通勤や買い物、子どもの送り迎え。自転車は暮らしに欠かせない存在ですが、「ルールはなんとなく分かっているつもり」という方も多いのではないでしょうか。



2026年4月から、16歳以上の自転車運転者に反則金が科される「青切符」がスタート。それに伴い、東京・上野の岩倉高等学校で開かれた交通安全探究教室を取材しました。



大人にも役立つ自転車の安全ポイントをお届けします。

「うっかり」で済まない時代に。青切符のいま





三井住友海上火災保険が主催した「高校生と考える交通安全探究教室」には、鉄道研究部の生徒55名が参加しました。



講師を務めた日本交通安全教育普及協会の井澤夕里さんによると、事故の原因はほとんどが「人」にあるそうです。「気づかない」「判断を誤る」「操作を誤る」というミスが重なって起こります。



青切符では、違反の程度に応じて反則金が決まっていて、いちばん高いのは「ながらスマホ」の1万2,000円です。それだけ危険な行為だと考えられているということです。







井澤さんが「やったことがある人?」と尋ねたのは、一時停止の無視、逆走、傘さし運転、並んで走る並進、イヤホンをつけた運転、スマホを見ながらの運転です。



どれも、知らないうちに、あるいは「このくらいなら」とやってしまいがちな違反ばかり。生徒たちの手が次々と挙がりました。



読者のみなさんはいくつ、心当たりがありますか?

止まるだけでは足りない。大切なのは「見る」習慣





体験では、代表の生徒3人が自転車シミュレーターを体験しました。印象的だったのは、一時停止の場面です。停止線で止まったあと、見通しの悪い交差点では少しずつ前に出て、右、左、そして後ろと、止まっては確認を繰り返します。



「青信号でも、後ろから来た車が曲がってくるかもしれません」と井澤さん。生徒からも「横から信号無視の車が来るかもしれない」「前の車を避けたら、対向車が来るかも」という声が上がりました。



「信号が青だから大丈夫」ではなく、「青でも何か来るかもしれない」と考える。この一歩先を読む習慣が、事故を防ぐ鍵になります。

共通していた本音は「急いでいるから」。事故の責任の重さも





ワークショップでは、警察庁の交通事故データをもとに三井住友海上が作成した学校周辺の実際の事故データを使い、「なぜ危ない行動をしてしまうのか」を班ごとに話し合いました。



どの班からも出たのが「急いでいるから」という理由です。「信号待ちをしたくない」「自分は事故を起こさないという自信がある」という正直な声もありました。



最後に、三井住友海上の担当者が実際の賠償事例を紹介しました。歩行者に衝突して亡くなった事故で、賠償額が3,000万~4,000万円になった事例もあるそうです。自転車は、被害者にも加害者にもなり得る乗り物です。

急いでいるときほど、いったん止まって、見て、確かめる。今日から実践できるこの習慣を、ぜひ心に留めておいてください。
情報提供元: ANGIE
記事名:「 自転車ルール「知ってるつもり」になってない?高校生と考える交通安全探究教室 」