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まずは姿勢が悪くなると脂肪燃焼効率が悪くなる理由についてお伝えしていきましょう。
理由をお伝えする前に、意識して悪い姿勢を作ってみてください。おそらくほとんどの方が、下の写真のように背中を丸めたのではないでしょうか。
日頃からスマホやパソコンに向き合う機会が多いと思いますが、このように背中を丸めて向き合っている場合がほとんどではないでしょうか。しかも、1日のうちのわずかな時間ではなく、長い時間このような姿勢をとり続けていることになります。
次に背中を真っ直ぐにしてみましょう。
背中を丸めた時と比べてどう違いますか?
そうです!呼吸が違います。背中が丸くなると、呼吸が浅くなるのです。
背中が丸くなった姿勢、いわゆる「猫背」の姿勢になると、肺や心臓を囲んでいる胸骨、肋骨、胸椎から成る「胸郭」という組織が下がる上、狭くなってしまうからです。そうなると、換気量が低下し、取り込むことができる酸素の量が少なくなってしまうのです。
脂肪を消費するには大量の酸素が必要です。脂肪は糖質と比べて、その中に含まれている酸素の量が少ないので、それを燃焼させるにはたくさんの酸素が要求されるのです。したがって、姿勢が悪くなると取り込むことができる酸素の量が少なくなり、脂肪の燃焼効率がダウンしてしまうと言えるのです。
体脂肪を減らすのに有効な運動と言えば「有酸素運動」ということは多くの人に知られていますが、背中が丸くなった状態でいくら有酸素運動を行っても、取り込むことができる酸素の量が少ないので、脂肪燃焼効果が低いと思われます。「有酸素運動を一生懸命続けているのに、体脂肪がなかなか減らない…」という方、心当たりありませんか?
どの程度姿勢が崩れているのか、姿勢の現状を客観的に把握するには、姿勢をチェックする必要があります。
チェックとなると何か難しそうに思われがちですが、ここでは簡単にできる姿勢チェック法をご紹介しましょう。安心してください!特別な道具も、特別なスキルも不要です!
必要なのは壁だけです。壁さえあれば、どこでも誰でも、いつでもできるチェック方法です!
下の写真のように、壁にかかと、お尻、肩(肩甲骨)、そして頭を付けて立ってみましょう。
「頭が付きにくかった」という方、いらっしゃいますか?猫背で姿勢が崩れている可能性大です!
次に両腕を上げてみます。先程のチェックで頭が付きにくいと感じなくても、両腕を上げにくく感じたり、両腕を上げると腰と壁の隙間が大きくなったりする場合も、やはり姿勢が悪くなっている可能性があります!
背骨は本来、横から見ると緩やかなS字状の弯曲を描いています。緩やかなS字状の弯曲を描くことで、背骨にかかる荷重を分散させることができるのです。
「緩やかなS字状の弯曲」を描いている場合、耳、肩、股関節、膝関節の中心点よりやや前方、そして外くるぶしのやや前方を結ぶラインが一直線になっています。「姿勢が悪くなる」ということは、このS字状の弯曲が崩れることです。すると姿勢チェックで頭が壁に付きにくかったり、両腕を上げると腰と壁の隙間が大きくなったりといった不都合がみられるのです。
ご自身の姿勢の状態が把握できましたか?おそらく思っていた状態とは違っていたのではないでしょうか。この姿勢の状態でこれまでエクササイズを行っていたのです!
悪い姿勢のままエクササイズをすると、ダイエット効果が期待できないだけではありません。関節への負担が大きくなってしまうので、腰や膝などを傷めてしまう可能性も高くなってしまいます。
例えば、「スクワット」という下半身の筋肉に限らず、ダイエットにも有効なエクササイズがあります。背中が丸まった姿勢を改善しないままスクワットを行ってしまうと、いくら正しいフォームを心掛けていても、腰を下ろした際、骨盤が後傾しやすく背中が丸くなります。するとターゲットであるお尻の筋肉や太ももの筋肉に効きにくくなるばかりか、腰や膝への負担が大きくなるため、腰や膝を傷めてしまう可能性も十分に考えられます。
確かにどんなにダイエットなどに効果のあるエクササイズでも、続けなければ効果は期待できません。しかし、効果が感じられない上、腰や膝などを傷めてしまうとなると「効果がないし、却って腰を悪くするから…」という理由で続かなくなってしまいます。
そのため、エクササイズを安全かつ効果のあるものにするために、まずは姿勢を整えることから始めるべきと考えます。姿勢を整えることは、ボディメイクの第一歩と言っても過言ではありません!
しかし「姿勢を整える」といっても、何を、どのように行えばよいかわからないですよね。
ということで次回は、具体的に猫背の姿勢改善に効果的なストレッチやエクササイズをご紹介していきたいと思います。