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上の句(5・7・5)と下の句(7・7)の31字で四季の情緒や心の感動を表現する短歌の世界。Twitter上でもその短文投稿型という特性にあわせ、時おり短歌の投稿が見受けられるが今、詩人の榎本いずみさんによるある試みが話題になっている。
12月15日、榎本さんは短歌のお題として「飲みすぎて 記憶があまり 無いのだが」という上の句をツイート。
「「飲みすぎて記憶があまり無いのだが」から始まる短歌」
「飲みすぎて記憶があまり無いのだが」から始まる短歌—和泉 (@blue_light9) December 15, 2019
https://twitter.com/blue_light9/status/1206033412395429888
上の句と下の句を別々の人が詠む連歌のスタイルで、お酒で記憶がうつろになった折の心持ちを表現する短歌を連作しようというのだ。ちょうど忘年会シーズンということも手伝ってか、榎本さんのツイートに対し、Twitter上では大きな反響が起こっている。
「飲みすぎて記憶があまり無いのだが
生きているのでそれだけで良し」「飲み過ぎて記憶があまり無いのだが
見知らぬ色の電車みおくる」「飲み過ぎて記憶があまりないのだが
選ばれたのは綾鷹でした」「飲みすぎて記憶があまり無いのだが
そして輝くウルトラソウル」「飲みすぎて記憶があまり無いのだが
なんて経験したことないが」「飲みすぎて記憶があまり無いのだが
温もりの跡 君の抜け殻」「飲みすぎて記憶があまりないのだが
感触だけが残る唇」
一発ネタのようなものから風刺、お耽美なものまでさまざまな力作短歌が見られた。
なお榎本いずみさんは月刊誌「詩と思想」12月号にも入選している気鋭詩人。今回、余技の短歌でバズったことで若干とまどっておられるようだが、本領の詩のほうでも数々の名作があるのでぜひチェックしていただきたい。
※画像はTwitter(@blue_light9)から引用しました
https://twitter.com/blue_light9/
(執筆者: 中将タカノリ)