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近年、各社から発売されているレモン系のミネラルウォーターやスパークリングですが、食べ物との相性は実際にどうなのか、調査した結果が発表されています。
相性調査を行ったのは株式会社味香り研究所。九州大学と株式会社インテリジェントセンサーテクノロジーが共同開発した味覚センサーにより、旨味・苦味・塩味・酸味・甘味・渋味を数値化が可能で、客観的な「美味しさ」や相性を表現できるとしています。
ここでは、各社の無糖レモン飲料の味覚の傾向と、実際に唐揚げとポテトチップスを合わせて飲み比べてみたことをレポートします。
2014年の塩レモンブーム、2018~19年のレモンサワーブームを「社会が大きなストレスを抱えると苦味や酸味が味覚トレンドになる傾向があるとして、レモンによる酸味トレンドもその延長線にあると分析する同研究所。実際、各社の無糖レモン飲料はどれも好評で、スーパー等でもかなりの棚を売り場にしるのを見かけます。
同研究所によると、無糖レモン飲料の味のバランスは、アサヒ飲料『ウィルキンソン タンサン レモン』がもっとも苦味が強く、酸味は最も少なくなっています。『サントリー天然水スパークリングレモン』『サントリー天然水Clearレモン』はやや酸味が強い傾向に。『キリン ヌューダ スパークリングレモン』は苦味少なめでやや酸味があり、日本コカコーラ『い・ろ・は・す 天然水にれもん』はライトで飲みやすいといった分析がされています。総じて、無糖レモン飲料でもだいぶキャラが違うということがわかる結果といえるでしょう。
食べ物との相性として、同研究所は塩味のあるポテトチップス、チキン、から揚げの味データをピックアップ。「基本的にレモンの酸味とはどの組み合わせも比較的相性が良い」としながら、各無糖レモン飲料とのマッチングをしたといいます。
それによると、ポテトチップスとの比較的に相性度が高いのは『い・ろ・は・す 天然水にれもん』、から揚げとの相性は『サントリー天然水スパークリングレモン』、チキンとの相性は『サントリー天然水Clearレモン』としています。
とはいえ、「本当に?」と疑う向きもあるかもしれません。そこで、ここでは『カルビー コンソメパンチ』と各社の無糖レモン飲料を比較してみました。
最も相性が良いとされた『い・ろ・は・す 天然水にれもん』とは、たしかにコンソメの風味と喧嘩せずに、違和感なく食べられる印象でした。『キリン ヌューダ スパークリングレモン』も、瀬戸内レモンの風味が独特で、よりコンソメの旨味を引き出している感覚に。反対に、苦味が強めな『ウィルキンソン タンサン レモン』は、ポテトチップスの味わいをリセットさせる時には良いのかも。『サントリー天然水スパークリングレモン』も、酸味で口の中をすっきりさせたいという際に向いてそうです。
また、今回は味の素冷凍食品から2020年9月6日に発売となる『ザ★から揚げ』をひと足先に試食すると共に、各レモン飲料との相性を飲み比べてみます。
『ザ★から揚げ』は、火入れの温度にこだわった秘伝にんにく油に、葱油、特製醤油を加えた仕込みダレを漬け込み、大きさも1個45gとボリューミーで食べごたえがあります。
実際に、同研究所で相性がマッチしていた『サントリー天然水スパークリングレモン』だと、にんにくの風味に負けないほどに酸味が強く、醤油の味わいとも合っていました。『い・ろ・は・す 天然水にれもん』と『キリン ヌューダ スパークリングレモン』の場合、口の中がさっぱりしますが、どちらも若干もう少しレモン感が欲しいというのが本音。『ウィルキンソン タンサン レモン』も爽やかさが足りず、醤油ベースの食べ物だと苦味の強さが喧嘩してしまうのかもしれません。
おそらく、『キリン ヌューダ スパークリングレモン』ならさっぱり風味の魚料理、『ウィルキンソン タンサン レモン』は生ハムやソーセージといった燻製類との食べ合わせが良さそうなイメージがありますが、味覚センサーだとどうなるのか、気になるところではあります。