鉄道趣味の特徴は様々な楽しみ方ができることです。たとえば、乗り鉄撮り鉄音鉄が挙げられます。その中で異色の存在といえるのが、「廃線鉄」ではないでしょうか?


廃線鉄は文字通り、列車が通らなくなった線路跡に楽しみを見出す鉄道趣味。しかし、線路跡を見る機会は少ないため、ピンと来ない人もいるのではないでしょうか? 今回紹介する『旅と鉄道2019年7月号 廃線の歩きかた』(天夢人刊)は、廃線の楽しみ方がわかる一冊です!


▽北陸本線の旧線となる柳ケ瀬線の廃線跡に残る小刀寝トンネル



●一般旅行客に提案する廃線の楽しみ方


「廃線」というワードを初めて聞いた! という方には、まずはザッと本誌の約60ページにわたる「廃線の歩きかた」に目を通すことをおすすめします。


使われなくなった駅舎やトンネルの写真もありますが、美景スポットをしっかりと押さえているのがポイントです。マニアックな鉄道専門誌でありつつ、一般旅行客を意識した内容。もちろん、解説文が充実しているため、鉄道ファンにとっても読み応え十分です。


▽タウシュベツ川橋梁(北海道)



また、4ページ「掲載全駅・全路線MAP」では、全国各地の廃線を万遍なく取り上げています。しかも、地方だけでなく都会の廃線を取り上げているので、本格的な廃線探訪から都会で楽しめる廃線散策まで、個々のニーズにあった楽しみ方ができますよ。


「よし、廃線跡を訪れよう」と思ったら、付録「日本列島絶景鉄道地図帳」を開いてください。この地図帳にはJR全路線と絶景ポイントが写真付きで紹介されています。廃線跡と営業路線の絶景ポイントを組み合わせると、より魅力的な鉄道旅行が楽しめることでしょう。


●廃線歩きのイロハを教えてくれる一冊 


都会の廃線跡ですと散歩感覚で楽しめるでしょうが、地方の廃線歩きでは入念な準備が必要です。しかし、インターネットで廃線歩きの準備を調べてもなかなか出てこないもの。本誌は廃線歩きの楽しみ方を伝えるだけでなく、ノウハウもわかりやすく解説しています。


▽配線歩きの楽しみ方



冒頭部では「廃線先生」こと松本典久氏による廃線歩きの楽しみ方や準備が具体的に書かれています。たとえば、廃線歩きの下調べの項目では現役当時の路線図や地形図とGoogleマップの活用法を紹介しています。従来のアナログな手法だけでなく、最新のインターネットサービスを利用する点が令和の雑誌であることを実感させます。松本典久氏による「廃線歩きはこんなに楽しい」と「廃線の歩きかたQ&A」はわずか6ページですが、廃線鉄のベテランも思わず唸ってしまうのでは。


●徒歩だけではない新しい楽しみ方とは


自動車&徒歩移動のみならず、自転車やバイクを使った廃線探訪の旅も紹介。千葉県を走るサイクリング専用列車の紹介やバイクを使った廃線講座など、鉄道以外の移動手段を趣味にする人も楽しめる構成です。


▽自転車で廃線・廃駅めぐり



様々な趣味と廃線歩きを組み合わせることで、新たな鉄道趣味の可能性も見いだせますね。ぜひ手にとって新たな鉄道趣味の旅に出かけてみませんか?




『旅と鉄道 2019年7月号 廃線の歩きかた』


(天夢人)


旅と鉄道編集部 編

紙版  本体1,111円+税

電子版 本体889円+税




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(執筆者: 天夢人(テムジン)のPRスタッフ) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか


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情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 廃線歩きの楽しさとイロハを教えてくれる『旅と鉄道』の「廃線の歩きかた」特集