12月24日放送の『チコちゃんに叱られる!』(NHK総合)で取り上げられた「日本人は写真を撮るとき笑顔になるのはなぜ?」という疑問に賛否両論の声が集まっている。

 この疑問に対するチコちゃんの答えは「ニコニコ主義があったから」というもの。解説を務めた大阪大学 日本語日本文化教育センターの岩井茂樹教授(52)によると、写真が伝わってきた江戸時代の写真はどれも硬い表情をしていたという。

 その理由は、当時男性は威厳を保つために人前で笑わず、女性も人前では口元を押さえて笑う習慣があったこと。さらに、写真を撮影する時間が約2分ほど掛かるためその間じっとしていなければならず、笑うどころではなかったと考えられるという。

 しかし、明治の終わりになり、実業家の牧野元次郎が『ニコニコ』という雑誌を創刊。多くの著名人の笑顔の写真などを掲載したことで、笑顔の写真が一気に広まったとのこと。また、雑誌内で牧野は「ニコニコ主義」という主義を唱えたとのこと。この「ニコニコ主義」は、「世の中のことはすべてニコニコ的に解決する 平和も成功も皆このニコニコ主義より生ずるものと信じる」というもの。

 つまり、牧野は暗くなった日本を笑顔で幸せにしていこうという考えの元に『ニコニコ』で「ニコニコ主義」を広めていったとのことだった。この説に視聴者からは、「素敵!」「めちゃくちゃいい話だな~」「なんかほっこりした」という反響が集まっていたが……。

「一方、ネット上からは『この言い方だとまるで外国人は笑顔で写真に写らないみたい』『じゃあニコニコがない外国人はなんで笑顔で写真に写ってるの?』『なら外国で撮られた写真ってなんで笑顔多いんってなるよね?』といったツッコミも多数集まっていました。『チコちゃん』で紹介しているのは多数あるうちの説のひとつであることにくわえ、最初に疑問を出すという番組の性質上、どうしても誤解が生じてしまうことも。今回は『最初真顔で写真に写っていた日本人が笑顔で写るようになったのはなぜ?』という疑問だったら批判も集まらなかった可能性もありますが……」(芸能ライター)

 疑問の言い方ひとつで波紋を広げてしまったようだ。

情報提供元: Daily News Online
記事名:「 『チコちゃんに叱られる!』写真を撮るとき笑顔の理由にツッコミ続々