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同シリーズは、現在『トムヤムクン フォースープ』『グリーンカレー フォースープ』『ベトナムフォー』が発売中。名前で分かるように、アジアンテイストのフォー(米を原料とした平たい麺)だ。
同社の発表によると、今回のリニューアルでは、タイ日清(トムヤムクン、グリーンカレー)とベトナム日清(ベトナムフォー)が開発に協力し、本場のおいしさをさらに強化したとある。
あいにく『ベトナムフォー』の前後を入手することができなかったので、『トムヤムクン フォースープ』『グリーンカレー フォースープ』を食べ比べてみた。
パッケージはこの通り。『グリーンカレー』は緑、『トムヤムクン』は赤を主体としたイメージカラーを維持しており、国旗を加えたり、ロゴを少し変更したり、写真を変えたりしているものの、大きく変わった印象はない。
中身はこの通り。
調味料などが一部変わっているので、この辺りがリニューアルの工夫なのだろう。
大きく注目したいのは、リニューアル後に内容量が減っている一方、塩分相当量が増えている点。具体的には次の通り。
『グリーンカレー』
内容量:30グラム→29グラム
塩分相当量:2.8グラム→3.0グラム
『トムヤムクン』
内容量:27グラム→27グラム
塩分相当量:2.8グラム→3.3グラム
「『トムヤムクン』は減ってないよ!」と思うかもしれないが、実際に計ってみた結果がこちら。
『グリーンカレー』
麺:26.1グラム→22.7グラム
かやく調味料(袋ごと):17.0グラム→17.1グラム
計:43.1グラム→39.8グラム
『トムヤムクン』
麺:25.4グラム→23.9グラム
かやく調味料(袋ごと):14.2グラム→14.4グラム
計:39.6グラム→38.3グラム
減っていないはずの『トムヤムクン』は1.3グラムの減少。『グリーンカレー』は3.3グラムも減っている。
最初に『グリーンカレー』の麺を計った時、こぼれたものがあるのかと容器の中を見直したが、欠片も残っていなかった。たまたまこの製品がハズレだったのだろうか。
かやく調味料を開けると、こんな具合。
『グリーンカレー』も『トムヤムクン』も、リニューアル後の方が、ちょっと色味が薄くなっている。でき上がりはこちら。
調味料の色ほどに、大きく変わったようには見えない。
『グリーンカレー』は、リニューアル後の方が辛みが柔らかい感じ。
辛いことは辛いものの、リニューアル前に強く後を引くような辛さがあったと感じたのに対して、リニューアル後は後味として残るものがスッと消えるように思えた。
『トムヤムクン』…は、残念ながら、あまり違いがあったようには思えなかった。強いて言えば、すっぱさが弱くなったかもしれない。ネットユーザーの皆さま、貧弱な舌で申し訳ありません。
何でも『レモングラスとライムリーフのフレッシュな香りをきかせて、辛みと酸味がバランス良く感じられる味わいに仕上げました。』なのだとか。
リニューアル前後とも、それなりにおいしかったのは事実。もちろん量として1食分には程遠いけれども、小腹が空いた時や、何かに添えて食べる分にはバッチリだ。
しかしそれだけに量が減ったのはいただけない。
コンビニのおにぎりや回転寿司のシャリを例にあげるまでもないが、1個で1グラムであっても、1万個なら1万グラム(=10キログラム)、100万個なら100万グラム(=1000キログラム=1トン)の減量、つまりコストカットが可能。
もちろん今回の場合は、大元となる原材料の使用量が同じでも、リニューアルにともなう製造工程の変更により、製品としての内容量が減少した可能性もあるため、一概に批判はできない。しかし『グリーンカレー』のフォーの実測値は何だったのだろうか。
値段そのままで量が減れば実質値上げだ。ネット上では、セブンイレブンのお弁当がリニューアルすると共に小さく貧弱になっていく様子が度々話題になる。今回のように、表記こそしているものの、見えにくい中身の減少も見逃さないようにしたい。
※写真は全て筆者撮影
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