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映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』の舞台となった2015年の世界では“空飛ぶ車”がビュンビュンと空中を飛び交っていました。現実世界はすでに2018年ですが、いまだに映画の中の世界に追い付いていません。ただ、現実世界も映画で描かれた空想の世界にそろそろ追い付きそうです。
2018年3月8日から18日までスイスのジュネーヴで開催されているジュネーヴ・モーターショー2018にて、オランダのPAL-V International社が、“空飛ぶ車”『PAL-V Liberty』の量産モデルを一般公開し、話題となっています。
PAL-V Liberty Flying Car Unveiled at Geneva International Motor Show 2018(YouTube)
https://youtu.be/9DJpfBGsoSg
こちらはジュネーヴ・モーターショー2018用のプロモーション動画です。
価格は、上位モデルの『PAL-V Liberty Pioneer Edition』が59万9000ドル(約6500万円)で、一般モデルの『PAL-V Liberty Sport』が39万9000ドル(約4300万円)となっています。
PAL-V Flying Car, World’s First Flying Car Production Model(YouTube)
https://youtu.be/KtKFDTtpzZc
定員2人の“空飛ぶ車”『PAL-V Liberty』の見た目は、映画『マッドマックス2』でジャイロ・キャプテンが乗っていた“ジャイロコプター”と、今風の“オート三輪”が合体した感じです。車としても飛行機としても最高速度は時速180キロとなっています。また、車としての走行距離は最大約1200キロ、飛行機としての飛行距離は最大500キロと燃費が良く、かなりエコな“空飛ぶ車”のようです。
「『PAL-V Liberty』が欲しい!」という人は日本にもたくさんいると思いますが、運転(操縦)するには運転免許とパイロットのライセンス、それにちょっとした滑走路になる広さの空き地が必要となります。価格も郊外の一戸建て並みかそれ以上なので、資金力も必要ですね。現実的には、自動車や飛行機等を管轄する国土交通省が、『PAL-V Liberty』そのものを日本の道路や空を飛べる車両や航空機として認可するかどうかが最大の壁になってきそうです。
現在、自動車メーカーやIT企業がこぞって“自動運転車”と“電気自動車”に経営資源を注ぎ込んでいますが、スバルやBMWは元々航空機メーカーですし、ホンダはプライベートジェット事業を展開する子会社を保有しています。資金力、技術力、政治力、マンパワーに勝る企業が経営資源を“空飛ぶ車”開発にシフトしたら、『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』の世界がリアルになるのも意外に早いのかもしれません。
それにしても、“空を飛べる車”って、同時に“道路を走れる飛行機”なんですが、なぜ日本語でも英語でも“空飛ぶ車”という言い方が一般的なんでしょうかね。”空を飛べる車”はなかったけど、飛行機は普通にタイヤ出して滑走路走ってたからなのかな。
※画像:
https://www.prnewswire.com/news-releases/pal-v-selected-as-the-leading-flying-car-company-in-the-world-300563306.html
※ソース:
https://www.pal-v.com/
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(執筆者: 6PAC) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか