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どうもライターの丸野裕行です。
前回は京都市内にあるこってり味の京都ラーメンの名店をご紹介した《京都ラーメンシリーズ》。今回も、様々な雑誌やWebサイトメインに活躍するラーメンライターに教えてもらった、高級懐石料理や割烹、和食の名店で包丁を握る味にこだわる職人たちが足繁く通うラーメンの名店を5軒ご紹介したいと思います。
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筆者が実際に試食にむかった、料理人が通う京都に点在するラーメンの名店の数々、ぜひともご覧ください!
京都市中京区の新撰組の屯所だった壬生寺近くに《ネオ京都ラーメン》の呼び名も高い神がかり的なラーメンの名店があります。
それが『セアブラノ神』なんですね! ラーメンの人気店がひしめく京都でも、真の料理人たちが認めて通うお店なんです。昼になれば、常に行列ができているという状態の店前。今日も、入り口前には7人~10人ほどが並んでいる状態。こちらは、祇園の高級割烹で腕を振るう料理人からの推薦です。
いつも約30分ほどは並びます。店内に吸い込まれ、6席くらいの待ち席に着座。個室まである広さです。まずは食券を購入。とんこつ魚介つけ麺(850円)、まぜそば(800円)などがありますが、とりあえずはスタンダードな《特製背脂煮干しそば(1,100円)》をいただきます。
丼からは魚介の香りが漂い、背脂がチャッチャと振りかけらているのですが、平打ち麺を持ち上げると意外なボリュームがあります。脂はすごく甘く、口当たりもマイルドで、上品な醤油がキリッと効いていて、脂のパンチがありながらも、上品なスープ。奥底からひょいと顔を出す煮干しの風味もバランスがいいです。
期間限定で、チキン南蛮や唐揚げなどのサイドメニューもあり、これだけのお客さんがいて、ラーメンを作りながらの調理は大変だなぁと感じてしまう超人気のお店でした。
店名:『セアブラノ神』
住所:京都市中京区壬生相合町25-4 デイスターアベニュー1F
TEL:075-432-7077
営業時間:
11:00〜15:00/18:00〜22:00
定休日:無休
こちらも数々の料理人がお忍びで通う名店です。つけ麺を主力メニューとしている破壊力のある旨さの『吟醸らーめん 久保田』。
券売機には様々なメニューが書かれていて、選んだのは《濃厚豚骨魚介つけ麺》を購入。セルフサービスのお水を入れ、着座。このお店は閉店時間まで、客足は途絶えません。店員さんの動きにはムダがなく、しっかりと連携が取れています。このお店に通うのは、政界の大物が通う割烹料理店の職人からの推薦です。
太目の麺は、茹で時間もかかって当たり前。運ばれてきた麺とつけ汁。よく熱せられた濃厚スープに魚介の香りがたまりません。
ツヤがあり、なめらかな表面を持ったもちもち麺。ガツンと舌にくるスープには、コクとうまみが溶け合っています。
何度麺を口に運んでも、飽きこない別の表情を見せてくれるつけ麺。肉々しさあふれる2枚のチャーシューは食べ応えあり。すべてを平らげ、割りスープで口を湿らせた瞬間に、心の底から“幸せ”を感じてしまいました。
店名:『吟醸らーめん 久保田』
住所:京都市下京区西松屋町563 フジ萬ビル1F
TEL:075-351-3805
営業時間:
11:00~15:00(L.O.14:30)/18:00~22:30 (L.O.22:00) ※基本売り切れません
定休日:火曜日
京都のラーメン激戦区の中でも、町家情緒を大切にしていて、思わず「えっ! ここってラーメン店なの?!」と思ってしまう人気行列店『和醸良麺すがり』。とてもラーメンを食べさせてくれるとは思えない町家の外観と《和醸良麺》と銘打たれた看板。古民家カフェとも思えないほど、京情緒を感じます。このお店の推薦人は、祇園甲部の老舗懐石料理のお店の料理長。
