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みなさんはカップラーメンを作るときに、どんな水で作るかを考えたことはありますか? 正直なところ、私はこれまで一度も全く気にしたことはありませんでした。しかし、今回東京の水道水と和歌山県の天然水で作り比べてみたら……なんと味だけでなく驚きの「違い」があることが判明したのです!
全国的にはそれほど知られていませんが、実は和歌山県の天然水はとても美味しいです。まあ考えてみれば、高野山や、世界遺産熊野古道がある熊野など、あれだけ山や森林が豊富なので、きれいな川の水や湧水に恵まれていて当然。今回、「果たして美味しい水と水道水でいろいろなものを作り比べたら、どのくらい味が変わるのか?」を、和歌山の水を使って実証実験し、その道のプロたちに実際に比較してもらいました。
「水の違いで味が変わるもの」というので、まず思いついたのはお茶。そこで、武家茶道織部流の師範であり、「女子アナ47」のメンバーでもあるフリーアナウンサーの池田麻里子さんに早速飲み比べを依頼しました。
飲み比べに使用したのは、池田さんの茶室がある埼玉県・大宮の水道水と、熊野連山・高瀬川近くの地下90メートルから自噴する「南紀白浜 富田の水」。
お茶室でお抹茶を2杯連続で立ててもらいました。
▲左が大宮の水道水、右が和歌山の天然水
飲み比べてもらうと……。
池田さん「ん? 全然違う! スッキリしてる! ……なんていうか和歌山の水の方が、お抹茶の味がそのまま出ている感じです」
池田さんのお母様である美穂子さん(同じく師範)にも飲み比べてもらいました。
美穂子さん「泡の立ち方が水道水と和歌山の水では全然違いますね。水道水の方が泡の立ち方が厚いと思います。味は水道水の方が濃厚で、和歌山の水はスッキリして透明感がある」
続いて飲み比べをしてもらったのはコーヒー。コーヒーライターで、川越コーヒーフェスティバルを主催するKaya Takatsunaさんにお願いしました。
使用したのは、埼玉県・川越の水道水と、超軟水の「古座川の森の水」。豆は岩手県盛岡市にある「NAGASAWA COFFEE」のエチオピア産のもの。
Takatsunaさん「あっ! 香りがもう全然違う! 和歌山の水は香りがきれいに立ち上ってる」
▲赤いマグカップが和歌山の水、青いマグカップが川越の水道水。見た目にはもちろん全然わかりませんが……
「和歌山の方は、酸がきれいに出ていて、生産者の方が思った通りの味がする気がします。川越の水は実はかなり美味しいので、こちらも不味くはないのですけれど、やはり何か余計な味がしてしまっています。和歌山の方は、“気がついたら知らぬ間に飲んでしまっていた”という感じの味。舌にスーッとコーヒーが入ってきます」
最後に検証したのはカップラーメン。もし水で味が違えばかなりの驚きなのでは? ということで、食べ比べをお願いしたのは、ラーメンライターで、ラーメンミュージシャンの井手隊長です。
使用したのは、東京・表参道の水道水と、紀州長峰山系の地下200メートルから汲み上げた「和歌山ゆあさの水」。そして、「日清カップヌードル シーフードヌードル」。
井手隊長「シーフードヌードルだと、味が濃いめなので、違いがわからないかもしれませんよ〜」
▲向かって右が表参道の水道水、左が和歌山の天然水ですが……
井手隊長「おっ! これ全然違う! 和歌山の方が全然味がスッキリしてくっきり際立ってる。美味しい! ……表参道の方は、なんかいろいろ余計な味がする。絶対これ誰でもわかるレベルで違いますよ。鎮目さん(記者)もスープ飲んでみて……ね、全然違うでしょ?」
「で、みてコレ。さっきお湯を入れてから10分以上経ってるのに、和歌山の方はほとんど麺が伸びてないの。表参道の方は麺と具がもう完全にひとかたまりになっちゃって、別の食べ物みたいになっちゃってるのに…和歌山の方は、具の味もちゃんとそのまま。これすごいですよね!」
「いや〜、ホントに驚きました。こんなに差が出るとは……。食べ比べる前は正直大丈夫かなあと思ってたんですけど。アリですね、これは絶対。カップラーメンも作る水にこだわるべきだと思います!」
ということで、抹茶・コーヒー・カップラーメンと、いずれもその道のプロが「かなり美味しい」という評価をした和歌山の天然水。もし機会があれば、あなたも是非いろいろな食材で試してみてはどうでしょうか?
ちなみに10月11日(金)19時から紀尾井カンファレンスで“「水の国、わかやま。」 ~水が織りなす絶景の旅へようこそ~”という、和歌山の水にちなんだシンポジウムが開催されます。
当日は和歌山の天然水や、県産品の試飲・試食も行われるので、参加して和歌山の水を実体験してみてはいかがでしょうか?
「水の国、わかやま。」 ~水が織りなす絶景の旅へようこそ~
https://www.wakayama-kanko.or.jp/mizunokuni/information/20190809.html
執筆:鎮目博道