【ストーリー】

完全無欠のヒーロー”スーパーマン”亡き後の世界。宇宙からステッペンウルフの侵略の魔の手が迫っていた。もう一人のヒーロー、バットマンは、世界滅亡の危機をいち早く察知。一人じゃ世界は救えないーーバットマンの超人スカウト作戦が始まった。集まったのは、オンリーワンな特殊能力を持った超人たち。つきぬけたチカラが、つきぬけたチームをつくる!

 リーダー”バットマン”はその統率力で、チームのまとめ役”ワンダーウーマン”はその腕力で、ヒーロー未経験者の”フラッシュ”は世界一のスピードで、海の王”アクアマン”はチーム1の闘争本能で、人間デジタルデバイスの”サイボーグ”は世界中のコンピュータにアクセスできるデータ分析力で、”超”にもほどがある連携プレイで強大な敵に立ち向かうーーこれぞまさしく、正義のために戦う最強の“リーグ”!


監督:ザック・スナイダー

脚本:ジョス・ウェドン


バットマン:ベン・アフレック

ワンダーウーマン:ガル・ガドット

フラッシュ:エズラ・ミラー

アクアマン:ジェイソン・モモア

サイボーグ:レイ・フィッシャー


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アクアマン、サイボーグ、フラッシュという新登場キャラクターの勝利!


マーベル・シネマティック・ユニバースと比べると、ストーリーも画面の色調も暗さが強く感じられるDCエクステンデッド・ユニバース。そこに満を持して登場した『ワンダー・ウーマン』で、ダーク一辺倒の雰囲気に新しい風が吹いてきたように感じられました。そして最新作の『ジャスティス・リーグ』、これはまさにアクアマン、サイボーグ、フラッシュという新登場キャラクターの勝利ではないでしょうか!


もともと『アロー』 、『スーパーガール』、『フラッシュ/FLASH』と、DCはTVシリーズが好調。とりわけ『フラッシュ/FLASH』は、母を目の前で殺され、父がその犯人として無実の罪で投獄されているという暗い設定にもかかわらず、主役のグラント・ガスティンの底抜けの明るさと、出演者たちのチームワークの良さで、青春物としても大変評価の高い作品。


それが本作では『少年は残酷な弓を射る』が代表作のエズラ・ミラーがフラッシュ役をやると知り、正直なところ少々不安だったのですが、TVとはちょっと人物設定を変え、大変ハイテンションで笑いを誘うキャラになっており(セリフもぴったり!)、フラッシュ別バージョンとして楽しめました。そしてジェイソン・モモア演じるアクアマンはマーベルで言えばハルクとソーを足したような役回り、クールなレイ・フィッシャーのサイボーグは、これからどんどん戦闘能力が上がりそうな嬉しい予感。そんな新キャラ3人を孤高の富豪がどうやって統率するのか、劇場でお確かめ下さい。迫力満点のアクアマンの活躍シーンはぜひ大スクリーンで!


【プロフィール】♪akira

翻訳ミステリー・映画ライター。ウェブマガジン「柳下毅一郎の皆殺し映画通信」、翻訳ミステリー大賞シンジケートHP、月刊誌「本の雑誌」、「映画秘宝」等で執筆しています。



『アベンジャーズ』感と普通の人間感がすごい←実は大成功の理由


DCコミックの人気者たちが勢ぞろいする『ジャスティス・リーグ』がおもちろいと大評判だが、筆者私見では(1)『アベンジャーズ』感がすごいこと、(2)主人公たちの普通の人間感がすごいこと、この2点が大成功の勝因だと思う。


(1)の『アベンジャーズ』感がすごいことは、それこそジョス・ウェドン監督が、降板したザック・スナイダー監督の後を受け継いだことが大きい。先日来日していたサイボーグ役の レイ・フィッシャーも「物語の大枠を作った人はザックだが、キャラクターの対話を重視した人はジョス」と証言していて、『アベンジャーズ』でやってのけた群像の方程式を本作に応用していることは間違いなく、実際映画を観れば、それが奏功していることがわかるはず!