小さな木の扉を開けると、奥戸さんもそのままにどこから入店すればいいのかわかりません。しかし、そこには券売機が……。入り口から一番遠い奥からぐるりと回り込んで店内に入ります。店内は、まるでバーのような造りで、面食らってしまいます。
お願いしたのは、《もつつけ麺(950円)》。白湯のカフェラテのとうにクリーミーになっているスープに、ブリブリした牛ホルモンがたっぷりと沈んでいますね。魚介といいますか、鰹出汁の風味が漂い、食欲をかき立てます。ひと口。芳醇な香りが広がる濃厚スープです。
しかし、ちゃんと全粒粉の風味を感じさせるところが心憎い。中太麺は、しっかりとスープに絡み、至高のつけ麺といえるでしょう。
店名:『和醸良麺すがり』
住所:京都市中京区観音堂町471-1
TEL: 075-432-7077
営業時間:
[月~金]11:30~15:00/18:00~22:00 [土・日・祝]11:30~16:00/18:00~22:00
定休日:12月31日~1月3日
京都駅からふた駅、嵯峨野山陰線で園部方面に向かうと、京都中央卸売市場がある丹波橋駅に到着します。トラックやターレー(ターレット式構内運搬自動車)が行き交う活気あるこのエリアにあるのが、『あいつのラーメンかたぐるま』です。
開店以来、美味しいと評判になっているラーメン店が自信をもって、お客さんに提供するのは、ラーメンとつけ麺。どちらも濃厚で大満足できる一杯でありながら、「また行きたくなる」後引くお味。
選んだのは、《こくとん塩ラーメン》。ビジュアルとしては、圧巻の分厚いブラックペッパーの効いた豚肩チャーシュー、さらに太いメンマと半熟煮玉子、小ネギが散らしてあります。太目の麺は、スープが絡みやすい平打ち麺。ひと口。ベースが塩とんこつの中粘度の動物系スープは、魚紛が効いていますが、麺とのバランスはバッチリ。
濃い目のスープなのかな、と思っていましたがさっぱりといただけます。平打ち麺はちぢれていて、硬め。コシがあり、舌触りがいい。麺も小麦の香りを感じられて、最高ですね! うるとらつけ麺も一食の価値ありです。
店名:『あいつのラーメンかたぐるま』
住所:京都市下京区西七条西八反田町77 ガーディアン青山1F
TEL:非公開
営業時間:
[月〜金]10:30〜15:00/17:00~20:00 [土日祝]10:30〜20:00(通し営業)
定休日:定休日なし 年末年始&臨時休業等はお店のブログを確認ください
多くの味にうるさい料理人が推薦するのが、『らぁ麺 とうひち』さんです。その味は、数ある京都ラーメン店の中でも、トップレベル。繊細で味わい深い唯一無二のラーメンであるということは、長い行列を見ればわかります。
オーダーしたのは、人気の高い定番の《鶏醤油らぁ麺》。とにかく見た目が美しい、女性的で眺めているだけでもため息が出てしまうようなラーメン。煌々と輝く脂の膜に、うっとりしてしまいました。
まずはひと口。醤油ラーメンをひと言で人に説明するなら、「これです!」といえるほどの旨さ。鶏の香りが漂う濃い目の醤油がポイントのこのラーメン。味わい深く、たまりませんねぇ~、これは!
麺はといいますと、若干平打ちに近い中細麺。のど越しがよく、つるつると喉に吸い込まれていきます。啜るたびに、快感にも似た刺激が喉を通過。最高です! 具としては、食べ応えのあるゆず風味の豚肩チャーシューと柔らかい鶏ムネチャーシューの2種類とメンマ、ネギ、ミツバ。
職人の仕事が見える究極の醤油ラーメンでした。また、鶏白湯ラーメンもオススメです!
店名:『らぁ麺 とうひち』
住所:京都市北区大宮北箱ノ井町33-6 セルリアンハイツ 1F
TEL:075-432-8818
営業時間:
11:00~14:30(L.O.)/18:00~21:30(L.O.)
定休日:火曜日
京都は激ウマラーメン店密集地帯なので、食にうるさい料理人も安くてうまいその一杯を食べに行くんですね。
もう6回も、このシリーズを連載していますが、本当に紹介しきれません!
次回もまだまだ京都の絶品ラーメン店をドド~ンとご紹介したいと思います。
(執筆者: 丸野裕行)