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大手CPUメーカーのQualcommは、VR Ready PCが不要ながらGear VRのようなモバイル型VRヘッドセットよりハイエンドなスタンドアローン型VRヘッドセットの開発を可能とする開発環境「Snapdragon 835 VRSK」を、今年の2月に発表した。
同開発環境の発表および詳細な仕様に関しては、すでに本メディアが過去の記事で報じている。
同開発環境に実装されている機能のなかで、注目すべきはハンドジェスチャー・コントロールだ。同機能は、Leap Motionの技術を活用して、ユーザーのリアルな手を動きをVR空間内に反映することができるものだ。
以上のような「Snapdragon 835 VRSK」を活用して実現するVRヘッドセットは、偶然にも競合他社のIntelが2017年末にリリース予定のスタンドアローン型VRヘッドセット「Alloy」と極めて酷似している。
もっとも、同社は同開発環境を使って自社製のVRヘッドセットを製造することはない。そうではなく、サードパーティが同開発環境をベースとしたVRヘッドセットを製造するビジネスモデルを目指している。
同社によると、こうしたビジネスモデルを実現するために、すでにデバイス・メーカーのGoertekとThundercommが、同開発環境を活用してVRヘッドセットを製造するプログラム「HMD Accelerator Program」に加入している。
さらに、2017年第2四半期には、VRコンテンツ開発スタジオにも同開発環境を配布する予定だ。
そして、Snapdragon 835 VRSKベースのVRヘッドセットが市場にリリースされるのは、2017年後半になる、とのこと。
気になるのはVRヘッドセットの価格であるが、価格に関しては同社は何も発表していない。
ビジネスモデルの観点から見ても、このSnapdragonベースのVRヘッドセットは、Intelが推進するAlloyに極めて似ていることから、価格は$1,000未満(約¥110,000)と考えるのが妥当だろう。
まとめると、SnapdragonベースのVRヘッドセットはIntelのAlloyとともに「スタンドアローン型VRヘッドセット」市場を開拓する可能性がある。
今年の年末には、VRヘッドセット市場に新たなプロダクト・カテゴリーが生まれているのかも知れない。
Snapdragon 835 VRSKを使ったVRヘッドセットのリリース時期について報じたRoadtoVRの記事
http://www.roadtovr.com/first-all-in-one-vr-headsets-based-on-qualcomms-vrdk-expected-in-2h-2017/
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