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Q&Aサイト『OKWAVE』を運営するオウケイウェイヴは、新たな経済圏『感謝経済プラットフォーム』の開発を発表。同社が開催した記者説明会にて、他者からどれほど“感謝”されているかをユーザーごとにスコア化し、スコアの高いユーザーが様々な優待を得られる“感謝経済”の仕組みが解説されました。
オウケイウェイヴ代表取締役社長の兼元謙任氏は、「資本主義経済においては売上や利益が重要視され、他者からどれだけ多くの感謝が得られたか、という点は評価されてこなかった。今後あらゆる面でAIが人を判断するようになった時、ハートフルな人ほど重要だと評価し、より優遇していく世の中を作りたい」と、『感謝経済プラットフォーム』開発の背景を説明。
この考えのベースとなっているのは、近年、他人からの“評価”によって優待などが受けられる“評価経済”と呼ばれる仕組み。
アリババグループの個人信用スコア『ジーマクレジット』を例にとると、社会の信用評価が高ければ不動産敷金が免除される、などといった優待を受けられる“評価経済”のサービスが既に中国で実用化されています。
この“評価経済”の仕組みを“感謝の価値化”に置き換えたのが“感謝経済”の考え方。
『OKWAVE』が蓄積してきた3600万件以上のQ&Aデータをもとに、同サイト内限定の独自トークン『OK-チップ』を発行。さらに、自分にとって役立ったり、心に寄り添ってくれるような回答者に『OK-チップ』を贈り合える仕組みが加わります。
この『OK-チップ』をもとに、他者からの感謝の度合いを“感謝指数”としてスコア化。感謝指数は、「会話力」「信頼性」「貢献力」「感応力」「礼儀」「常識力」「発想力」「協調性」という8つの軸をもとに、同社開発のAI『KONAN』のシステムを活用してデータ化されます。
ユーザーごとのスコアを外部企業が活用することで、ユーザーに様々な優待が還元されるように。今後、賛同企業が増えてくることで、例えば評価が高い人ほど民泊やカーシェアなどが利用しやすくなったり、企業面接で履歴書に記載できるといった活用法も視野に入れているとのこと。「誰がお金を持っているか、よりも誰と気持ちよく取引できるか」という判断基準に基づき、シェアリングエコノミーの分野で役立てられることを目指しているそうです。
なお、『OK-チップ』はサイト会員向けに2018年6月から配布を開始し、7月から『感謝経済プラットフォーム』の運用を開始する予定。
オウケイウェイヴは『感謝経済プラットフォーム』の潤滑な運用を最優先とし、このたび広告掲載の大幅な見直しを図るとともに、有料だった非公開Q&Aの無料化を決断。この新たな取り組みにかなりのウェートを置いていることがうかがえる会見となりました。
『感謝経済プラットフォーム』公式サイト:
https://thanks-economy.com/