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今週、何度ため息を吐きましたか?
「ため息の数だけ幸せは逃げていく」などといいますが、それは息の吐き方が間違っているからかもしれません。実は人間の呼吸には、やり方次第で人生そのものを変えてしまうほどのすごい力が秘めている、そう指摘するのが『仕事に効く! ポジティブため息』(山と溪谷社刊)の著者である倉橋竜哉さんです。
日本マイブレス協会代表理事を務める倉橋さんは、心身のコンディション向上に効果的な様々な呼吸法を開発、国内外でその普及に努めている、いわば呼吸メンタル術のエキスパートです。
そんな倉橋さんが伝授する、仕事に効果的で幸せを引き寄せる6つの呼吸法を紹介しましょう。
気が焦っているときの息づかいが息苦しく感じるのは、呼吸が浅いのが原因。焦りが焦りを呼びますます息が苦しくなってしまいます。そんな気持ちを一旦整理し、コンディションをリセットするのに効果的なのが“ゆるめる呼吸”です。プレゼンなど人前で話すときの緊張感をほぐす際にも役に立ちます。
“数える呼吸”は、「数息観」という禅の修業を取り入れた方法。自分の呼吸に意識を向け、乱れた呼吸を整え、目の前の仕事に集中できるメンタルを養います。余計なことを考えがちな人には、雑念を取り払うトレーニングにもなります。
イライラが募ると脳内にノルアドレナリンが分泌され、戦闘モードが継続し、メンタルを疲弊させます。下手をすると周囲の同僚にも伝染し、職場全体に被害が及ぶことも。そんな元凶にならないための“鎮める呼吸”。その合言葉は「う・か・い・の・な・わ」です。
コミュニケーションの苦手意識は、自己肯定感の低さと、話したい内容の軸が定まっていないときに起こりやすいと、倉橋さんは指摘しています。これを克服するには、相手の話しているスピードを意識し、それに乗っかる“合わせる呼吸”を心がけることで解決しましょう。
真面目で頑張りすぎる人ほど、言いたいことを内にため込んでしまい、ストレスに無自覚になってしまいがちです。“ゆるめる呼吸”でも触れましたが、声を出しながら呼吸すると緊張感がほぐれ、ストレスから開放されやすくなります。人前で大きな声を出すのは難しいですから、声を出す呼吸を試すなら朝の出勤前の気合い入れか、帰宅後一人になった時などにリフレッシュがてら行うのがいいでしょう。
夢や目標を見失い、気持ちが折れそうになるのは、「自分ならできる」といった自己効力感が損なわれてしまうためです。“思いを描く呼吸”は、左脳と右脳に働きかけながら失った自信を取り戻していきます。夢のイメージが具体的であるほど、それは効果的のようです。
これら、シチュエーションにあった呼吸法のほかにも、本書には曜日ごとにあった呼吸法や、呼吸がもたらす成功者への道など、興味深い呼吸の話がたくさん紹介されています。いずれにしてもこれら呼吸法の一番ありがたいのは、スポーツジムや自己啓発セミナーのような多額な投資など必要なしに、文字通り今すぐ始められることです。ぜひ今日から、実践してみてはいかがでしょう。
『仕事に効く!ポジティブため息』
(山と溪谷社)著者:倉橋竜哉
イラスト:田渕正敏
販売価格:本体1,200円+税著者プロフィール
倉橋竜哉(くらはし・たつや)
日本マイブレス協会代表理事。NHK文化センター講師。呼吸法が心身のコンディションに与える効果に着目し、自身が経営する企業の社内研修に取り入れて効果と即効性を実感。その手法を体系化して『マイブレス式呼吸法』を開発し「日本マイブレス協会」を設立。以降、各種企業の他、2017年には法務省の依頼で刑務所や少年院での呼吸法の講話も行い、心身をセルフコントロールするための呼吸法を紹介してブレない心の養い方をアドバイスしている。
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(執筆者: 「山と溪谷社」の中の人) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか