世界中に熱狂的なファンを持つ英国発のボーイズグループ“ワン・ダイレクション”のメンバーで、現在はソロ・ミュージシャンとして活動するハリー・スタイルズ。そんな彼がクリストファー・ノーラン監督の最新作で映画デビューを果たし、話題を呼んでいる。現代屈指の鬼才の現場に挑んだ、世界で最も有名な“新人俳優”に話を聞いた。


第二次世界大戦初期の大規模な撤退作戦を臨場感たっぷりに描きだす「ダンケルク」。ハリー・スタイルズは、激しいドイツ軍の攻撃をかいくぐり、味方の救助を求めて海岸線を彷徨うアレックスという名のイギリス人兵士を演じている。


ハリー:「僕はこの映画の大部分で、フィオン(・ホワイトヘッド)が演じるトミーと一緒に行動するんだけど、僕らの出演部分は直球のサバイバル・ストーリーなんだ。二人は戦場で偶然出会って、チームを組んで危機を乗り越えようとする。まるでおとぎ話みたいだけど、緊迫した状況だからこそ生まれた、純粋な仲間意識なんだ」


役名こそあるものの、戦場をひたすら逃げ惑う若い一兵士に過ぎない役柄を、自らオーディションに参加して勝ち取ったというハリー。その動機を聞いてみると――。


ハリー:「僕はクリス(監督)の大ファンで、ただこの作品の一員になりたい一心だったんだ。決まったときは、彼の作品を観るときと同じように興奮したよ。そしてまた、この(史実に基づく)ストーリーを伝えるというのはとても重要だと思った。そういう役目を担えて、とてもラッキーだと感じるよ」


極力CGを使用せずに戦場のリアリティを追求したという今回の作品。実際の爆撃も再現された現場では、苦労することも多かったようだ。


ハリー:「毎日、誰かにベッドから引っ張りだされて、水に突っ込まれ、またベッドに押し戻されるような感じだった。その日の撮影が終わるとみんなで、“すごい一日だったな”と言い合ってね。良かったのは、撮影前後で、あきらかに水泳が上手くなったことかな(笑)。とにかくリアリティにはこだわっているし、僕もスペシャルな作品だと思っているからみんな楽しんでくれることを祈っているよ」


※この記事は発売中の『キネマ旬報 9月下旬号』(850円+税)より転載されたものです。

誌面には、ハリーのインタビューの他に、ハリーのアザーショットや押井守[映画監督]×岡部いさく[軍事評論家]の対談や南波克行[映画評論家]による作品評を掲載!



ぜひ合わせてご覧ください。




映画「ダンケルク」は、今週末9月9日(土)より全国公開!




「ダンケルク」(配給:ワーナー・ブラザース映画)

9月9日より丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国にて

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(執筆者: キネ旬の中の人) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか


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情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 「ダンケルク」 ハリー・スタイルズ(ワン・ダイレクション)が語る、ノーランの“戦場”