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同メディアによると、2017年3月10日、OculusはOculus Touchの3DCADデータを含む資料「Touch Accessory Guideline」を公開した。
今年はじめに開催されたCES2017において、HTCはVIVEアクセサリー「VIVE Tracker」を発表した。
同アクセサリーは、リアルなモノに装着すると、そのリアルなモノがVIVEで体験できるVR空間内で操作できるようになるものであった。一見すると、「少しは使えそうな」程度のデバイスなのだが、実は同アクセサリーはVIVEの可能性を大きく広げるものだったのだ。
同アクセサリーが発表されて以降、ガンやスポーツ器具に装着するアイデアが出され、VIVEの可能性が一挙に広がった。そして、ついにHTC自らが同アクセサリーを用いたフルボディ・トラッキングを公式サポートするプランを表明するに至った。
2017年第2四半期には、VIVE対応ワイヤレスキット「TPCAST」の世界リリースも予定されており、同VRヘッドセットは次世代モデルののリリースを待たずして、アクセサリーで機能拡張に成功しているのだ。
昨年12月のOculus Touchのリリースで、専用コントローラーの実装とルームスケールの実現でVIVEとの性能上の差を埋めたかに見えたOculus社であったが、VIVE Trackerの登場でVIVEに再び差をつけられてしまった。
こうしたなか、Oculus Touchの3DCADデータを含む「Touch Accessory Guideline」が公開されたのだが、その意図は明白である。その意図とは、Oculus Touchのデータを公開することを通して、サード・パーティによるOculusアクセサリー開発を促すことである。そして、サード・パーティが開発したOculusアクセサリーによるVR体験の拡張によって、VIVEとの性能差を再び埋めることを目指しているに違いない。
もっとも、Touchの形状を司る3DCADデータは公開したものも、Touchの内部構造や機能に関してはブラックボックス化している箇所が多いようである。Oculus社としては、Touchを直接的にハックするのではなく、あくまでTouchを中心としたOculus Riftの周辺機器をサード・パーティに開発してほしい、ということであろうか。
ハイエンド型VRヘッドセットをめぐるOculusとHTCの開発競争は、2017年も続きそうである。
Oculus Touchの3DCADデータが公開されたことを報じたRoadtoVRの記事
http://www.roadtovr.com/oculus-publishes-touch-cad-files-custom-accessories/
Touch Accessory Guidelineのダウンロード・ページ
https://developer.oculus.com/downloads/package/touch-accessory-guidelines/
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