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2月26日、政府は新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、コンサートなどの大規模イベントを今後2週間は自粛し、中止や延期、縮小などの措置を取るよう呼び掛けた。
前日まではイベントの各主催者に自己判断で再検討を求めると言っていたのが、後手後手に回る消極的な対応を批判され、やむを得ず具体的な方針を打ち出した形だ。
【関連記事】「「自己責任」は無責任……西川貴教さん、新型コロナ流行下のイベント興行に対する政府対応に疑問」
https://getnews.jp/archives/2419863 [リンク]
そんな中、人気ロックバンド打首獄門同好会のTwitterオフィシャルアカウントのあるツイートが話題になっている。
ライブの中止の話って、演者とお客さんの話に終始しがちだけど俺、本当に大変なのはその場所で日々働いている人達だと思うんです。明日からの仕事が突然なくなった。いつまで続くかわからない。生活があるのに。家庭があるのに。終息したら、音楽業界で働く皆を応援していただけると嬉しいです。—打首獄門同好会 (@uchikubigokumon) February 26, 2020
ライブの中止の話って、演者とお客さんの話に終始しがちだけど
俺、本当に大変なのはその場所で日々働いている人達だと思うんです。
明日からの仕事が突然なくなった。いつまで続くかわからない。
生活があるのに。家庭があるのに。終息したら、音楽業界で働く皆を応援していただけると嬉しいです。
打首獄門同好会も政府の要請を受け、2月29日にZepp Tokyo(東京都)で開催予定だったライブの開催中止を発表したところ。この悲痛とも言えるツイートに対しTwitter上では大きな反響が起こっている。
「展示会の制作会社です。
音楽ではないですが、
3月案件 全バラで青くなってます。
が、アーティストさんからこのようなメッセージ ささりました。頑張らないと、と気合い入れなおします」
「その通り、イベントは遊びだから中止にしろ、満員電車は仕事してる人なんだからしょうがない的な論調はちゃんちゃらおかしくてヘソが茶沸かすわ。
9時17時でオフィスワークの人だけが働いてるわけじゃない!」「周りのいわゆる世間的には
名もなき方々が働いていらっしゃるからハコやフェスでライブが出来る、観て、聴ける。
ありがたいです。
当たり前が当たり前じゃなくなる事がないように…
この状況が落ち着きましたら
たまには我々を頼ってください。全力で応援したい方々たくさんいるはずです。」「音響照明会社に勤めてます。
ここ数日、中止キャンセルの連絡ばかりで向こう2ヶ月ぐらいはぜんぜん仕事がなくなってしまい、スタッフみんな困ってます。
こうやってアーティストさんに一言触れていただけるのが本当にありがたいです!
頑張りたいと思います!」「ライブハウス経営者です。ウチは小さいハコなので1本1本のハコ代が小さく、ギリギリで回してます。恐らく、全国にはそういうところが多いと思います。
1日キャンセルだけでも痛いのに、2週間(最大で14本)キャンセルになったら、耐えきれず潰れるハコは多いでしょうね…」
エンターテインメント業界と言っても、それを構成するのは演者だけではなく、裏方と言われる音響、照明から営業職、事務職まで多岐に及ぶ。フリーランスの人も多い。
新型コロナウイルス対策自体は結構なのだが、イベントを自粛して困るのはそうした人々なのだ。今回の場合、イベント開催を中止しても興行中止保険はほぼ支払われる見込みがなく、政府からも損害の補償に関する指針は示されていない。このままでは多くの業者が廃業したり負債を抱えざるを得ないような局面に立たされることは火を見るより明らかだ。
※画像はTwitterより
https://twitter.com/uchikubigokumon/status/1232573069442478080 [リンク]
(執筆者: 中将タカノリ)