世界23カ国で翻訳されたベストセラーを第86回アカデミー賞作品賞受賞『それでも夜は明ける』主演のキウェテル・イジョフォーが初監督した『風をつかまえた少年』が、8月2日(金)より全国公開となります。


この夏は、本作『風をつかまえた少年』と、大ヒット上映中の『存在のない子供たち』という、日本から遠く離れた国を舞台にひたむきに生きる子どもたちの姿を描いた話題の2作品が公開! 主人公が学校にも通えず生死の淵に立つ過酷な境遇にあることや、マラウイ/レバノンとなかなか日本で観る機会のない国の映画であること、演技経験のない現地の子どもが主役を務めたことなど、共通点も多数。それぞれの作品の、心掴まれる子どもたちの初解禁写真とともにご紹介します。


『風をつかまえた少年』



2010年に日本でも出版、世界を驚かせ興奮させたノンフィクションの映画化。2001年、干ばつと飢饉による貧困で中学を退学になった14歳の少年が、当時人口の僅か2%しか電気を使うことが出来ない、アフリカの最貧国のひとつマラウイで、自分の頭脳と手だけを頼りに発電することに成功。家族と村の人々を救った奇跡の実話。その後、ウィリアム自身も大学へ進学し、2013年にタイム誌の「世界を変える30人」に選ばれるという素晴らしい人生も手に入れた。 世界を魅了した彼の物語は日本の中学の英語教科書「NEW CROWN3」にも取り上げられた。




主人公のウィリアムを演じたのは、オーディションで見出されたケニア出身のマックスウェル・シンバ君(撮影当時15歳)。キャスティングの理由はウィリアムと同じ真面目で聡明、好奇心旺盛な資質を多く備えていたから。監督で父親役を演じた名優キウェテル・イジョフォーから「いったいどうやったら、あんな演技ができるのかと、本当に感心したね。シンプルな演技だからこそ、観客と深いエモーションで繋がることができる。彼がそれを頭で理解しているのか本能なのか、私にはわからなかった。」と驚きを語る。彼の目下の夢は、アメリカのハーバード大学やMITで電気工学を勉強するため、奨学金を得ること。



新たに解禁された写真では、弟役の赤ちゃんを抱いて嬉しそうに笑うあどけない表情や、マラウイの壮大な地を一人歩く姿、父や母と儀式の舞踊を見つめる姿、飢饉により起きた暴動に巻き込まれ恐怖を感じながらも逃げようとする姿、いつも行動をともにしている犬とのツーショット等が切り取られている。


https://longride.jp/kaze/


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『存在のない子供たち』 (絶賛公開中)



わずか12歳で、裁判を起こしたゼイン。訴えた相手は、自分の両親だ。裁判長から、「何の罪で?」と聞かれたゼインは、まっすぐ前を見つめて「僕を産んだ罪」と答えた。中東の貧民窟に生まれたゼインは、両親が出生届を出さなかったために、自分の誕生日も知らないし、法的には社会に存在すらしていない。学校へ通うこともなく、兄妹たちと路上で物を売るなど、朝から晩まで両親に働かされている。唯一の支えだった大切な妹が11歳で強制結婚させられ、怒りと悲しみから家を飛び出したゼインを待っていたのは、大人たちが作ったさらに過酷な”現実”だった…。




ナディーン・ラバキー監督はリサーチ期間に3年を費やし、監督が目撃し経験した事を盛り込んでフィクションに仕上げた。また、主人公ゼインを始め出演者のほとんどは、演じる役柄によく似た境遇にある素人が集められた。ゼインを演じたのは、家族とともにレバノンに逃れたシリア難民、映画に出演する前は、実際にスーパーマーケットの配達をして家計を助けていた、役柄と同じ名のゼイン君(撮影当時12歳)。子供たちの集団の中で本作のキャスティング・ディレクターの目に留まり、ゼインの中に潜むウィットを含んだ柔らかくてシャープな素質と、その心を奪われるようなカリスマ性が直ちに見抜かれた。ナディーン・ラバキー監督は「私がゼインを初めて見たとき、彼が私たちのヒーローになるだろうということは非常に明白でした。彼の目にはとても悲しい部分があります。彼はまた、私たちが話していることを(映画の中で)理解しています、同じような境遇だからです。そしてそれは彼の目に現れ、映画にその力を最終的に与えてくれました。」と、彼が映画に与えた影響の大きさを語る。2018年8月、国連難民機関の助けを借りて、ノルウェーへの第三国定住が承認され、家族とともに移住することができた。



