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12月1日に就任したメキシコのロペスオブラドール大統領は、2代前の政権が約250億円で購入し政府専用機として使ってきたボーイング787-8型機を売却することを発表し、内部をメディアに公開した。売却の理由は「贅沢すぎるから」。
動画:Conferencia de prensa sobre la venta del avion presidencial | Gobierno de Mexico(YouTube)
https://youtu.be/ajIpP_8Adq8?t=185
普通の客席は取り払われ、ビジネスクラス以上に相当しそうなゆったりとした80席ほどのシートに改装されている。大統領専用のベッドルームやパイロット用の仮眠室も備える。
鏡面仕上げの高級木材がふんだんに使われた通路には大統領の紋章が。
大理石を設えたトイレ。通路との仕切りはガラス張り? ふーんエッチじゃん。
同機は2012年に当時のフェルペ・カルデロン政権が15年の分割払い契約で購入。2016年にメキシコに引き渡されて以来、2年10か月の間に214回使用され60万km以上飛行してきた。ロペスオブラドール大統領は今年夏の選挙戦で、同機を前政権の腐敗の象徴であるとして売却することを公約に掲げており、それを守った形だ。まだ売却先は決まっていないが、売却価格は150億円ほどになると試算されている。今後、新たなオーナーが決まるまでカリフォルニアにあるボーイング社の施設で保管される予定。なお、新政権はこの他にも政府専用機として登録されているおよそ60機の飛行機と70機のヘリも売却するとしている。
政府専用機といえば、日本も2機運用している。先日、現行のジャンボジェットに代わり2019年春から運用予定のボーイング777-300ER型機の内部が公開されたので、そちらも見てみよう。
動画:新政府専用機の内部初公開(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=bQzqr-2sgLc[リンク]
民間機と同じプレミアムエコノミーとビジネスクラスの座席に加え、特別に改修された会議室と事務作業室を備える。その他、ギャレーや通路は見たところ民間機と同じ仕様で、特に豪華ということはないようだ。
調達価格は2機で約1355億円とされるので、1機およそ680億円。民間仕様の同型機が1機約360億円なので倍近くする計算だが、これは敵味方識別装置などの特殊な通信機器を搭載しているためと考えられる。もしかすると、アメリカの大統領専用機“エアフォースワン”のようにミサイルを妨害する赤外線発射装置やフレアなども備えているかもしれない。新型の2機は2019年4月から、政府要人の輸送及び在外一般邦人の緊急避難用などに使用されることになっている。
画像とソース引用:『YouTube』より
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