岡田准一さん主演で、2019年6月21日(金)に全国公開された映画 『ザ・ファブル』。‟今一番面白いマンガ”と称され、累計900万部の人気を誇る原作コミック「ザ・ファブル」(原作:南勝久 講談社「ヤンマガKC」刊)を映画化した本作は、世界基準アクション、ハッピーな笑い、そして超豪華キャスト共演が大きな反響を呼び、 累計130万人以上を動員する笑撃の大ヒットを記録。そして、度肝を抜くアクション、キャスト、ハッピーな笑い、ストーリー すべてがバージョンアップした新シリーズ「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」が大ヒット上映中です!

前作よりさらにパワーアップしたアクションシーン、そして人間ドラマ。公開への期待が高まる本作について、主演の岡田准一さん、ヨウコ役の木村文乃さんにお話を伺いました。

――待望のシリーズ第二弾がいよいよ公開されます! 前作と比べて役柄に対する変化はありますか?

岡田:僕が演じるアキラ(ファブル)は浮世離れしている役柄で、『ザ・ファブル』(2019)の時のアキラって本当に言葉も少なく、ヨウコの話も聞いていない設定だったので、僕もスカして「あー」とかしか応えていなかったんです。本作『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』はちょっと会話出来ているんですよね。そこはアキラの成長だと思います。

木村:本当に。サイボーグから人になったという感じがしますね。

岡田:(笑い)

木村:人の血が通ったキャラクターになっていて、だからこそタイトルの「殺さない殺し屋」というのが効いているなと感じました。

岡田:本来は無駄なことを一切しないのがファブルですが、今回は色々な所に首をつっこんでしているし、他の人間関係にもちょっと雪解けがありましたね。

――ファブルは敵が大きければ大きいほど魅力が増すなと感じています。本作はファン待望の「宇津帆編」の映画化で期待も高いですね。

岡田:「宇津帆編は、アキラにとって変化のある話」。先ほど言った様な人間関係の雪解けがまさにそうですよね。そして、『ザ・ファブル』は敵ありきだと思うんです。僕らは隠れていて受け身の存在なので。敵が面白くなければファブルの良さも出てこなくて、1だったら小島(柳楽優弥)ですし、本作なら宇津帆(堤真一)。監督の演出が、僕らと違って細かいんだよね

木村:(うなずく)

岡田:僕らのことはあまり見てくれないです(笑)。

木村:(笑い)

岡田:っていうくらい、宇津帆とヒナコに対して情熱をかけて撮っていました。堤さんは、これまで僕の大事な作品でご一緒していて、すごく助けてくださる方なので、信頼して挑めました。

木村:最終対決に関しては堤さんと平手さんはすごく大変だったと思います。特に平手さんはお芝居と思っていて聞いていても、辛い言葉の数々を投げかけられているんです。それに一瞬一瞬、妥協することなく向き合っている姿を見ていたら、私まで手に汗がにじみました。それを、梅雨時期の撮影ということもあって中断も多い中、何日も何時間もかけて演じられていたので、今回の見どころの一つだと思います。

――『ザ・ファブル』といえば、本格アクションが魅力ですが、今回は岡田さんがファイトコレオグラファーとしても参加されていますね。こだわった部分を教えてください。

岡田:ストーリーがないアクションというのは、中身のない箱みたいなものなので、大事なのは「構成」だと思うんですね。人間が出来ることって限られているので、主人公がどれだけ負荷を受けるかっていうことが分かりやすい様に表現したいなと思いました。

監督がどういう画を撮りたいかっていう。主人公や殺陣師が撮りたいものを撮ろうとすると、徒手でやりたがるのですが、バランスを大切にしました。

あとは個性をどう出すのか、ですね。例えばヨウコの個性って何?と思った時に、思わず「男子がやられたい」って思ってしまうようなヨウコの美しくカッコ良い魅力を出したいなと思いました。「そういう見せ方の殺陣を作りたいんだ」って、(木村文乃さん)本人にプレゼンしたら良いですよと言ってくれて、太ももが出た衣装を着てくれました。

木村:(笑い)岡田さんが意図しているヨウコの魅力を理解しきるまえに「やります!」と言ってしまったところもありました。私には基礎も何もないので、基礎練習からついていくのに必死で、太ももで人を締め落とすというのは大変で、本番で(鈴木役の)安藤政信さんとやらせていただいた時も女性としての力の差が出てしまって、悔しいなと思う部分もありました。

でも、その後アフレコでそのシーンを見たら、安藤さんが見事なまでの受け身をしてくれていて。「アクションって一人ではできないんだな」と実感しました。

岡田:すごく練習されていて、アクション女優を目指せとは言わないですけど、趣味でも続けて欲しいなって。今回振り付けをしていて、女性だからこそ出来る殺陣ってたくさんあるので、それが出来る一人になってくれたら嬉しいなと思います。

木村:今までアクションが「アクション」というものでしか無かったのですが、「体を使った対話」なんだということを教えていただいてから、ただ綺麗に蹴って殴ったりするのではなくて、体の構造を意識したり、そのシーンの意図を汲み取りながら挑むことは、芝居と一緒ですごく楽しいなと思えました。

――お2人の関係性だからこそ出来た、素晴らしいアクションの数々でした。

木村:岡田さんは先ほども「人間には出来る限界がある」って言ってましたけど、誰が言ってるんですか?って思います(笑)。限界を超えるのが岡田さんのすごい所でもあって。
「俺もう少しで達人になれる」って言っていましたよね?

岡田:そう。44歳くらいで達人になることを目指しているんですよ。やっぱり、もっと“出来る”ので(笑)。

――今作の内容もカッコいいですし、スカッとしますし、たくさんの方に観ていただきたい映画になっていますよね。

岡田:こういう時期だからこそエンタメが誰かを楽にさせたり、「今日ちょっといい日だったな」って思ってもらえるような存在でありたいと思っています。僕らも、本作でコロナ禍での撮影の中断を経験しているので。その中で、撮影の意義などもこめられた作品なので、ぜひたくさんの方に楽しんでいただきたいです。

木村:全てがバーションアップしている作品です。アクションも、人間ドラマも、とても見応えのある作品ですので、ぜひ楽しんでください。

――今日は貴重なお話をどうもありがとうございました!

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映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』長尺予告
https://www.youtube.com/watch?v=Y24pIsqROzA

▼作品情報
映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』
出演:岡田准一
木村文乃 平手友梨奈  安藤政信
黒瀬 純   好井まさお  橋本マナミ   宮川大輔
山本美月  佐藤二朗  井之脇海 / 安田 顕 / 佐藤浩市
堤 真一
原作:南勝久『ザ・ファブル』(講談社「ヤンマガKC」刊)
監督:江口カン
アクション監督:横山誠  ファイトコレオグラファー:岡田准一
主題歌:レディー・ガガ&アリアナ・グランデ「レイン・オン・ミー」(ユニバーサル ミュージック)
企画・製作:松竹×日本テレビ
配給:松竹株式会社   制作プロダクション:ギークサイト
公式サイト:https://the-fable-movie.jp/
公式Twitter:@the_fable_movie
公式Instagram:fable_movie
(C)2021「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」製作委員会

情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』岡田准一&木村文乃インタビュー「ストーリーがないアクションというのは、中身のない箱みたいなもの。大事なのは“構成”」