11月5日放送の『チコちゃんに叱られる!』(NHK総合)で「なぜ切手は左上に貼る?」という疑問が取り上げられ、反響を集めている。

 この疑問についてのチコちゃんの答えは、「そこが、イギリス人が見つけたベスポジだったから」とのこと。また、郵政博物館館長の藤本栄助氏によると、それは消印に由来しているという。

 1870年ごろ、世界で最先端の郵政事業をおこなっていたイギリスをはじめ、ヨーロッパの郵便局は、消印を一個一個手作業で押していたという。その際、手動での消印押印を効率化するため、横長の封筒を縦に重ねて置き、封筒を一つずつスライドさせながら消印を押していくようになったとのこと。左手で郵便物を押さえるため、左上と左下は消印が押しづらく、右下も体勢が窮屈になってしまうため、右上に押印するのがベストポジションとなっていったという。

 この方法がいつどのような形で日本に伝わったのかは不明ではあるものの、少なくとも明治17年には、郵便物を重ね、一通ずつ手前に送るイギリスのやり方で、日本も消印を押していたという。しかし、日本の封筒は縦長。縦の形で封筒を重ねてスライドしていくとかさばって消印が押しにくいため、縦長の封筒を横にしたときに右上に来る場所に切手が貼られるようになったとのこと。つまり、縦長に戻したときに左上となるのが日本の切手のベストポジションとなったようだ。

 しかし放送後、視聴者からは「横の封筒の時の切手の位置間違ってた!」「適当な位置に貼って郵便局の人に迷惑掛けてたかも」「切手を右上に貼っちゃったごめんなさい」という懺悔が集まっていた。

「しかし、今回『チコちゃん』で紹介された疑問は、あくまで手動でハンコを押していた時代の話です。番組によると、いまは機械化により1時間に3万通押印できる機械が作業を担っているとのこと。機械の内部にあるセンターが位置を確認し、切手の位置に合わせて機械が自動的に手紙を揃えてくれるため、切手の位置にそこまで神経質にならなくてもいいようです」(芸能ライター)

 とはいえ、縦長の封筒は左上、横長の封筒は右上が切手のベストポジションであることは間違いないようだ。

情報提供元: Daily News Online
記事名:「 『チコちゃんに叱られる!』切手を貼る位置の法則に反響「迷惑掛けてたかも」