今回は友北さんのブログ『生きている不思議 死んでいく不思議-某弁護士日記』からご寄稿いただきました。


信者さんらへ(『生きている不思議 死んでいく不思議』-某弁護士日記)


以下、四女さんが、信者さんらに伝えたいこととして文章をもらいましたので、アップします



 大雨の被害で亡くなられる方がいる中、実父が最後の最後まで世間をお騒がせしていることを心苦しく思っております。本当に申し訳ございません。


 松本元死刑囚の最後の言葉の件につきましては、指名を受けた私自身が大変驚きました。しかし、それは実父の最後のメッセージなのではないかと受け入れることにします。(メディア問い合わせで補充「当面、東京拘置所保管」を前提にて)

 捏造などではあり得ません。現に聖人化される恐れがあっても遠藤元死刑囚の遺体は教団に渡りました。

 私は自分が他の親族に比べて実父から愛されたとは最後の言葉を踏まえても思いません。ですが、かなり信頼してくれていたのかもしれないというのは思い当たる節があります。実は知る限り彼と最後に接見できたのは私だったからです。


 松本元死刑囚はおそらく最後は一人の人として葬られたいのだと思います。

 私には自分の過去の体験を振り返ると少し彼の気持ちが分かります。信者から神と崇められ、世間から悪魔と憎まれる人生というのはつらかったのではないでしょうか。誰も人として温情をかけてくれないわけですから。


 今、実母と、長女以外の姉弟と、信者たちに言いたいことがあります。

 どうか松本元死刑囚の最後の意向を尊重してやっていただけませんか。彼は自分で始めたことの幕引きをもはや一人ではできなくなってしまったのです。自分の真意を伝えるのが苦手なのもあると思いますが、あまりに事が大きくなりすぎました。


 もう麻原教祖に依存するのは終わりにしませんか。支配されるのは終わりにしませんか。松本元死刑囚のためでもあり、また信者も一人一人の人生を生きるためにです。

 実父はもう麻原彰晃ではありません。

 その荷を死と共に降ろしたいと願った松本智津夫という一人の人間でした。


 松本元死刑囚の罪を増やさないためにも、ご自分が人生をこれ以上台無しにしないためにも報復テロや奪還テロなど絶対にやめてください。今まで松本元死刑囚に従ってきても、これからを彼と心中する必要はないんです。


 彼のためには彼を崇めるのではなく、たくさんの人を傷付けてしまった彼の霊がいつか救われるよう祈ってあげることではないでしょうか。


 もうオウムを終わりにしませんか。社会を憎むのは終わりにしませんか。そして、改めて自分の人生を始めてみませんか。


 残された者が生きて自分と周りを幸せにするのが死者への最大の供養になるはずです。

 どうかお願いします。


信者さんらへ 


7月7日、東京拘置所にて死刑執行後の遺骸と対面してきました。遺骸は間違いなく「松本智津夫、1955年3月2日生」本人でした。四女さんとともに確認してきました。


いろいろ聞いていくと、本人は「松本智津夫」として亡くなりたかったのだろうなぁ、と思います。「麻原彰晃」という存在は元々なかったのだろうなぁ、それも幻影だったんだ、とお伝えします。


 2018.7.9.20:53

 友人の坂本一家がいなくなった1989年11月以来、皆様と、実にまあ色々となんとも深い縁があった弁護士滝本太郎より。


追伸―上記についても、メディアの方など、どうぞ紹介・転載など、ご自由にしてくださいませ。


執筆: この記事は友北さんのブログ『生きている不思議 死んでいく不思議-某弁護士日記』からご寄稿いただきました。


寄稿いただいた記事は2018年07月12日時点のものです。


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情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 信者さんらへ(『生きている不思議 死んでいく不思議』-某弁護士日記)