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コロナ禍で仕事やプライベートを問わず生活環境が大きく変化したことにより、これまで以上に「時間の使い方」が多様化。時間をどう使うか、時間の価値を改めて見つめ直した人も少なくないようです。
セイコーホールディングスは6月10日の「時の記念日」にちなみ、全国の10代~60代の男女1200人を対象に“時間”に関する意識調査を実施した「セイコー時間白書2021」を発表。多様化した時間の使い方や時間への意識の変化が表れた調査結果となっています。
コロナ禍で多くの弊害があったのは言うに及びませんが、一方で、コロナ禍で増えて良かった時間を聞くと「趣味の時間」(39.4%)や「家族とのコミュニケーション時間」(36.1%)が上位に。
また、減って良かった時間には「会社の飲み会・食事会の時間」(33.3%)や「通勤時間」(28.8%)が並び、これには大きく頷く人も多いのではないでしょうか。
増えて良かった時間の中で今後も維持したい時間を聞くと、やはり上位には「趣味の時間」(38.2%)や「家族とのコミュニケーション時間」(36.8%)といった項目が。コロナ禍だからこそ自分や家族のために使う豊かな時間の大切さに気付いた人が多く、時間の多様性が加速している傾向が見られます。
自分の1時間の価値(=時価)を聞いたところ、仕事や家事・勉強をするオンタイムは1時間4253円となり、前年(4443円)よりやや下がる結果に。
一方で、プライベートなオフタイムは1時間1万2992円と、前年(8346円)から4646円増加(前年比155.7%)し、2017年の調査開始から史上最高額に。オンタイムとオフタイムの価格を比べると、2017年は2629円の差だったのが、2021年には8739円もの大差となり、年々その差を広げていることが分かります。
2020年を振り返って、それまでの年に感じていた時間の速度を1倍速としたとき2020年の時間の速度はどのくらいに感じたかを聞くと、2020年の体感速度は平均で2.03倍という結果に。2020年はまさに“過ぎ去ってしまった”という表現がぴったりかもしれません。
年代別で見ると、10代が2.66倍、20代が2.31倍。職業別で見ても学生が2.57倍と、若い世代の方がより体感速度が速く感じているようです。
今回は海外との時間意識の違いを見るべく、アメリカ(ニューヨーク在住の10代~60代男女120人)と中国(上海在住の 10代~60代男女120人)でも調査を実施。
同様にオンタイムとオフタイムの時価について聞いたところ、アメリカはオンタイムが8590円(78.98ドル)、オフタイムが8561円(78.71ドル)。中国はオンタイムが2319円(136.55元)、オフタイムが1751円(103.15元)という結果に。
日本はオンタイム(4253円)とオフタイム(1万2992円)の差が大きくオフタイムが断然高いのに対し、アメリカはほぼ同じで、中国はオンタイムの価値が高いと値付けされています。仕事やプライベートに対する考え方の国民性が表れた結果と言えるかもしれません。
また、2020年の体感速度を聞いたところ、日本が2.03倍だったのに対し、アメリカは2.92倍、中国は1.49倍と、やはりここでも国ごとにその感覚の違いが見える結果に。
さらに、2021年のこれまでの体感速度についても聞くと、日本(2.03倍)と中国(1.68倍)は2020年と同程度の回答となった反面、アメリカは3.39倍と2020年以上の猛スピートに感じている模様です。
コロナ禍で身についた時間に対する意識や感覚は、収束後も定着してくのか、あるいはまた変化していくのでしょうか……?
その他にも時間に関する興味深いデータが並ぶ「セイコー時間白書2021」は、セイコーホールディングスの特設サイトからチェックできます。
「セイコー時間白書2021」特設サイト:
https://www.seiko.co.jp/timewhitepaper/2021/
実施時期:2021年4月28日(水)~5月10日(月)
調査手法:インターネット調査
調査対象:全国の10代~60代の男女1200人(男女各600人、各年代別に男女各100人ずつ、10代は15歳以上)
実施時期:2021年5月13日(木)~5月21日(金)
調査手法:インターネット調査
調査対象:アメリカ…ニューヨーク在住の10代~60代男女120人、中国…上海在住の10代~60代男女120人(ともに男女各60人、各年代別に男女各10人ずつ、10代は15歳以上)
Photo by Aron Visuals on Unsplash