NHKドラマ『おんな城主 直虎』に力也役と出演するなど、リング外での活躍も著しい新日本プロレスの真壁刀義選手。インタビューの上篇ではドラマや映画などタレント活動をする上での「覚悟」についてお聞きしました。


※新日本プロレス・真壁刀義インタビュー(上) 「ドラマや映画に出るのもリングと同じ覚悟だ」

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一方でリングでも本間朋晃選手とのユニットG・B・Hで『WORLD TAG LEAGUE』二連覇を達成するなど、第一線で活躍中。インタビューの後半では、『G1 CLIMAX』を終えての手応えや、現在のタッグ戦線、さらにシングルプレイヤーとしてベルトを狙っていく野望についてお聞きしました。


「『G1』ではもっと上位に行けたじゃねえかって気持ちもある」



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ーー『G1 CLIMAX』、ケガをせずに完走するだけでも大変だと思うのですけれども、一応の結果は出ました。終えて今の心境、感想を教えていただけますか?


真壁刀義選手(以下、真壁):そうね。1つ言えることは俺は予選リーグで敗退してるってこと。あとは、自分自身で「おう、いけんじゃねえか」っていうふうに発見することもあったから、自信につながるという部分があったね。だから『G1 CLIMAX』でもっと上位に行けたじゃねえかって気持ちもあるな。上位に食い込みたかったというのはあるよな。あいつらがあぐらかいてるわけじゃないし、本当にものすごい量の練習してんの分かってんだ。分かったうえでやつらをねじ伏せてやる。俺としてはねじ伏せたときに最高に面白いわけでよ。それを見せつけたいだけなんだよな。


ーー今おっしゃられた手ごたえを感じた試合っていうのは……。


真壁:内藤(哲也選手)の試合もそうだし、飯伏(幸太選手)との試合もそうだし。あとは俺の中で悔しいのはやっぱ石井(智宏選手)との試合かな。あと後藤(洋央紀選手)もそうだったかもな。棚橋(弘至選手)もそうだけどよ、自分の中では「ちくしょう」って1番思うところでもあるよな。


ーー今回のG1で真壁選手のコメントを読ませて頂いて、永田裕志選手の試合の後のコメントで、「最近先輩を見て感じるところもある」という内容のお話をされていました。


真壁:これは単純に言葉通り。俺もうキャリア20年だぜ? 今まで俺は下にいるほうが多かったわけだよ。それがいつの間にか、上から数えればもう数人いるぐらいのキャリアになっている。やっぱり時が経つのは早いもんで、それでもビッグマッチに顔を出して、いいコンディションで試合を見せる永田裕志に関して、やっぱり感慨深いものもあるわけだよ。だって俺はヤツとIWGP戦線で戦ったこともあるし、今でも戦い続けるっていったところに、やっぱり「ああ、俺と同じもんがあるな」って感じる。だからこそ「プロレスが面白いんだろうな」っていう、手ごたえというか、そういう気持ちがあるんでね。



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ーー現在、パートナーの本間朋晃選手が負傷欠場中ですけれども、タッグ戦線も先頭に立って引っ張ってこられた自負がおありだと思うんですね。その中で現在のIWGPタッグ戦線をどう見てらっしゃるのかお聞きできればと。


真壁:俺の中ではIWGPのヘビー級のタッグ戦線がちょっと希薄なものになりつつあるなっていう気がしてるんだよね。試合を見て観客たち全員「納得して家帰る?」って。「いや帰んねえよな」っていうのがあるね。それが何でかっていうと、多分、自分を重ねてみる人、それが例えば俺であり本間であると思うわけでよ。その対象が今はいないなっていう。観客にとってみても、ものすごくストレスになるような状態だと思う。でも本間が今いないってことは仕方のないことで。だから「もう少しだけ待っててくれ」っていうところかな。


ーー過去にはロード・ウォリアーズをはじめとして、名タッグチームがあったわけですよね。今活躍しているウォーマシーンやG.O.DやK.N.Sも実力はありますが、3WAYというゲーム性の強い試合でIWGPタッグが決まっている印象があります。3WAYに関しては真壁選手も2017年1月4日の東京ドーム大会で「納得いかない」と話されていました。


真壁:やっぱ、3WAYって1年のうち1回とか2年に1回とかでいいと思う。でもそれが頻繁に行われるとナンバーワンを決める試合じゃねえんじゃねえかなって俺は思うんだよね。確かにみんな同じ条件だよ。同じ条件だけど1対1じゃねえだろって。そこに正当性とかタッグチームの実力って100%出てねえんじゃねえのって。1対1で戦うと100%出るわけじゃん? タッグ戦にはカットさせたりさせなかったりとかうまさもあるわけだろ。そう考えるとチーム1対1のほうが、正当性があると思うわけで。だからそこで3WAYだと、よそ見してる間にやられたりとか、ちょっと気とられた瞬間とか、それは確かに勝負としてはありかもしんないぜ? けど正当な勝負としてはちょっと違うんじゃねえかな。そういうのが横行してるからこそ、注目度が落ちてるんじゃねえかなっていう気がするんだよね、ヘビーのタッグ戦線に関しては。


