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こんにちは、戸森理加です。京都府在住の会社員で、趣味は女性アイドルのコンサートに行くことです。
今回は「人工知能」により可能になる働き方について書かれた、『2020年人工知能時代 僕たちの幸せな働き方』を紹介します。
皆さんは「人工知能」と聞くとどのようなイメージを持つでしょうか。「人々の生活が便利になる」とプラスのイメージを持つ方もいれば、「人間の仕事が奪われる」とマイナスのイメージを持つ方もいると思います。私自身も事務職の仕事をする中で、「人工知能により代替されるんだろうな…」と感じる仕事が多々あります。
たとえば、商品(雑貨類)を入荷した際、「どの商品を」「何個」入荷したかという情報を画面に入力する仕事があります。いまはヒトがやっていますが、AIなら、商品を画像認識して、商品の「種類」「個数」を瞬時にデータ上に反映することができるはずです。
こうして見ると「AIに仕事が奪われる」とネガティブに捉えてしまいそうですが、この本では「人工知能が今ある仕事を代替すること=”良いこと”」だと結論付けています。
では、今の仕事を「価値ある仕事」に変えるためには、どのような行動を起こしたら良いのでしょうか。本書にはその方向性が示されています。きっと読んだ方は、「今のどう仕事を変えていこう?」と考えるのが楽しみになると思います。
まず、人工知能・AIがどこまで進化しているのかを見ていきましょう。以下はすでに開発が進んでいる事例です。
余談ですが、この前新聞を読んでいたところ、次のような見出しが目に入りました。「AI活用で観客の表情から感情を分析、ライブの”盛り上がり”を定量化する新技術、実証開始」ーー近い将来、自分が足を運んだコンサート会場で、感情が分析され、それがコンサートのセットリストやパフォーマンスに反映されるのかもしれません。そんな未来を想像すると、AIがぐっと身近に感じられるようになりました。(私は真顔でステージを見つめつつ、内心は盛り上がっているタイプなので、AIに「楽しんでいない」と判別されてしまうかもしれませんが…)
このように、AIはすでに身近な存在になってきており、今後、人間が行っていた仕事を少しずつ置き換えていくことになるでしょう。
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AIは驚くべきスピードでできることを増やしていますが、当然、得意分野だけでなく苦手分野もあります。そしてAIの苦手分野こそ、人間の仕事を進化させる余地があると言えます。
具体的にAIの得意分野・苦手分野について見ていきましょう。
AIの得意分野を表すキーワードは二種類あります。一つ目は「論理的、分析的、統計的」です。大量の情報を高速で、「エクセル的に」処理していくことにAIは長けています。二つ目は「構造的」です。AIは「すでに仕組みが作られている中で」効率的に処理を行うことを得意としています。
一方、AIの苦手分野は「感性的・身体的・直感的」というキーワードで表すことができます。人の感情を察して相手に働きかけること、既成概念にとらわれずにアイディアをひらめくことに関しては、人間の方が優位です。また「非構造的」、つまりまだ仕組みが無い物事に問いや仮説を立てて思考することも、AIによって簡単には代替されない人間ならではの能力です。
このように考えると、人間は今の仕事をAIの苦手な「感性的・身体的・直感的」で「非構造的」な領域へとシフトさせていけば、AIに代替されることのない「価値のある仕事」ができるようになります。
では最後に、具体的な職種ごとに、どのように仕事に変化させていけばよいのか見ていきましょう。
本書では、①営業・接客系 ②製造系 ③技術系 ④事務・管理系 という四つの職種に分け、それぞれの仕事をどう変化させることで「価値ある」仕事にできるのかについて説明しています。
営業・接客系の仕事は、AIに機械的な顧客対応を任せることができるようになります。また大量の顧客情報を分析するためのスピードも圧倒的に速くなります。そこで働く人に求められる仕事は次のようなものです。
製造現場では、AIやロボットが導入によって、より低コストで現在の仕事が任されるようになります。一見「仕事が奪われる」と悲観的に考えてしまいそうですが、次のように働き方を変えることで、人にしかできない仕事を増やしい行くことができます。
ここで言う「技術系」の仕事の中には、研究開発ならびに、機械・電気・ITなどエンジニア全般が含まれます。AIの発達に伴い、就業者の増加が見込まれている分野です。これらの職種の人は、以下のように仕事を広げていくことができます。
事務・管理系の仕事の中では、いわゆる「エクセル的な」仕事をAIに任せることができるようになります。その分、以下のような新しい視点から、仕事を生み出していくことが可能です。
さらに「社内データから導き出した予測モデル」(ここでは退職者の予測モデル)を社外に発信することで、利益を生むことも可能です。
事務の仕事をしている身として、こうした具体例を見て、「自分の仕事には進化の余地があるんだ」と感じました。「世の中の動向を敏感に捉える」「会社全体に目を向け、課題を認識する」「取り組む仕事の目的を深堀りする」という点を意識することで、仕事の枠を広げていくことへの意欲が湧いてきました。
ここまで人工知能時代に向けて、働き方をどのように変えていくべきかについて紹介しました。
AIが導入されている、もしくはこれから導入される会社で働いている方もいれば、「まだまだうちの会社では取り入れられる気配がない」という方もいると思います。ちなみに私の会社では、AI導入にはまだまだ時間がかかりそうです。
いずれにしても、「今、目の前の仕事をどう変えることができるか」を考えることで、いずれAIが普及した際に「協働」できる自分になっているはず。
今の仕事を「楽に」、そして新たな仕事を「楽しく」してくれるAIと仲良くなれる未来は、すぐそこまで来ているのかもしれません。