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「IoT(Internet of Things)」とは、日本語で「モノのインターネット」と訳される言葉で、モノ同士がインターネットで繋がり、自動認識や自動制御、遠隔操作などを行う仕組みのことを指します。
IoTが登場する前は、M2M(Macine To Macine/機器同士がインターネットで通信や制御を行う技術)が主流でしたが、この場合は、通信の対象が機器に限定されていたのが特徴です。
スマートフォンやタブレット等が開発された頃よりIoT化は急速に進み、業務のデータ分析やヒトやモノの位置情報の把握といったことまでが可能となり、その結果ネットワークシステムの利便性は大きく向上しました。
IoTにおいては膨大な量のデータ送受信が行われることから、クラウド領域を使用したインターネット通信を行うことが主流です。
本章では、IoTをより理解するために必要なIoTを構成する4大要素とIoTを導入する重要性について解説します。
IoTを構成する4大要素は次の通りです。
以下、それぞれ詳しく解説します。
デバイスとは、インターネット環境にアクセスするためのあらゆる端末(モノ)を指します。
具体的にはスマートフォンや家電、車など、インターネットを繋いで遠隔からでも操作可能なあらゆるモノが含まれます。
そのモノ自体がインターネットに繋がらなくても、インターネット接続が可能な「媒体」を取り付けることができる場合は、IoT対象のデバイスとして機能させることが可能になります。
デバイスに組み込まれ、必要に応じて温度や湿度、音や光といったデータの取得を行なうのがセンサーです。
取得したデータの異常を感知した場合など、重要な情報を検知し、選別する役割を担っています。
選別された情報は、センサー内のビーコン(信号を送る装置)によってクラウドに送信されます。これにより、システムはモノの状態や位置情報を把握することができます。
センサーを通じて取得したモノの状態のデータを、スマートフォンなどのデバイスに送ることでデータを可視化する役割を果たすのがネットワークです。
その他にも、機器同士をBluetoothで通信させることなどもネットワークに含まれます。
クラウドに送られてくる膨大かつ様々なデータを、人間に分かりやすく伝達するソフトがIoTのアプリケーションです。
PCやスマートフォンのアプリケーションだけでなく、データを図やグラフ、整理された情報で分かりやすく表現する、あらゆるソフトを含みます。
IoTを導入することは、単に利便性を高めるだけでなく、「人や設備の高齢化・老朽化」への対策としても非常に重要です。
例えば、道路や水道管といった、いわゆる公共設備は人が定期的にメンテナンスを行うことで安心・安全に利用できるわけですが、少子高齢化の影響を受けて、メンテナンスを行う技術者が高齢化しているという課題があります。
一方で、設備は経年とともに老朽化するため、放置しておくことはできません。
避けては通れない設備の老朽化・不具合があるにもかかわらず、メンテナンスができる人材が減少しているということは、新たな設備の建設をも困難にしています。
しかし、IoTを導入すれば、こうした問題の多くは解決します。
人がわざわざすべての設備を巡回してメンテナンスしなくても、設備の各所に組み込まれたセンサーが異常を感知して報告することができるのです。
技術者は、センサーが発見した箇所をピンポイントにメンテナンスすることで、限られた人材でも効率的に設備を維持することが可能になります。
このように問題解決のために、IoTを導入することによって、これまで人が行ってきた業務を機械に任せ、業務の自動化や省人化を実現することのメリットは極めて大きく、ビジネス拡大のためには避けて通れないほど重要になっています。
こうした技術は、ひいては持続可能な社会を築くための基礎となり得る可能性を秘めています。
The post 「IoT:モノのインターネット」はビジネスをどう変えるのか?AIで変わる未来 first appeared on DXportal.