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『明日世界滅亡しないかな』(KADOKAWA)『出禁探偵』(小学館)などの作者の屋乃啓人先生(@chimairasuzuki)が、Twitterに創作マンガ『フリマで恋人を買う話』を発表。その謎めいたストーリーに注目が集まっています。
【漫画】フリマで恋人を買う話 pic.twitter.com/r6POe9ABn4—屋乃啓人@マンガ描くマン (@chimairasuzuki) October 4, 2020
ゼミの飲み会の帰りに妙なフリマに出くわした能登さん。動物のような化け物のような売り子たちを見て、「酔ってる。寄ってるにゃあ」と笑いますが、「君人間か」と大きなクマのぬいぐるみが声をかけて、「正体がないね。だから入ってこれたのか」とヒドい酔いっぷりを見て納得。「正体は文学部2年能登まひる、彼氏いない歴=年齢」とアピールしますが、「そういう事じゃない」とピシャリ。
「このフリーマーケットではなんでも売ってるよ。臓器、珍獣、親友、若さ、健康、才能、なんでもござれ。せっかくだから何か買ってきなよ」と言われて、「金なんかねーぞ」と返す能登さんに、「ここじゃ金は価値がない」と言い切るクマ。「金の代わりに君は君の大事なものを差し出すんだ。形のあるなしは問わない。寿命や記憶・知恵なんかは高値がつくよ」と言われて……。
「じゃあカレピくれ」と言う能登さん。「顔が良くて料理うまくて家事してくれてあたしのこといちばんに考えてくれて……」と贅沢にも要求。特に「よしよししてくれて」というところが大事な模様……。それに対して「…まいどあり」と淡々と答えるクマに、「まいどまいど、マイダーリンて似てるよぬぇー」と絡み、「早く帰って」と邪険に言われてしまいます。
翌朝。アパートに帰宅したままの格好で寝ていると、「起きてください」と声をかけられて……。
「今日は一限ないから…」と言いかけて、「ぬおおお!?誰お前!?」と跳ね起きた能登さん。「誰って…秋津理人。能登さんの彼氏…です」とコーヒーサーバーを手に笑いかける男性。「はい?」と困惑顔ながらめっちゃよしよしされるのでした。
2005年第12回日本ホラー小説大賞を受賞した恒川光太郎氏の『夜市』(角川書店)の影響を「モロに受けています」というこの作品。『夜市』について「幽霊やお化けが出てくる話ではなく、すこし不思議な成長小説なのでホラーが苦手な方でも読めると思います」という屋乃先生ですが、「似ないようにしたつもりでしたが、めちゃくちゃ似てしまいました。恒川先生、ファンの方すみません。展開は似ない筈なので許してください……」といいます。
「何を差し出したのか気になる」「失ったモノは何?」といった反応が多数寄せれたほか、差し出したモノを想像する人が多かったことについて、屋乃先生は「主人公が受け取った“恋人”の代わりになにを差し出したのか、みんな気になるんだなあと。意外ではないですが、“そんなにみんな言うか”と少し驚きです。こういう風にしようという用意はあるんですが、あれで大丈夫かなぁ」とコメントしてくれました。
Twitterでマンガを公開することについて、「以前に連載をしていたのですが、僕みたいな零細作家が連載をしていてもさざ波にすらならなかったので、Webだけでも伸ばして知名度をあげないとだなと思いました」と語る屋乃先生。「続きが気になる」という声も多かっただけに、この後の展開が気になるところです。
※画像はTwitterより
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