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【ストーリー】
ワンダーウーマンが生まれたのは女性だけが暮らすパラダイス島。ダイアナ(ワンダーウーマン)はその島のプリンセスだった。ある日、不時着したアメリカ人パイロットを助けたことから、外の世界で戦争が起きていることを知る。彼女は自身の力で「世界を救いたい」と強く願い、二度と戻れないと知りながら故郷を後にする……。そんな彼女は初めての外の世界で何を見て、何のために戦い、なぜ美女戦士となったのか?
監督:パティ・ジェンキンス
ダイアナ/ワンダーウーマン:ガル・ガドット
スティーブ・トレバー:クリス・パイン
http://wwws.warnerbros.co.jp/wonderwoman/
(C)2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
昨年公開された『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』に初お目見えした、ガル・ガドット演じるワンダーウーマン。わずかな登場シーンでしたが、彼女の参加が、画面も物語もなぜかどんどん暗くなっていくDCコミックス実写映画に変化をもたらすのではないかと期待したのは筆者だけではないのでは。
そしてついに公開される本作は、まさにその期待に応えてくれました! リンダ・カーターが演じたTVシリーズでは原作コミックスのコスチュームそのままで、真っ赤なトップスに、青地にくっきりと白い星柄が入ったショートパンツ姿というバリバリにアメリカンなデザインでしたが、今回はそのアメリカン仕様から、地図上にない女性だけの秘密の島で生まれ育った戦士の王女という設定にふさわしく、古代ギリシャの甲冑のような荘厳なコスチュームになっています。第一次大戦の戦時下を舞台にした本作で、ワンダーウーマンことプリンセス・ダイアナは、初めて接する男社会の理不尽さと不平等、そして戦争で失われる多くの命を目の当たりにし、胸を痛めるのです。
そんな今回のヒロイン像にもっとも強く感じたのは、人間愛です。女性だからとか、女性なのにとか、そういうありきたりな設定を許さず、信念を曲げずに正義を貫き、命がけで困難に立ち向かう崇高な主人公を作り上げたパティ・ジェンキンス監督とガル・ガドットは、2作目の続投も決まったとのことで今から期待が膨らみます。暑さで何もやる気が起きない夏の夜、涼しい映画館で、強く、凛々しく、誇り高いプリンセスの大活躍を観て、明日の活力を養いましょう!
【プロフィール】♪akira
翻訳ミステリー・映画ライター。ウェブマガジン「柳下毅一郎の皆殺し映画通信」、翻訳ミステリー大賞シンジケートHP、月刊誌「本の雑誌」、「映画秘宝」等で執筆しています。
『バットマンvsスーパーマン』で既に完璧に仕上がってたパーフェクトウーマンのガル姐さん。これ以上何を描くの? 強力な敵が出てきても苦戦する姿が浮かばないんだけど! と思ってたら、時が遡ることセミッシラ(パラダイス島)時代の幼少期。それから成長して第一次世界大戦の最前線へと赴むき、自らの使命を自覚する“見たかったヤツ”をきっちり描いてくれました。
ちなみに、『B vs S』で伏線になってた例の写真は、『ワンダーウーマン』の撮影隊からアイデアと素材を提供したそうですよ。どこまでおんぶにだっこなんだ!
誰もが話題にあげるだろう、ノーマンズランドをウーマンが前進する場面もさることながら、個人的にはセミッシラのシーンがかなり好きだったりします。屈強な美女たちのパラダイス。アマゾン族を率いる王女ヒッポタリア(コニー・ニールセン)や将軍アンティオペ(ロビン・ライト)を前にすると、ガル姐さんも幼く見えちゃう名采配です。あんな大統領なら全米が支持するわ(『ハウス・オブ・カード』と混同)。
近頃ワケあって女児向けのアパレルやアイテムをリサーチする事があるのですが、結構あるんですよ、ワンダーウーマンの関連製品。長らく世界中で超有名なキャラクターとはいえ、日本でこの浸透っぷりは新たなムーブメントじゃないかと。二宮さよ子さんや由美かおるさんがテレビシリーズの吹き替えしてた頃については詳しく知らないけど。
どよーんと暗い画面の多いDCEUに文字通り光をもたらしてくれた『ワンダーウーマン』。『ジャスティス・リーグ』がどうなるか未知数の今、明るい話題に乗り遅れるなッ!
【プロフィール】よしだたつき
PR会社出身のゆとり第一世代。なんだかんだ言って『ジャスティス・リーグ』も超楽しみです。
アメコミ映画は観たりみなかったりで、観そびれてしまうことも多いのですが……。つまりそこまでファンなわけでは無いのですが、この『ワンダーウーマン』はすごく楽しめました! 何と言ってもガル・ガドット様が美しすぎ! ブロンズ美女よりも黒髪でミステリアスな美女なタイプの私としてはどストライクすぎて、映画観ている間ずーっと惚れ惚れしておりました。女でも惚れる。
これまで「女性が強い」「女性がリーダーの」みたいな映画ってたくさんありましたが、とってつけた様な女性の活躍を描いている映画も多く、なんだかよく分からない居心地の悪さを感じていたのですが、本作は全くそんなことなく、それはダイアナの女性だらけの島でまっすぐ育ったキャラクターが魅力的なのだからと思いました。男に囲まれて「アタイ、負けない!」と必死になるのではなく、「私はこう思うから、こう信じているから!」というダイアナのナチュラルボーンな強さ。監督が、シャーリーズ・セロン主演の『モンスター』の方という事で、ああ、この監督が女性を中途半端に雑に描くことは絶対無いもんなと納得いたしました。
あと、なんといってもテーマソングがテンションあがります! スポーツジムでこのテーマソングが爆音で流れるというコラボもしていたそうですが、確かにそれ最高だわ、と。映画を観た後はガル様につられて自分まで強くなった様な爽快感が味わえます。また、声優・小野大輔さんが日本語吹き替えをしているということで次は日本語吹替版を観たいと思います。
【プロフィール】ケロケロまんじゅう
疲れるほどに考えさせられる映画が好き。趣味はサバゲー。