- 週間ランキング
薬膳料理とは、特別なものではなく、その季節の旬の食材を用いて、体の不調によって食べ合わせを考えて作る料理です。
冬は体を温め、夏は体を冷やす食材を使って料理をすることも薬膳料理です。
現代人に多い疲れ目は、漢方から見ると肝や腎の衰えによる現象と考えられます。
そのため、意外ですが肝や腎の機能をアップする黒キクラゲやキャベツなどを食べることで、疲れ目を解消することができます。
食材の特徴を知り、上手に活用して体調を整えましょう。
薬膳ではなじみの深いクコは、肝と腎を補う働きがあり、眼精疲労やドライアイに効果があります。
漢方薬にも枸杞丸、杞菊地黄丸がありますが、主な成分はゼアキサンチン、ベタイン、ビタミンB1、B2、ビタミンCなどです。
クコに含まれるゼアキサンチンは、加齢黄斑変性や白内障の予防に効果があると言われています。
クコの実はおかゆに入れたり、炒め物やサラダ、フルーツケーキなどに入れると美味しくいただけますが、お湯につけて戻してから使うと柔らかく仕上がります。
黒ゴマは、肝や腎の機能を向上させ、眼精疲労の予防と改善効果があります。
黒ゴマにはビタミンEがたっぷり含まれているので、アンチエイジング食としてもおすすめです。すりゴマにして和え物に使うと効率よく栄養が摂取できます。
アントシアニンやカテキン、ビタミンEを含むブルーベリーは眼精疲労やドライアイだけでなく、かすみ目や視力の低下にも効果があります。
また、老眼や白内障の予防にもなります。
ジャムや冷凍にして保存し、お菓子やデザートに使うとよいでしょう。
ニンジンには血を養い肝の働きを高める作用があり、かすみ目や夜盲症、視力の低下などに効果があります。
ニンジンに含まれる薬効成分は、皮のすぐ下にあるので、皮のままキンピラなどにして食べましょう。
肝の働きを正常化して疲れ目やかすみ目、夜盲症を改善します。
主な栄養素はタンパ質や鉄、ビタミンA,B群で、目の疲れだけでなく体の疲れを取るのにも効果的な食材です。
ショウガを入れて煮ると臭みが取れます。
ルテインやビタミンA を含むほうれん草は白内障や飛蚊症の予防にも効果があります。
ウナギと一緒に煮て溶き卵を入れて丼にすると、目に効くスペシャル丼ができます。
ウナギには、目の粘膜を保護し網膜を健康に保つために必要なビタミンAがたっぷり含まれています。
色どりもよく、ほうれん草とウナギの相乗効果で、目に関するほとんどのトラブルに効き目があります。
眼精疲労をともなう充血には、菊花が効果的です。
生の菊花が店頭に並ぶのは9月~11月ごろですが、乾燥したものは年中スーパーや中国食材店で販売されています。
和え物や酢の物に使うと、見た目も美しく季節感が楽しめます。
また、中国では菊花茶は目の充血や疲労回復に効果があるとされ、日常的に飲まれています。
香りの強いセロリはストレスによるイライラを取り除く効果がありますが、目の充血を防ぐ働きがあります。
葉にも薬効があるので、細かく刻んで炒め物やスープに用いたり、唐辛子と一緒にピリ辛の佃煮などにして食べましょう。
乾燥した桑の葉を煎じて飲むと、目の充血や視力の回復効果があります。
桑のは茶の成分は、エルゴステロール、カロテン、フラボン、ビタミンA、B1などです。
目の充血やかすみ、視力低下を感じるときは、肩や首、背中も凝っており、腎臓や肝臓の機能も低下しています。
ストレスもかなり溜まっているのではないでしょうか?
まずは大きな深呼吸をして、身体中に酸素をいきわたらせましょう。
事務仕事やパソコン作業中に目の疲れを感じたなら、左右のこめかみをゆっくり押すと、スッキリします。
また、眼球を上、右、下、左と3周くらいすると、目の機能が回復します。
目の疲れがひどい日は、ホットタオルなどで温めると、血行がよくなります。
また、充血が気になる場合は、氷水で冷やしたタオルを目の上に置いてしばらく横になっていると、徐々に炎症が治まります。
近年、パソコンやスマホの使い過ぎからくる、目のトラブルが増えているようです。
目の疲れは、肩や首のコリ、頭痛やめまいなどにもつながります。目が疲れて表情がこわばると、魅力的な表情からも離れてしまいますよね。
「目は心の窓」とも言いますが、目の機能を向上させる食材を使った、簡単な薬膳料理を作って食卓にのせ、いつまでも美しい瞳をキープしましょう。