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カップ麺やスナック菓子、ファストフードなどのアレンジレシピを研究する“B級フード研究家”としても活動している、ノジーマこと野島慎一郎です。
いつもガジェット通信ではアレンジレシピを紹介する記事を中心に執筆していますが、普段から研究としてカップ麺をよく食べているので、1か月で食べたカップ麺のなかから個人的に美味しいと感じたカップ麺ベスト5をご紹介しています。
今回は2021年1月のランキング。新作のカップ麺をすべて食べているわけでもないですし、新旧織り交ぜたあくまでも個人的なランキングとなりますが、皆さまのカップ麺選びの参考になれば幸いです。
それにしても1月に食べたカップ麺はうまいのが多くて5品に絞り込むのが大変でした! どれも本当におすすめです!
5位には「マルちゃん QTTA みそクリームオニオン味」を選出しました。なんとも味の想像がつかないカップ麺。QTTAはネタに走ることもなく、粛々と変化球を投げ込んでくるところが本当に大好き。今作も完成度が非常に高い一杯となっていました。
味噌ラーメンといえばどちらかというとピリ辛というか、辛味噌に寄せたものが多いイメージがありますが、QTTAみそクリームオニオン味はかなりマイルドな味わい。白っぽいみそにクリームのまろやかさ、オニオンの甘みがプラスされ、人によっては甘ったるく感じてしまいそうな味となっています。
しかしラーメンの麺とはまた別の方向を向いているQTTAの麺がこのスープと見事にマッチ。なんというかラーメンというよりパスタに近いところで整っている印象ですね。マイルドで濃厚クリーミーなスープのなかにはシャキシャキ食感の刻みタマネギも入っていて、その辛味が絶妙なアクセントになっているのもいい!
2020年に大変な話題となった松屋の「シュクメルリ鍋」ですが、今年も再発売されると同時に日清食品とのコラボカップ麺が新登場しました。「松屋監修 世界1にんにくをおいしく食べるための料理と話題 シュクメルリ鍋風ヌードル」。こちらを4位に選びました。いやあ、商品名長いって!!
シュクメルリ鍋は濃厚なホワイトソースにチーズとニンニクがたっぷりと投下された、例えるなら見た目はホワイトシチューのような食べ物なのですが、このシュクメルリ鍋ヌードルのスープはサラサラ。松屋のシュクメルリ鍋を脳内で思い描きながらお湯を注いだ人は、3分後に面食らってしまうことでしょう。
なので再現度という点では評価を渋めにつける人が多いのかもしれませんが、一旦リセットボタンを押し、カップヌードルの新商品と思って食べるともうウマいのなんの! 麺はほとんどカップヌードルそのものなんですが、スナック感が強めな麺に合わせてチューニングされたチーズガーリックスープが抜群によくできています。
おそらく期間限定、もしくは数量限定で終売になってしまうのだと思いますが、ぜひパッケージをカップヌードルに変えて、「世界のカップヌードル」シリーズのひとつとして未来永劫販売し続けてほしい一品ですね。
3位に選んだのは日清食品の「雲呑麺」。こちらはもう10年以上前に発売された商品で、地味にリニューアルを繰り返しながら現在も発売され続けている商品です。でもあまり見たことがないという方が多いのではないでしょうか……?
日清食品といえばカップヌードル、どん兵衛、焼そばU.F.O.という3本柱がドドーンとそびえ立っているわけですが、それぞれが新商品を次から次へと発売し続けているので、それらによってカップ麺売り場がどんどん占拠されてしまうわけです。
店としては有名で人気のある商品を多く並べたいと考えるのは当然のこと。売り場がよほど広い店舗じゃないと、なかなかお目にかかれない一品なのです。
ですがこれ、いつの間にか相当高いレベルで完成されているんですよね。麺はフライ麺でいかにも昔ながらのカップ麺という感じなのですが、野菜やオイスターの旨味が凝縮された醤油ベースのスープがかなりウマい!
そしてワンタンも熱湯を注ぐだけでしっかりフワフワに仕上がるというのも高評価ポイント。これが希望小売価格125円というのも素晴らしすぎる!
まるでラーメン屋で食べているかのように本格的なカップラーメンもいいけど、たまにはいかにもカップラーメンらしい一杯を食べたい。そんな気分のときに絶対的におすすめしたいカップラーメンですね。
2位にはニュータッチの凄麺シリーズから「富山ブラック」を選びました。これは本当にウマかったなあ……!
凄麺の富山ブラックは新商品というわけではなく、ネットでの評判ももともとかなり高いのですが、実は今回はじめて食べることができました。凄麺シリーズも商品数がかなり多いので、シリーズ内で売り場の奪い合いとなるわけです。近所のスーパーなどではこれまでずっとお目にかかることがなかったのですが、先月ようやく入手することができました。
食べてみた感想は、「なんでもっと早くネットで箱買いしなかったんだろう」。それに尽きます。完成度がめちゃくちゃ高すぎる!! 容器を丼に移し替えたら、ショッピングセンターのフードコートとかでそのまま出せそうなレベルです。
凄麺シリーズの麺はまるで生麺のような食感ですし、漆黒の醤油スープはただしょっぱいだけでなくコク深さが底なし沼のよう。そして近年は富山ブラック系のカップ麺は黒胡椒を大量に封入して激辛仕立てにしているものが多く見受けられましたが、そんな極端なことはせずあくまでもスープと麺を引き立てるための適量が入っていました。
富山ブラックの食塩相当量は7.9g。スープを完飲したら体によくないのはわかっているのに、最後の一口を無限に続けてしまう中毒性。本当に、とんでもないカップ麺です!
2021年の1位にはマルちゃん正麺シリーズの新作「鶏ニボ」を選びました。鶏ニボとは「濃厚鶏白湯煮干しラーメン」のことですが、どちらかというと煮干しよりも鶏に比重を置いた一杯となっていました。
マルちゃん正麺シリーズの鶏白湯系ラーメンはこれまでにも発売されてきていますが、どれも非常にハイレベル。絶対的な信頼を置けるカップ麺です。今作でも鶏白湯の魅力をギュギュッと詰め込み、煮干しはあくまでも鶏白湯を引き立てるためのアクセント。煮干し独特のニオイやエグ味はほとんど感じられないので、煮干しラーメンが苦手な人でも食べやすいスープになっているんじゃないでしょうか。
若干とろみがついている鶏ニボスープはつるつるシコシコの麺にしっかり絡みついてきて、麺をすするたびにスープだけでなく幸せも口の中に運ばれてきます。かやくの鶏肉団子も手抜きせずすごくいい感じの味がついていて、非の打ち所がもはやありません……!
もし自分が昭和時代にタイムスリップすることがあったら、このカップ麺をいろいろな人に食べさせて驚かせてやりたい。令和時代のカップ麺はここまで進化をするんだぞ、と。本当〜に美味しかった!!
以上が2021年1月の美味しかったカップ麺ベスト5でしたが、今回はランキングから漏れたカップ麺のなかにも美味しかったものがたくさんありすぎました。業界全体のレベルがどんどん上がっていることを感じさせられますね。
次回2021年2月のランキングは3月上旬頃に発表予定です。どうぞお楽しみに!
(執筆者: ノジーマ)