(2)の主人公たちの普通の人間感がすごいことは(1)の対話の増大とも関係あるが、とりわけバットマンの変化が大きい。今回のバットマンは、先日のソーばりにキャラが変化していて、それまでの一匹オオカミでおこりんぼのポジを封殺。リーグ編成のリクルーターや調整役を買って出て、 TBS系ドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」の唐沢寿明並みに葛藤と苦悩、人間関係を通じて学びさえあるキャラクターに変わり、それゆえにリーグのドラマに厚みが出ている。もはや途中から、 唐沢寿明にしか見えなくもない。


もちろん、『ワンダーウーマン』の社会現象的なヒット&ブームの好影響もあるに決まっているけれど、たくさんのキャラが出ることイコールお祭りなわけで、明るく楽しく世界の危機を救うノリにした選択は間違いではなかった。すなわち、 DCコミック初心者でも楽しめるということも意味しているので、これを入門書にしてもいいズラね!


【プロフィール】ときたたかし

映画とディズニー・パークスが専門のフリーライター。「映画生活(現:ぴあ映画生活)」の初代編集長を経て、現在は年間延べ250人ほどの俳優・監督へのインタビューと、世界のディズニーリゾートを追いまくる日々。



欠点があるから魅力的な、超個性的ヒーローたち


欠点があるからこそ、人は強くなれる。

こういうヒーローモノを見るといつもそう思います。

何か悲しい過去が有ったり家族が不憫な思いをしてたりするんですが、そんななか、特に気になったのがサイボーグさん。

爆発事故で死にそうな息子を死なせたくない一心で、頼みもしてない未知の技術で過剰に強化されて、インターネットも使い放題(羨ましい)、しかしながら外見は普通に街を歩くと不審者にしかみえないようなメタルボディーにされてしまう。

過去にも脳みそをいじくりまわしていたり、パパは実験体としてカワイイのか、息子としてカワイイのか疑問が湧いてくる。明らかにマッドやん。一歩間違えたらとんでもない怪物を生み出してしまったわけで、そんな展開も観てみたいと思った次第。


そんな、いっぱい愛と技術が詰まったメタルボディは搭載されている未知の技術が原因で、当然たまに制御不能になったりするからハラハラしっぱなし。


フラッシュなんかも父親がアレな状態でびっくりだったんだけど、仲間の助力があれば余裕で解決する悩みじゃないのって思いながら。そこの気がついてないのがかわいすぎ。


あまり期待していなかっただけに、かなり面白かったよ。ジャスティスリーグ

こんなに個性あふれるヒーローたちを、バットマンが指揮しているのが面白い。さすが金持ちの経営者。


【プロフィール】まさんじ

チョコレートが大好きなデザイナー。



クロスオーバー作品として満点!


これこれ! 見たかったやつ、これ! 『ワンダーウーマン』で(文字通り)光がさしたDC映画シリーズは、今回の『ジャスティス・リーグ』でさらに明るくハイテンションな作品に仕上がっています!


素晴らしいのは、バットマンの「弱さ」をきっちり描いたところ。海の王、人間デジタルデバイス、世界最速の男、最強美女戦士、金持ち、ってパワーバランスおかしいでしょ。自分の立場をわきまえたバットマンは敵のパラデーモン軍団(ショッカーみたいなヤツ)にしか立ち向かわず、今回のボスキャラであるステッペンウルフには見向きもしないんですよ。リーダーなのに……いや、リーダーだからこそ、適材適所を理解した行動にグッとくるのです。ちなみに、マーベル映画の『シビル・ウォー』では強すぎるソーやハルクを宇宙に飛ばしてバランスをとっていましたね。


ザック・スナイダー監督の降板を受けてジョス・ウェドン(クレジット上は脚本)が途中参加した結果、まさにDCとマーベルの良いエッセンスを折衷したような本作。アドリブを多用したというフラッシュの軽口はジョスっぽいな、ワンダーウーマンの顔アップが多いのは誰の趣味だろう? なんて考えながら見るのも楽しいです。


ネタバレできないあのキャラが出てくるのは何となくみんな想像できたと思うけど、さらにあのキャラやあのキャラまで出してくれるとは、思わずニヤリでした。アトランティスのシークエンスでは、アンバー・ハード演じるメラ様のビジュアルが最高。ってことで、アクアマンの映画も楽しみ! サイボーグも端的にオリジンを語りつつ、オイシイ場面が多かった! それぞれの単体映画にも期待が持てる、クロスオーバー作品として満点の出来じゃないでしょうか!


【プロフィール】よしだたつき

PR会社出身のゆとり第一世代。ガジェット通信で『ジャスティス・リーグ』の特集ページを担当しました。

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―― やわらかニュースサイト 『ガジェット通信(GetNews)』
情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 明るく楽しく世界の危機を救うノリにした選択が大正解! DCヒーロー大集合な『ジャスティス・リーグ』クロスレビュー