- 週間ランキング
夏の風物詩ともいえるゴーヤ料理。独特の苦味はありますが、その苦味こそがゴーヤのおいしさでもあります。ただし、苦みの度合いで好き嫌いが分かれるため、中には苦手意識を持っている方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、ゴーヤの苦味を和らげる下ごしらえのコツと、調理方法をご紹介します。
ゴーヤはその味から、別名「にがうり」とも呼ばれます。苦味のもとは「モモルデシン」という成分で、食欲増進の効果があります。食欲がないときには、とくにおすすめです。
そんなゴーヤの苦味は、下ごしらえ次第でかなり軽減されます。
・種とワタを取り除く/
ゴーヤを水洗いし、苦味がある種をワタと一緒に取り除き、好みの薄さにカットする。
・塩もみする/
果肉に適量の塩をふり、30分間おいておく。しんなりしてきたら、冷水で洗い流す。
・熱湯でサッと湯通しする/
苦味成分「モモルデシン」が水溶性のため、サッと熱湯をかけて湯通しすると苦味が抜けやすい。苦みをしっかり取り除きたい場合は、数分間下茹ですると良い。
下ごしらえで苦味を和らげたら、料理でも苦味が気にならなくなる調理法を取り入れましょう。
・油でコーティングしたもの/
中国料理ではゴーヤは蒸しものやスープなどによく使われますが、苦みを感じにくいという点でおすすめなのは、ゴーヤチャンプルーのような炒めもの。卵や豆腐、豚肉などと一緒に油で炒めてコーティングすることで、さらに食べやすくなります。
・濃い味付けにしたもの/
甘さやうまみをしみ込ませてつくだ煮にしたり、甘味噌などでコクのある濃い味付けをしたりしてもおいしく食べられます。
夏場の食欲がないときこそ食べたいゴーヤ。適度な苦味と歯ごたえの良さが食欲を刺激して、食事をおいしくしてくれるでしょう。苦味を和らげる「油でのコーティングや甘い味付け」は、子どもの苦手野菜の克服にも役立つテクニック(「ピーマン嫌い克服」の記事はこちら)。ぜひ活用してください。
独特の見た目と苦味が料理のアクセントになるゴーヤ。苦味を和らげたい人は、下ごしらえにひと手間加えてみましょう。
最終更新:2017.08.10
文:齊藤カオリ
写真:小林友美(1~4枚目)、gettyimages(5枚目)
監修:カゴメ
参考文献:
・『[カラー版]世界食材事典』大和和子 (翻訳)・杉田浩一・村山篤子(柴田書店)
・『新・野菜の便利帳』板木利隆監修(高橋書店)
・『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』白鳥早奈英・板木利隆監修(高橋書店)