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現在MovieNEXが発売中の映画『モアナと伝説の海』。主人公モアナと共に注目を集めている、伝説の英雄マウイはゴツい見た目とは反対に、歌って踊れる5,000才という陽気なキャラクター。映画を観た人からは「『アラジン』のランプの精ジーニーとそっくり」という声が多く聞かれ、それもそのはず、マウイをデザインしたのはジーニーを生み出したアニメーター、エリック・ゴールドバーグ氏であるということは以前記事でお伝えしました。
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http://getnews.jp/archives/1675970 [リンク]
ガジェット通信が訪れた、ディズニー・アニメーション・スタジオの取材では、そんなディズニーの伝説、神アニメーターのエリック・ゴールドバーグさんのお話を直接聞いちゃいました! マウイの体に彫られたタトゥーの一部で、マウイの分身でもある“ミニ・マウイ”の描き方レッスンもあるのでそちらにもご注目。
エリック・ゴールドバーグ:ミニ・マウイはもう一人のマウイで、親友であり最大のサポーターでマウイのチアリーダーなんですが、その中でも一番重要な役割は、マウイの良心であり良識なのです。ですからマウイが何か良くない事を企んだりしたりした時には、彼の良心であるミニ・マウイが「そんなことをしてはダメだ」と言い聞かせる役割をもっているのです。ピノキオに善悪を言い聞かせる、喋るコオロギのジミニー・クリケットと同じ役割をもってます。
――ディズニーは最近CG アニメーションが多いですが、今回はそのCGの中に手描きのアニメーションを入れる手法をとってます。エリックさんが最後に手描きでアニメートしたのはどの作品でしょうか?
エリック・ゴールドバーグ:ディズニーでの仕事は1990年からで、アニメーションの世界に入ったのが40年前です。ミニ・マウイの前に手描きでアニメートしたのは『くまのプーさん』のラビット。その前は『プリンセスと魔法のキス』のルイスです。CGアニメーションの中でもコンピューターで作り始める前に多くのテスト用に手描きキャラクターを使います。今日も一つあげました。ベイビー・モアナ、つまり海です。手描きのキャラクターがCGになった時にどんなものになるのか見ることができるからです。コンピューターで立ち上げる前にいろいろな面からキャラクターを検討できますからね。
――スタジオに常在している手描きのアーティストは大勢いるんですか?
エリック・ゴールドバーグ:いいえ。プロダクションに関わる手描きアーティストは私を含めて3人です。マーク・ハン、ランディ・へーコックそれに私です。クリーンアップ・アーティストグループのヘッドはレイチェル・ビブです。ですから基本的には4人ですが、今回はクリーンアップ・アーティストを二人追加したました。
――実際作業される時にもトレース台をお使いになっていますか?
エリック・ゴールドバーグ:そうなんだよ。僕は今でもライティングボックス(トレース台)を使ってるんだ。僕と他2人用のトレース台があるだけなんだ。でもコンピューターでアニメートしてても手描きのスケッチの需要は多大だって事を忘れないで欲しい。コンピューターを使ってるアニメーターの多くが手描きから始めた人、手描きのトレーニングを受けた人が大勢いるからね。キャラクターデザインは皆手描きのスケッチでスタートしますし、ストーリーボートも手描きです。作品を作るにあたって何千という手描きスケッチが関わってます。普段は手描きアーティストが大勢居るわけではありません。『プリンセスと魔法のキス』の時は50人以上の大グループでしたけど。今は違います。
紙の下の方に三角形を描く。
三角形を下の方で2分割し、並行に4本の線を描く。
胸に2本線とくるり。
胸の模様を描き込んで、顔に取り掛かります。
だんだんミニ・マウイらしくなってきました。
髪の毛を追加。
ただの線だった腕や足に肉付けしていきます。
ミニ・マウイの完成です!
シンプルな線ながら完成されていて、さすがの一言。ぜひ皆さんもトライしてみてくださいね!
『モアナと伝説の海』
http://www.disney.co.jp/movie/moana.html