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シャンプーを選ぶ基準の一つとして、今は多くの人が確認している「シリコンフリー」の表示。
そもそもシリコンは様々なヘアケア用品に配合されている成分で、キューティクルを保護してサラサラにしたり、痛みを補修するなどの役割があるもの。
そもそもヘアケアにとって重要な役割なのに、なぜシリコンフリーのものを選ぶべき! といわれるのか。その理由は大きく3つに分けられます。
一つ目の理由は、シリコン入りのシャンプーで髪を洗うと、洗いながら髪の表面にふたをしてしまうので十分に洗浄が出来ないというもの。
シャンプ―は洗浄成分だけを配合するべき。という考え方は、洗顔には余分なものが入っていない固形石鹸を利用するべきという考え方と基本的には一緒。
肌にとって刺激になる可能性がある成分がなるべく少ない状態で利用するべきという点では正しいのですが、だからといってシリコンが入っていると汚れが落ちなくなるという状態にはならないと考えられますので、あまり気にする必要はないでしょう。
シリコンによって髪がコーティングされた洗い上がりになると、髪が重くなりがちになります。
シリコンフリーで洗うと余計な成分が無いことから洗い上がりが軽くふわっとした髪質にする事が可能なため、特に加齢などにより髪のボリュームが減っている場合などには、シリコンフリーのもので洗った方がボリュームが増えて見えるという利点があります。
シリコン入りのシャンプーで洗うと、頭皮にシリコンが付着して残ってしまい、毛穴などを塞いで頭皮トラブルになりやすいというもの。
実際、シリコンは髪の毛を補修するように膜を張る性質がありますので、頭皮に残りやすいという問題点はあります。
ただし、しっかりすすげば毛穴を塞いでしまうような事まではあまり発生しないものでもあり、どのシャンプーでも同じ「しっかりとすすぐ」事が出来ていれば、シリコンだけが原因で大きなトラブルになるというような事も無いといえるでしょう。
以上がシリコン入りのシャンプーを避けるべき3つの理由ですが、注意が必要なのはシリコンフリーであっても、シリコンと同じような性質の成分が含まれている場合があるという事。
成分表の中に「~メチコン」「~シリル」「~シラン」「~シロキサン」「~ポリマー」という名前の成分が入っていれば、シリコンが入ったのと同じような問題が残りますので、本当にシリコンフリーを選ぶならこういった成分がないものを探すようにしましょう。
シャンプ―ではシリコンフリーという選び方が一つの有効な方法になりますが、一方でヘアオイルなど髪を保護するためのヘアケア用品では、シリコン成分が必要不可欠とも言えます。
シャンプ―の役割は「汚れを落とす」事なので、成分が残るようなものは避けた方が賢明ですが、ヘアオイルなどのケア用品は「髪に補修成分を浸透させる」「髪に膜をはって保護する」事が目的ですので、キューティクルを保護して髪のダメージを軽減するシリコン成分は必要なのです。
ただし、キューティクルの保護を行わず、髪の補修だけを目的とするなら、シリコンフリーの商品を選ぶ事で補修成分を浸透させやすくする事が出来るので、シリコンフリーのヘアケア用品を選ぶ事も有効です。
注意点として、キューティクルの保護が無いので髪が軋みやすくなる事や、艶などを作る事は難しいので、髪のダメージがあまり無い場合に、髪自体を強く育てたいという状況の場合に利用するようにして、そもそも髪のダメージが気になる場合はシリコン入りのものを選ぶようにした方が良いでしょう。
また、シリコンフリーのヘアケア用品を選ぶべきもう一つの状況は、新しく髪に色を入れてカラーリングしたい場合です。
シリコンで髪を補修していると、キューティクルが閉じている分しっかりとバリア機能が働いて艶がでるのですが、言い換えれば外部から成分が侵入してくる事を防いでいる状態です。
この状態でカラーを入れようとするとキレイに色が入らない状態になりやすいので、カラーを入れたい場合にはしばらくの間、シリコン入りのヘアケア要因を避けておくと、キレイに色が入りやすくなります。
逆に、カラーを入れた後はシリコン入りの商品でケアをして保護をした方が色落ちしにくくなるので、使い分けが重要です。
シリコンは利用の仕方によって、メリットもデメリットもある成分。
何となく「悪者」のイメージが定着してしまって避けられがちな成分ではありますが、その性質をしっかりと理解して利用する事が、ツヤのあるキレイな髪を作るためには重要です。
シリコンフリーのシャンプーやシリコン入りのヘアケア用品などを使い分けて、しなやかでツヤのある髪を手に入れましょう。