新たに解禁された写真では、ゼインの険しく顔を歪ませた表情やや、混み合うバスに母親と乗っている劇中シーン、リラックスした撮影中の表情、他宗教国家のレバノンを感じさせる、イスラム教の女性たちに囲まれたメイキングショットが切り取られている。


http://sonzai-movie.jp


(C)2018MoozFilms


遠く離れた地を舞台にしながらも、「平和に暮らしたい」「家族を守りたい」「学校に行きたい」という願いは世界共通。過酷な環境でも逞しくひたむきに生きる子どもたちの姿を捉え、一筋の確かな希望を胸に宿してくれる本2作をスクリーンで観ることは、この夏休み、日本の子どもたちにとっても貴重な体験になるはず。ぜひ、大人も子どもも連れ立って、映画館のスクリーンで珠玉の2作品を観に行ってはいかがでしょうか?


『存在のない子供たち』 (絶賛公開中)

わずか12歳で、裁判を起こしたゼイン。訴えた相手は、自分の両親だ。裁判長から、「何の罪で?」と聞かれたゼインは、まっすぐ前を見つめて「僕を産んだ罪」と答えた。中東の貧民窟に生まれたゼインは、両親が出生届を出さなかったために、自分の誕生日も知らないし、法的には社会に存在すらしていない。学校へ通うこともなく、兄妹たちと路上で物を売るなど、朝から晩まで両親に働かされている。唯一の支えだった大切な妹が11歳で強制結婚させられ、怒りと悲しみから家を飛び出したゼインを待っていたのは、大人たちが作ったさらに過酷な”現実”だった…。

 ナディーン・ラバキー監督はリサーチ期間に3年を費やし、監督が目撃し経験した事を盛り込んでフィクションに仕上げた。また、主人公ゼインを始め出演者のほとんどは、演じる役柄によく似た境遇にある素人が集められた。ゼインを演じたのは、家族とともにレバノンに逃れたシリア難民、映画に出演する前は、実際にスーパーマーケットの配達をして家計を助けていた、役柄と同じ名のゼイン君(撮影当時12歳)。子供たちの集団の中で本作のキャスティング・ディレクターの目に留まり、ゼインの中に潜むウィットを含んだ柔らかくてシャープな素質と、その心を奪われるようなカリスマ性が直ちに見抜かれた。ナディーン・ラバキー監督は「私がゼインを初めて見たとき、彼が私たちのヒーローになるだろうということは非常に明白でした。彼の目にはとても悲しい部分があります。彼はまた、私たちが話していることを(映画の中で)理解しています、同じような境遇だからです。そしてそれは彼の目に現れ、映画にその力を最終的に与えてくれました。」と、彼が映画に与えた影響の大きさを語る。2018年8月、国連難民機関の助けを借りて、ノルウェーへの第三国定住が承認され、家族とともに移住することができた。

新たに解禁された写真では、ゼインの険しく顔を歪ませた表情や(左上)や、混み合うバスに母親と乗っている劇中シーン(左下)、リラックスした撮影中の表情(右上)、他宗教国家のレバノンを感じさせる、イスラム教の女性たちに囲まれたメイキングショット(右下)が切り取られている。


遠く離れた地を舞台にしながらも、「平和に暮らしたい」「家族を守りたい」「学校に行きたい」という願いは世界共通。過酷な環境でも逞しくひたむきに生きる子どもたちの姿を捉え、一筋の確かな希望を胸に宿してくれる本2作をスクリーンで観ることは、この夏休み、日本の子どもたちにとっても貴重な体験になるはず。ぜひ、大人も子どもも連れ立って、映画館のスクリーンで珠玉の2作品をご覧いただきたい!


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情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 どんな時も諦めずひたむきに生きる 世界の子どもたちの姿に涙 『風をつかまえた少年』『存在のない子供たち』