ーーそれを本間選手がもし戻ってきたら、G・B・Hとして変えていきたいっていう……。


真壁:もちろん全部クリーンナップしてやるよね、やつらを。そうしたら「分かるだろ、おまえら」ってのを俺は見せつけてやる。


「インターコンチはとってみたいね」



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ーーもちろんタッグじゃなくてシングルとしてもベルトを狙っていくっていうスタンスだと思います。今IWGPヘビーがあってインターコンチ(IC)があってNEVERがあってUSがあります。ベルトが4本ある状況です。それについてどう感じてらっしゃいますか?


真壁:俺にとって何を感じるとかって別にどうでもいいことなんだよね。だって俺にとって1番のベルトはIWGPとしか思ってないし。だからIWGPであり、IWGPヘビーのタッグのベルトだと俺は昔から思ってるし。過去に獲ってるしな。逆に獲ったことないのは、インターコンチとUSヘビーだよね。だったらその2つ取ったら全部だろって、俺は思ってる。で、日本の枠でいったらインターコンチだけだね。インターコンチ獲ればトータル全部とってるよね。


ーーでは、特にインターコンチのベルトをとってみたい?


真壁:みたいね。みたい。


ーー端的な質問なんですけども、シングルで今1番戦ってみたい相手って誰ですか?


真壁:シングル? 誰だろうな。誰かこいつっていうこだわりはないんだよね。だた、後藤は面白いね。あいつ、今ちょっと足踏みしてんじゃん。IWGPも獲れねえし何も獲れねえんだよ。それはあいつに実力がねえ、ただそれだけ。ただそれだけなんだけど、あいつって面白いもんで相手によって集中力がすごく変わるんだよ。だからこそ、そこに面白さがあって、多分そのときの試合っていうのは誰しもがうなるような試合だと思うんだよね。そんだけの集中力があるすごい試合になる。だからこそ後藤と戦うのは面白えなと思ってる。それがインターコンチのベルトだったらなおさら面白いのに、とかね。


ーー石井選手に『G1』では残念ながら真壁選手は負けてます。過去にはNEVERのベルトを巡る戦いもありました。彼との再戦を楽しみにしているファンも多いと思います。


真壁:いいんじゃない? 俺はやられてそれで素直に引き下がるほど大人じゃねえからさ。リベンジだよね、次は。それしか考えてないでしょ。


ーーそれは石井選手に限らずってことですよね。


真壁:そうだね。とにかく石井に関してはあのスタイル受け入れて、真正面から叩き潰せばいいだけの話でしょ。そこに今回、俺に技量がなかっただけの話だから。だったら次もう1回やらせてみりゃあいい。俺、ねじ伏せてやるよって思ってっからさ。



ーー最後に、真壁選手が公私で大事にされていることを教えて下さい。


真壁:俺はやっぱり嘘つくのが嫌だよね。嘘っていうのは言葉だけじゃなくて行動とか全部。それが薄っぺらくないほうがいいね。だから人との約束であったりとか言葉であったりとかその内面だよね。そういった部分を俺は重要だって考えてるから。嘘で一瞬固めることはできるけど、それってはがれるのも早いよね。で、はがれた倍のダメージを受けるんだよね。それをおまえら全員分かってんのかっていうのを若いやつらには教えたい。俺、いつもそういうものと戦ってきてるから。言ってることやってることに全部嘘はないようにやってるから。それしかないね。


ーー「やった」というのは100%やったということなんだよ、という話ですよね。


真壁:そういうこと。全てを完璧にしてからやったってこと。完璧にしてねえんだったら98%やってても「やった」とは言わない。やってねえんだってこと。それが全てだと思うな。俺は新人の頃からそれを叩き込まれてきたんでね。


ーーこれからのリング内外でのご活躍期待しています。ありがとうございました!


『KING OF PRO-WRESTLING』


日時:2017年10月9日(月) 15:30開場 17:00開始

場所:東京・両国国技館

   東京都墨田区横網1-3-28


『KING OF PRO-WRESTLING』特設サイト(新日本プロレス)

http://www.njpw.co.jp/series/kopw2017 [リンク]


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情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 新日本プロレス・真壁刀義インタビュー(下) 「全員をねじ伏せたときに最高に面白いし、それを見せつけたいだけ」