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2019年10月に東海テレビ・フジテレビ系全国ネットにて放送され「この女、怖すぎてヤバい!」とTwitterでのトレンド入りが続出し、大きな話題となった連続ドラマ「リカ」、そして「またしても怖いのに突っ込みどころ満載!」とその中毒性にハマる人が続出したエピソード0にあたる「リカ~リバース~」に続き公開される映画『リカ ~自称28歳の純愛モンスター~』が大ヒット上映中です。
本作の原作は第2回ホラーサスペンス大賞を受賞し、累計65万部を突破した五十嵐貴久の超人気サイコスリラー小説「リカ」シリーズの「リターン」。主演は、ドラマに続き“美しき魔性”高岡早紀。衝撃的なセリフ、誰もが目を奪われてしまう振り切った演技で、「リカ」ワールドへ引き込んでいきます。幼い頃から愛に恵まれなかったリカは、夫像、結婚像、家庭像に少女のような憧れと純粋さを持つ、自称28歳の女性。運命の男性に出逢った時、彼女のピュアな愛情は炸裂し、愛する人を手に入れるためなら手段を選ばない最恐の“純愛モンスター”と化していく。その狂気の愛のたどり着く先はー?
今回は主演の高岡早紀さんに本シリーズでの挑戦について、お話を伺いました!
――本作は劇場版ということで、「リカ、こんなことしちゃうんだ!」という驚きのシーンの連続でした。高岡さんご自身が驚いたシーンはありますか?
高岡さん:台本を読んで「リカが飛び上がる」と書いてあったのには驚きました。映画化をするということで、ドラマシリーズよりさらにスケールアップして作りたい(というのは聞いていたので。もっと観客を喜ばせるというか、驚かせるような何かがあるのだろうな、と思っていましたが、まさか飛ぶとは。リカがどうしたら飛べるのかというのを、自分に取り入れるまでに、少)時間を要しました。
――これまでも様々な驚く行動を見せてきたリカですが、さすがに飛ぶとは!という驚きがありますよね。
高岡さん:もともとの設定が、リカは普通ではない女性なので、そういうふうに考えていくと、(飛ぶのもありなんだろうなぁっていう。映画というのはやっぱりエンターテインメントなので、みなさんに楽しんでいただけなかったら意味がないので、喜んでいただけるなら、リカが飛ぶのもおもしろいという考えに至りました。
――高岡さんにとって「リカ」は新しいことに挑戦出来る役柄ですか?
高岡さん:そうですね、すごく楽しませていただいています。まぁ、大変なんですけど……。ドラマシリーズの時も、タクシーを全速力で追いかけたり。もう年齢も年齢なので、2作目が決まった時に、「2作目はありがたいのですが、走るのはもう本当に無理なんです」なんてお願いしたんです。でも「これはリカの走るところがおもしろいから、マストです」って。「えーっ、嫌だな〜」みたいな(笑)。
――しかも顔色を変えずに全力疾走ですものね。
高岡さん:それで、さらに今度は飛ぶことになっちゃって(笑)でも、楽しかったんです。
思っていた以上に楽だったというか、楽しかった。飛ぶシーンで、私自身が楽しめるなんて思ってもいなかったので、辛いしかないだろうと。アクションも苦手なので。それが、実際にやってみたらハーネスや道具も進化しているというのもあるんでしょうけれど、思った以上に楽しくてもっとやりたいという感じでした。
――そういう大きな動き以外でも、リカを演じる上で工夫している部分はどんなことですか?
高岡さん:最初にオファーをいただいた時に、この「雨宮リカ、28歳です」というセリフにとても引っかかりました。私が今、この年齢になって、リカも本当は私とそう違わない年齢の設定なんですが、別に今回は28歳に見えなくてもよくて。その見た目で「28歳です」って自ずから言ってしまう、このサイコさ。これには結構勇気がいりました。自分自身、何の偽りの気持ちもなく言うこと。素直に演じることが大切ですね。
――相手をじっとまっすぐ見つめるシーンも多いですよね。
高岡さん:まばたき一つとってみても、まばたきをすることに意味があって。なので、目をずっと見続けること、目を逸らすこと、まばたきをすること、全てに一つ一つ意味があるので。そのすべてが人格を作り上げるうえで重要な要素だと思います。
――リカは飛び抜けているキャラクターではあるんですけれども、愛されたいとか、誰かに必要とされたいというか、求められたいみたいなものって、誰にでもある欲求だなと思うんです。
高岡さん:そうですね。リカはそれがちょっと飛び抜けているだけで。やっぱりみんな誰かを愛したい、愛されたいと思うだろうし、そういう人間の欲求ってとても当たり前のものですよね。『リカ』という作品を通して、改めてそういうふうに思ってくださる女性はたくさんいらっしゃると思います。リカの飛び抜けた純粋な気持ちを演じて、私自身も心の奥底に沈んで、埋もれてしまっている「誰かを思う気持ち」を取り出すきっかけになりました。
――少し共感出来る部分もありましたか?
高岡さん:あそこまで純粋に人を求める気持ちは私にはないです。ただ、リカほど究極じゃないところでいったら、分かる部分はあるんですよね。例えば「大好きな人の何かを持っていたい」という気持ち。リカは執拗にコレクションしてしまうのだけど、そばに置いておきたいという気持ちは分かりますよね。
――リカは極端だけれど「分かる」部分はあるんですよね。そこがこの作品の面白さだなと思います。
高岡さん:本当。だって、その1人の人しか見てないんです。まわりは関係なく、もう本当にその人だけ。だから、狙われてしまった人は怖いと思う(笑)。普通はその人のことだけじゃなくて、自分の生活、仕事、友達、いろんなことを考えるものなのに、リカはそれだけですから。
――リカという役との出会いで、高岡さんご自身に何か変化はありましたか?
高岡さん:そうですね、リカって怖いでしょう? 私のことも怖いと思われがちなんですけど、「いや、怖いのはリカで、私は怖くないですよ」と(笑)。でも、リカをやることによって、さらに自分自身が解放できるようになったというか。女優としての立ち位置や、色々なことの自由度が増したと思います。こんなこともやってしまっている私に対して、私自身もおもしろがれる。人として究極のリカを演じることは本当に面白いので。泣いたり、叫んだり、すごくうれしそうにしていたり。演じていて、ここまで“一方的”な役はなかなかいないですからね。
――本作以外にも初のエッセイ本を出版されたりと新しい活動が増えていると感じたのですが、心境の変化などがあったのでしょうか?
高岡さん:常に面白いこと、楽しいことをやっていたいなという気持ちがありまして。そういう中で、たまたま「『魔性ですか?』というエッセイ本を書きませんか?」というオファーをいただいて。「私に『魔性ですか?』という本を書いて欲しいなんて、そんなことを言う人がいるんだ!」と最初は驚いていたんですけど。面白いからやってみようと。
――楽しく書けましたか?
高岡さん:そうですね。色々なことを思い出しながら、何を書いたら喜んでいただけるのかなぁというのは、やっぱり大変な作業でしたが、改めて自分のことを見直してみたりする機会っていうのはあってもいいなぁと思いました。
――この映画だったり、御本だったり、これからも色々な高岡早紀さんの表情を見れるのはとても楽しみです。今日はありがとうございました!
撮影:オサダコウジ
【動画】映画『リカ 〜自称28歳の純愛モンスター〜』予告編映像
https://www.youtube.com/watch?v=rILr1xKCzYA
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