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大手インターネット通販ショップ「駿河屋」は、2016年4月に秋葉原でリアル店舗「アニメ・ホビー館」と「ゲーム館」を2店同時オープン。以降、同年10月に「秋葉原駅前店」、2017年8月には「トレカ・ボードゲーム館」と立て続けに出店。そして、2018年秋には地上8階建ての「秋葉原本館」のオープンが決定しており、怒涛の展開に注目を集めている。
同エリアにおける“実店舗の集大成”と言うべき存在の秋葉原本館。現状はオープン時期や、おおよその場所しか告知されていないため、様々な憶測が飛び交っている。
ガジェット通信では、秋葉原本館に関する詳しい情報を得るため、駿河屋を運営する株式会社エーツーの代表取締役社長・杉山綱重氏へのインタビューを依頼。本館の場所やフロアの運用などを含めた今後の展望について語って頂いた。
――秋葉原本館の計画はいつ頃から構想されていたのでしょうか。
そもそも、今から約1年半前に初めて秋葉原で店をオープンした際、「アニメ・ホビー館」「ゲーム館」共にお客様からの反応が予想以上に良かったんです。そこで、さらなる展開として「秋葉原駅前店」を出店しました。しかし、まだ手狭だったため、1階に買取スペースを集中させた「トレカ・ボードゲーム館」を新たに出店することにしたんです。おかげさまで、2017年8月に無事オープンしたのですが、それでもまだ全然スペースが足りないと。さらなる出店を考えていた時に、ちょうど良いお話を頂きまして、現在に至ります。
――秋葉原本館の発表当初は、場所について様々な憶測がSNSで飛び交いました。場所は「外神田3丁目」とありますが、おそらく「三月兎三号店」などが入っていた所ですよね?
正解です。みなさんの予想通りですよ(笑)。現在工事中ですので、今しばらくお待ち下さい。
――地上8階建てという大規模な店舗となりますが、各フロアはどのように運用されるのでしょうか?
まだ完全には決定しておらず、現在も検討しています。駿河屋のインターネット通販では取り扱っているが、リアルでは販売していない商品が多数ありましてね。例えば、うちが創業時から取り扱っているPC本体やPCソフト。PC-9800(NEC)、X68000(シャープ)など、現在も積極的に買取・販売を行っています。ソフト面に関しても同様に力を入れており、それらを並べて「時代が20世紀か」というフロアにできると面白いですね。また、今年出たような最新モデルのPCも取り扱うのも良いかもしれません。
ほかにも、通販の方で伸びているジャンルを考えています。例えばプラモデル。現在でも「アニメ・ホビー館」で販売していて非常に好調ですが、もっと専門的にやったほうが良いんじゃないかと考えています。『ガンプラ』だけでなく、ミリタリー、車、バイクなどをもっと強化していきたいですね。ほら、あらゆるプラモデルが揃っていると、それだけで面白いでしょう? あとは、ぬいぐるみ、アイドル雑貨なども増やしたいところですね。
――そういえば最近、「マンスリーピックアップアーティスト」として、様々なアーティストを応援されていますね。
アーティストやアイドル系雑貨の売れ行きが伸びていまして、今後もオリジナルグッズをどんどん作っていきたいと思います。そういった形で、今売り出し中のアーティストやアイドルを応援していきたいですね。
――ライブイベントなどのために、秋葉原本館にイベントスペースを設ける予定などは……?
色々と模索しているところです。今はまだ構想段階なので。
――なるほど。少々話は変わりますが、本館以外で秋葉原エリアでの出店の予定はありますか?
まだ交渉中ですのでハッキリとは言えませんが、実はあります。また、秋葉原以外の首都圏で出店予定が複数あります。池袋、横浜、ほかにも原宿や蒲田などにも出したいですね。また大阪・日本橋にある「エーツー」の名で営業していた店を「駿河屋」としてリニューアルする、うちの屋号ではないですが「supported by 駿河屋」という形で営業するなど、今後展開していく予定です。
――まさに怒涛の勢いですね。失礼な質問かもしれませんが、このご時世にリアル店舗を展開する狙いやメリットとは何でしょうか?
1つは知名度の向上による求人対策です。当初はこちらが主目的でしたが、思いのほか需要があることが分かりまして。これまでの通信販売では接していなかったお客様との接点を持つ、いわゆるオムニチャネル化を進めています。店舗に直接来て頂いても良いし、店を見た上で通信買取・販売を使って頂いても良い。基本的にうちの在庫はすべてネット上で調べられますが、近くに店舗があるなら現物を見てみたいな、という風に両方使って頂けると幸いです。
――最後に、杉山社長にとって秋葉原とはどういった街でしょうか。
大げさかもしれませんが、今後の日本にとって非常に重要な位置付けにある街だと思っています。“街として行く意味がある場所”と言ったほうが良いですかね。また、秋葉原は周辺に住んでいる方がメインターゲットではなく、日本、延いては世界中の人を対象としているところがポイントです。売り買いがネットで済む時代ですが、今も人が集まる秋葉原には、今後も大きな可能性があると思います。だからこそ、もっとお店を出していきたいですね。
――ありがとうございました!
店舗概要
駿河屋秋葉原本館
■住所:東京都千代田区外神田3-11-3
■オープン:2018年秋予定
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(執筆者: sasuke_in) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか