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Visbitが12K 360°VR動画を画質を損なうことなくズーム/再生ができる新ストリーミングサービスを発表した。
この技術を使えば、VRの低画質問題が解決でき、現実世界に近い状態でVR動画が楽しめる。
VRの投入感を劇的に上げることができる新ストリーミングサービステクノロジーが登場した。
360動画はほとんど1080pでストリーミングされている、たまに4Kがあるが、6Kというのはほとんど聞かない。
VRには8Kがベストだという意見もあるが、OculusのPalmer Luckey氏などの専門家は8Kでは足りないという発言している。
しかし、Visbitのストリーミングサービスを使えばそんなことを心配する必要はなくなる。
IEEE Virtual Reality 2017で、Visbitは12K 360°VRストリーミングとズーミングに関してのリサーチプロジェクトを発表した。
Visbitでは12K 360°VR動画を通常のWi-FiやLTEだけでなく、新ズーミング機能を使いGear VRでもディスプレイのリサーチをしている。
下の動画はVisbitのCEO、Changyin Zhou氏のデモ動画だ。
デモでは様々な画質のミニビデオクリップのコレクションを含む12K×6K 動画を作成した。
Gear VRをダブルタップすることでこのミニビデオクリップにズームでき、画質を損なうことなく見れることがデモではわかる。
Visbitの技術を使えば、360動画においての6Kと12Kの違いがクリアに見れる。
さらにVisbitのストリーミングサービスとズーム機能を使えば、低画質ディスプレイまたはスクリーンでも画質を上げることができる。
現在ほとんどのTVはまだ4Kの限界を超えたばかりだ。ではなぜ今VRに12Kが必要なのか?
それは人の目にある。
人の目は約16Kで現実世界を見ている。これは20/20ビジョンに近い。
これより画質が低いものはぼやけてみえる、そしてぼやけて見える視界はVR投入感を妨げてしまう。
そのため12Kを実現することができれば、かなり実際の人の目に近い状態でVRコンテンツが再現できる。
今あるVRデバイスでは6Kが限界だが、12K動画をデコード、ディスプレイそしてズームすることができるようになれば、ユーザーはより細かい詳細がVR動画で見れるようになり、新しい360動画体験が可能になる。コンテンツ開発にも新しい可能性が広がる。
現在12Kで撮影できる商業カメラはあまりないが、カメラリグを12K動画撮影のためにカスタムする、9個の4K動画、または4個の6K動画をつなげるなどで、12Kと同等の動画を作ることは可能だ。
12Kストリーミングサービスの需要は十分にあると言える。
12KのVRストリーミングには複数のハードルがある。
一つはネットワークの回線容量の限界だ。
これを解決するには一般的にネットワーク回線を5Gにするなどネットワークテクノロジーの改良が求められる。
しかし、エキスパートは5Gは2016年までマーケットに浸透しないだろうと予測している。
そして5Gでは現在のVRハードウェアの限界の解決にならない。現在存在しているハードウェアコードと従来のストリーミングソリューションでは4K画質を超えられない。
今のVRヘッドセットスクリーンまたは2.5Kモバイルスクリーンでは6K、8K、12K動画の区別がつくようなストリーミングはできない。
そのため、VisbitはVisbit View-Optimized Streaming(VVOS)という技術を発明し、360°VR動画に最適なストリーミングと再生を実現した。
このテクノロジーはフォビエイテッドストリーミングというもので、ローレイテンシーで360°VR動画のストリーミングに必要なネットワーク回線容量を劇的に軽減することができる。
先ほどのデモ動画で使用されたのもVVOSだ。
ビューワーが高画質で見ているものだけをストリーミングするので、ネットワークを最小限におさえることができ、12K動画を360°で、現在使えるネットワークとハードウェアを使い再生できる。
Visbitのストリーミングサービスはクローズドベータが限定のクリエーターのみに公開されており、オープンベータが今年の後半には公開される予定だ。
対応機種はGear VRとGoogle Cardboardで、今後他のヘッドセットも使えるようになるかはまだ発表されていない。
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