してしまいます。再びエディ・ブロックを演じることができたら嬉しいですね。テイストを忘れないように備えておきます。

ーー『ヴェノム』シリーズへの出演を経て、アメコミ作品をよく観る様になったということはありますか?

もともとアメコミの作品は好きなのですが、それまでは『スパイダーマン』発のいちヴィランとしての認識だったヴェノムへの愛着が生まれて。グッズを集めはじめました。自分が関わっている胸にスパイダーマークのないヴェノムのグッズが特に欲しいのですが、あまりアイテム数がなく。我こそはというメーカーさんがおられましたら、ぜひどんどん作っていただきたいです。自分と、おそらく中村獅童さんは買うと思いますので(笑)。

ーー諏訪部さんには、エディとヴェノムの様な“悪友”はいらっしゃいますでしょうか?

悪友は……いないですね。ふつうに仲の良い人たちはいますが。現在交流がある友人の中で一番つき合いが長いのは、大学時代に知り合った人たちです。頻繁に会うわけではありませんが、顔を合わせれば当時のテンションに戻ります。こういう仕事をしていることは知っているのですが、みんなあまり気づかないようで。ちゃんとキャストやスタッフがクレジットされるエンドロールまで見てくれとよく言っています。映画なんかは、エンドロールのあとに思わぬサプライズが待っていることがありますからね! でも、ちゃんと見てても彼らは気づかなかったりするんですけど(笑)。

ーー『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』はまさに、エンドロールもエンドロール後も楽しんでいただきたい作品ですよね!今日は素敵なお話をどうもありがとうございました。

撮影:オサダコウジ

『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』12月3日より公開!

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情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』諏訪部順一インタビュー「格好良くならないように、渋くならないようにエディ・ブロックを演じる」