フランスはどこの街並も美しいし(※都心部の街中は国内よりもはるかに汚い……という欠点もありますが)、現地の人たちは温厚で優しいし、美食の宝庫でもあります。
“住めば都”と言うけれど、暮らしてみなければ分からないこともたくさんあります。
そこで今回は、フランス南西部在住の筆者が感じる「日本とフランスの違い」をレポートしてみたいと思います。
水が「かたい」
当地で暮らし始めて間もない頃のことです。普段通りにシャンプーをしていたはずなのに、気づけば髪がバッサバサ。よく考えてみたら、その原因は水でした。
フランスの水道水は硬水です。飲めばミネラルやカルシウムが適度にとれるし、歯にもよい(歯医者談)そうですが、美容師の友人によると「硬水は髪にはよくない」とのこと。
また、水がかたいせいか「煮物を作っても味が染みこまない」という悩みも。硬水に適した紅茶はおいしく淹れられるのですが、緑茶はまろやかさが感じられないのも悲しいところ。
24時間営業の店はない
お腹が空いたらいつでも食事ができる、必要なものが欲しいときに手に入るー。そんな24時間営業のコンビニや飲食店の存在に慣れている私たち。
フランスはそうではありません。昼は12〜14時頃、夜は19〜22時頃までに入店しなければレストランで食事をすることができませんし、お店の営業はたいてい19時までです。フランスの地方都市を訪れると、ランチタイムの12〜14時にはスーパーやブティックが閉まっている(!)ことも珍しくありません。
また、小売店もレストランも、有給休暇を利用した夏休みを2〜3週間ほどガッツリ取るのも、国内とは勝手が違うなぁと感じる点です。
日曜は「体を休める日」
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フランスで暮らし始めて驚いたのが、日曜・祝日はお店が閉まっていること!
現在は午前中だけ営業しているスーパーも増えてきましたが、日曜の午後にふらりと買い物に出かけられないのはちょっと寂しい。出かけるとすれば、レストランやカフェ、美術館や映画館、マルシェ(※マルシェは日曜以外でも、午後早い時間で閉店することが多い)でしょうか。
キリスト教の「安息日」の考えが浸透しているフランスでは、日曜は体を休める日なのです。※2015年に法律が変わり、パリの主要なデパートは日曜もオープンしています。
おひとりさまご飯がキツイ
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ひとりでも気軽に、サクッと食事ができるレストランが非常に少ないです。
ワインを飲みながら優雅にひとりで食事を楽しんでいるのは、年配のおじいさまぐらい。ファミレスのような形態のレストランはあまりないので、一般的なレストランでのひとりご飯は躊躇してしまいます。
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ひとりで外食というときには、国内にも店舗展開しているベーカリーカフェ「ブリオッシュ・ドーレ」や「ポール」、軽食やケーキが食べられる「サロン・ド・テ」を利用しています。
ただ、こういうお店は夜の時間は閉まっているので、夜のひとりご飯は本当にキツイ……!
私が暮らしているような地方都市では、ファーストフード、またはフランス人が大好きなケバブショップぐらいしかチョイスがありません。
外食が高い!
sweetsholic:▲白いんげん豆を鴨や豚肉、ソーセージなどと共に煮込んだ南西部の名物料理「カスレ」
天丼にハンバーグランチにパスタなど、ワンコイン(500円)でもそれなりにおいしいものが食べられる日本。ここフランスでは、残念ながらそのお値段では外食できません。
ベーカリーのバゲットサンドとドリンクでさえ1,000円ぐらいしますし、1,000円以下でランチが食べられるレストランも見かけません。
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とはいえ、日本国内では1,000〜2,000円ぐらいするチーズが現地では200〜300円程度だったり、上質なワインが500円程度で購入できたりするのはうれしいところ。
スーパーや専門店、マルシェで安くて良質なものを買い、自炊した方がずっと安く済みます。
フランスのイメージ、変わりましたか? それとも想像通りでしたか?
フランスを訪れる機会があれば、ぜひご自身の目で確かめてみてくださいね!
参考: Paris department stores open on Sundays - France - RFI 情報提供元: ANGIE