- 週間ランキング
七味好きなら誰もが知っている『八幡屋磯五郎』(やわたやいそごろう)から、レアな新作七味が3種類登場しました。
『どんぶり七味』『拉麺七味』『伊太利庵七味』、いずれも名前の通り、料理のタイプに合わせて調合した七味唐からしで、ビン詰めタイプの販売となっております。
『八幡屋磯五郎』は日本三大七味のひとつとしても知られている長野の七味唐からしメーカーです。江戸時代に善光寺近辺で開業し、
当時からお客さんの好みに応じた調合を行っていたそうですが、現在も変わらぬ形で個別のカスタム調合をしています。
そうした流れをくみつつ、定番商品の数も幅広いのが『八幡屋磯五郎』の特徴。オリジナルの七味唐からしのほかにも、『ゆず七味』『山椒七味』や、めちゃめちゃ辛い『BIRD EYE』(一味)、珍しいところではカレーに合う『七味ガラム・マサラ』なども。
先のカスタム調合の流れでは、中華店、ラーメン屋、イタリアンレストランなど飲食店ごとに合わせた調合も店舗では取り扱っているのですが、その数なんと80軒以上。
こうした経験を重ねるうちに「料理ごとに(合う七味の)傾向が見えてきた」と話すのは社長の室賀さん。
「イタリアンにしても中華にしても、お店によって少しずつ違うんですが全体に傾向があるんです。例えば、ピザやパスタに合う七味を作ろう、となったとき“一般的に合う”方向性とか平均値があるんです」
『八幡屋磯五郎』では、こうした調合はスタッフと社長が開発を行っています。料理ジャンルごとの“平均値”で作られたのが、今回の『拉麺七味』であり『伊太利庵七味』なのです。
では『どんぶり七味』って?
開発のきっかけとなったのは、とある大手の牛丼チェーン。
「ある牛丼屋でカウンターに置いてある七味を使ってみて“うちで牛丼に合う七味を作るとしたらどんな調合だろう”と思ったんです。八幡屋磯五郎の解釈した“一般的な牛丼のための七味”として厳選し、再現してみました」
“牛丼屋さん”の七味は「比較的辛味が抑えられており、割とバサバサとかけても平気なものが多い」と考え『どんぶり七味』は通常の七味よりも辛味は抑え気味なのだとか。甘辛い牛丼や豚丼に合うよう、陳皮(みかんの皮)が多めに配合されているそうです。
では、新作それぞれを実際に味わってみましょう。
まずは先の『どんぶり七味』から。
配合には唐辛子のほかにドライトマト、山わさび、ブラックペッパー、オニオン、バジルなど従来の七味とは違った材料が並びます。
香ってみると七味とドライトマト、バジルの爽やかな風味が前面に出てきます。実際に牛丼にかけて食しましたところ、甘辛い牛肉の味を引き立てつつ“味のすき間”にそれぞれのスパイスが光る印象。封切りだったからかもしれませんが、唐辛子の辛さは結構利いていました。
『拉麺七味』はどうでしょうか。
こちらはブラックペッパー、ホワイトペッパー、ゆず、ガーリック、唐辛子、オニオン、青海苔といった材料。風味はコショウが主体なのですが、味わうと青海苔やガーリックが良い引き立て役となり、唐辛子はコショウと違った辛味を演出しています。味噌ラーメンにはオリジナルの七味唐からしがよく合うのですが、『拉麺七味』は醤油ラーメンにもバッチリ合います。コショウの辛味や風味と調和した唐辛子が、いつものラーメンとは違った華やかさを演出していました。
そして『伊太利庵七味』です。
レモン、バジル、パセリ、オニオン、ガーリックなどなど、これまた先の配合とはがらりと違うおもむき。
バジルや玉ねぎ、ガーリックの香りはトマトソースやチーズ、オリーブオイルとの相性が抜群に良さそう。実際にピザにかけてみると納得しかない美味しさ! 華やかな風味はあるのですが、あくまで主役となるトマトソースやチーズの風味は邪魔しません。唐辛子の辛味は抑えめに感じられたのでちょっと多めにかけて楽しんでみました。『伊太利庵七味』もそうなのですが、どれもこれも持ち歩きたいレベルです。
今回ご紹介した3種の七味の販売は、善光寺下にある『八幡屋磯五郎 本店』と長野駅ビルの中にある『八幡屋磯五郎 MIDORI長野店』のみ。8月ごろから登場したものの生産数も少なめなため、現在のところホームページのラインナップにも載っていない“レアもの”です。
「今後もオリジナルなラインナップをどんどん増やしていく」という八幡屋磯五郎、長野駅や善光寺での良いおみやげになりそうです。見つけたら是非試してみてください。ちなみに本店の裏にある直営のカフェも、かわいくておススメです!
■根元 八幡屋礒五郎|商品のご案内
https://www.yawataya.co.jp/products/
■根元 八幡屋礒五郎 | 横町カフェ
https://www.yawataya.co.jp/store/yokomachi.php [リンク]
※一部画像は『八幡屋磯五郎』HPより引用