RoadtoVRでAmazonの提供するVR対応ゲームエンジンLumberyardの処理能力を示すデモ映像が紹介された。映像はNVIDIAがGDCで示したものだという。


ゲームエンジン


ゲームを始めとしたVRコンテンツの開発に利用できるゲームエンジンが続々と登場している。有料のものから自由にソースコードを利用できるものまで無数にゲームエンジンが存在し、開発が継続されているものの多くがVRへの対応を発表している。


その中でも特に有名なのは、UnityやUnreal Engineだろうか。それぞれの特徴はあるが、どちらもよく知られているだけにドキュメント類が充実している。


特に日本語書籍の多さは、初めてゲームエンジンを触る入門者にとってそれだけでも選ぶ理由になるはずだ。もっとも、海外製ソフトウェアの宿命として最新の情報はネット上にしかないことが多い。しかも英語が読めないと理解できないこともあるが、それはどのエンジンを選んでも同じである。


ゲームエンジンが開発を助けてくれるものであるのは確かだが、こだわりすぎるとかえって変な嵌まり方をすることもある。なかなか難しい存在だ。


Amazon Lumberyard



Amazon Lumberyardは、Amazonが提供するゲームエンジンだ。CryTecのCryEngineをベースとしており、ソースコードを含めて全て無料で提供されている。オープンソースではないので改変したソースコードの再配布や販売はできないが、独自のカスタマイズは許されている。


公式サイトでは、AmazonのAWSで提供される他の機能との連携に優れており、マルチプレイヤーゲームの制作に適していると紹介されている。Lumberyardの利用そのものは無料なので、AWSの利用をプッシュされるのは仕方がないだろう。


昨年のGDCではVR対応が発表されたが、今年のGDCでは同エンジンのアンチエイリアスと透過の処理が紹介された。現在、HTC ViveOculusRiftOSVR用のコンテンツ作成に対応している。


デモ映像



デモ映像では、夜のビストロの様子が見られる。屋外の水に映り込む建物や水滴によって広がる波紋、室内ではガラスや金属の質感にその性能が活かされていると言えるだろう。


特にLumberyardの機能としてアピールされたのは、テンポラル・アンチエイリアシング(temporal anti-aliasing)、スペキュラー・アンチエイリアシング(specular anti-aliasing)、オーダーインデペンデント・トランスパレンシー(order-independent transparency)である。


映像を滑らかにするために複数のフレームを合成したり、反射と透過をリアルにするために描画の順序に依存しない状態を作ったりする技術だという。いずれもあまり一般的な用語ではないが、検索すれば専門的な解説を見つけることもできる。ただし、日本語での情報はほとんどない。


上のデモ映像にはNVIDIAのイベントで紹介された技術が使われているが、エフェクトの有無を比較できるような作りにはなっていない。また、技術的な解説も含まれておらず、あくまでもエンジンの処理能力を見せるためのデモンストレーションとなっている。


 


参照元サイト名:Amazon Web Service

URL:https://aws.amazon.com/jp/lumberyard/


参照元サイト名:RoadtoVR

URL:http://www.roadtovr.com/amazon-lumberyard-boosts-realism-impressive-anti-aliasing/


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情報提供元: VR Inside
記事名:「 Amazon Lumberyardの強化されたアンチエイリアスと透過処理を実感できるデモ映像